「癒し系」という言葉とブームを築いたプロジェクト | Diarios de Varrio

「癒し系」という言葉とブームを築いたプロジェクト

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今は普通に「癒し系」という言葉は使うが、「癒される」という言葉自体あまり一般的ではなかった1990年代初頭、「誰も聴いた事の無い音楽」というキャッチフレーズで彗星の如くデビューしたENIGMA!
このエニグマというネーミング自体、普通は、「謎」とか「不可解なもの」という意味で、RIDDLEとかMYSTERYと同義で使われる言葉をわざわざ使っている訳だから、最初から、いわゆる覆面プロジェクトの目的でこのレコードを発表した得体の知れない存在という風に受け取られたものである。
レコード会社も「アーティストの意向で、あくまでもエニグマというプロジェクトである事以外は明かせない。」という姿勢で、スマッシュヒットから1ヶ月以上の間、謎は謎のままで売れ続けた。
その後、このエニグマは、ドイツのマイケル・クレトゥという人物のワン・マン・プロジェクトである事を、イギリスの業界誌が突き止めた!そして、インタヴューによると、「先入観無しに曲を聴いてもらう為にエニグマという名にしただけで、それ以上の事を語るつもりはない。」とコメントし、アルバムにも、作曲者その他の個人名クレジットは一切無い!
日本でのブームは遅く、俺が知る限りでは2000年に入ってからだ。それ以降、「癒し系」という言葉が流行りだし、音楽のカテゴリーにも「ヒーリング・ミュージック」という名のCDが発売されるようになった。
クラブ・ビートに宗教音楽や民族音楽を大胆に取り入れたサウンドが特徴で、ヨーロッパでは一時期、グレゴリアン聖歌がブームになった事がある。しかし、エニグマの曲は官能的なものも多く、一部では「癒し系ではない!」という意見もある。
エニグマの代表曲と言えば<RETURN TO INNOCENCE>だ。出だしの民族音楽的なお爺さんの「あ~いあ~う~あ~」が、印象的な何とも和む曲であるが、実はお爺さん本人から無断使用として訴えられていたそうだ。台湾の民族歌手であったそうで、大した事件にはならず、お爺さんの条件を受け入れるという結果で、双方円満解決となった。この騒動がキッカケで、台湾の民族音楽も世界に知られる良い機会が出来たという。
今でも活動中のエニグマ、謎は解き明かされたが、世界の音楽にはまだまだ謎が多い!それだから謎を知るだけでも楽しみな世界の音楽!
あなたの知らない世界!って古いし、誰も知らねぇよ。
things are changing but nothing changes and still...there are changes