面白戦争エピソードファイル<5> | Diarios de Varrio

面白戦争エピソードファイル<5>

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今年も半分が終わりましたね。う~、早い。
さぁ、いよいよロンドン・オリンピックが今月開幕します!
どんなアーティストが出るのか楽しみです!
それでは、今日は第5エピソード「怖いモノには強くなる」です。

独ソ戦開始直後、ソ連軍は電撃的に侵攻するドイツ軍に、全く歯が立たなかった。これはドイツ軍が非常に優秀だった為なのだが、それだけではない。ソ連軍が稚拙の極みと言っても良かったからだ。理由は2つ。1つは、ロシアがソヴィエトになったせいである。この時、帝制ロシアを支えて第1次世界大戦を戦った、実戦経験のある数多くの白軍士官、下士官が処刑されたり、亡命している。もう1つは、ソ連軍内部の事情によるもので、猜疑心の強いスターリンは赤軍内部に自分を脅かす勢力が現れるのを恐れ、優秀な軍人であればあるほど粛正してしまった。この2つの理由により、この時期のソ連は熟練士官の殆どを欠いていたのだ。しかし、大戦後半になると状況は一変する!度重なる戦闘で熟練士官の多くを失い、ヒトラーの逆鱗に触れて何人かの優秀な指揮官を失ったドイツ軍に対し、4年にも及ぶドイツ軍との戦闘でドイツ流電撃戦を体で覚えたソ連軍は、攻守逆転させる。今度はソ連がドイツ軍の電撃作戦の10倍以上の戦力でベルリンへ電撃戦を行ったのだ!この時、ドイツにはそれを支え切れる体力は無かった。
面白い事に、兵器にしても大戦初期と後期では同様な事が起きている。独ソ戦開始当初、ドイツ軍主力戦車は、3号及び4号短砲身であり、42口径76mm砲を装備し、傾斜装甲を備えたTー34(真ん中の画像)の出現は、ドイツ軍指令部に衝撃を与えた。これは当時のどのドイツ軍戦車よりも優秀だった。更にソ連軍にはTー34を上回る重戦車KVシリーズ(下の画像)がある。この時のドイツ軍指令部の驚愕は相当なものだった!慌てて重戦車の開発に取り掛かるが、そこで出された計画案の殆どがTー34のコピーだった事からも、Tー34ショックが如何に強烈であったかがうかがわれる。そしてドイツ版Tー34とも言うべきパンテル(パンター)が誕生するのである。この時、試作の段階で見学したヒトラーが、余りにTー34に似ているので不快感を示し、急遽デザインに手を加えられたとも言われている。この段階で、生産に入っていたティーゲル(ティーガー)(1番上の画像)が3・4号戦車の流れを組む純粋なドイツデザイン最後の戦車となった。
完成したパンテルはカタログデータ上ではT34/85と大差無いが、パンテルを捕獲したソ連兵もTー34よりパンテルに乗る方を好んだという事から等から、居住性や操作性、装弾速度等のデータに表れ難い点でパンテルの方がかなり勝っていたようだ。
その後、ドイツとソ連は、共に巨大な砲を持つ重戦車開発にしのぎを削り、ドイツ側はケーニヒスティーゲルからヤクトシリーズ、Eシリーズ、ソ連側はズヴェルボイやスターリンシリーズへと進化を遂げていく。どんな兵器にヒドい目にあわされたかによって、その後の兵器開発が決まってくる、というのはのはどこの国も同じで、そういう目で見ると、各国の戦後開発兵器で面白い事が分かる。
イギリスはドイツ重戦車が余程恐ろしかったのか、戦後開発されたコンカラーが重過ぎて不評だったにも関わらず、更に重いチーフテンを開発、現在は世界で1番重いチャレンジャーを配備。また、アメリカ軍は太平洋戦線で日本軍の狙撃兵と摘弾筒にヒドい目にあった事が忘れられず、グレネードランチャーとスナイパーズライフルに関しては他の追随を許さない国になった。ここでも異彩を放つのがソ連軍で、彼等は戦略爆撃の効果については全く無視し、戦車の大量運用こそがドイツを崩壊に追い込んだと信じ、戦前はソ連空軍の十八番であった長距離爆撃機を全てお払い箱にしてしまった。確かに彼等はドイツに対し戦略爆撃を行わなかった。しかし、アメリカやイギリスの昼夜に渡る戦略爆撃があったからこそ、ソ連の大戦車軍団が活躍出来たのも、また事実である。

独ソ戦初期のTー34登場後、ドイツの能力不足が表面化していました。新兵器好きのヒトラーは、よく兵器発表会に出向いて、意見していたそうです。
ドイツのティーゲル戦車は、ドイツ兵士達の間では伝説となっている戦車なんです。デビューした時には、既にドイツ軍の戦車の中でも最強と謳われていました。攻守も最強、重戦車なのに移動力も抜群で、敵国にしてみればかなり厄介な戦車だったようです。
ティーゲルやパンテルという呼び方は、当時のドイツ読みの言い方で、現在ではティーガーやパンターという呼び方が一般的。因みに、英語ではタイガーやパンサーと呼んでいます。また、映画「プライベート・ライアン」に出て来るドイツの戦車はティーゲル戦車です。
ソ連のKV戦車は、当時ティーゲル戦車の無かったドイツには、Tー34戦車よりも1番厄介な戦車だったんです。KV戦車は、ドイツにするとティーゲル戦車並の力を持っていました。
戦車を世界で初めて開発したのはイギリスなんです!
ベースにしたのは、何と農作業用のトラクターで砲身はありませんでした。映画「戦火の馬」で出て来るのがそいつですよ。
膠着状態が長引く塹壕戦打破の為に開発されました。
当初、「水運搬車(WATER CARRIER)」という秘匿名称で呼ばれていましたが、頭文字を取ると「トイレ」になるので、「水槽供給(TANK SUPPLY)」と改名されて以降、戦車の事を「タンク」と呼ぶ様になりました。しかし、タンクと呼ばれる様になった経緯には諸説あるそうです。
さて、次回は「戦争の基本」を予定しています。
う~、ウィンブルドン観てるから眠い。
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