「あなたの会社の理念は何ですか?」
先日ウチの会社に、とある有名企業の子会社から電話がありその時の第一声がこのような質問
だったようです。
事務員が電話の応対をしていましたが、その会社は終始まるで調書をとっているかのように
質問攻め。
先方は定年をすぎているであろう、初老の男性の声。
おそらく親会社で定年を迎え、そのまま子会社に出向、といった感じの人でしょう。
ウチの事務員によると終始命令口調というか上からモノを言う感じでイヤ~な気分にさせられたようです。
先方としては新しい発注先かなんかの調査の一環なのでしょうが、こちらはあまりいい気分はしません。
ところで、大企業から中小零細企業にいたるまでこのところよく「企業理念」「経営理念」という
ものがもてはやされているようです。
この混沌とした世の中において、企業経営をしていくためには自社の方向性をしっかりと打ち出し、
荒波にもまれながらも必ずや目指すゴールにたどりつくことが重要。
そのためには企業の骨子となる「理念」がなければならない、というわけです。
逆に言うと今ある企業にはそれぞれ理念はあって当たり前。
ということで冒頭のような質問を、さも当たり前のごとく初めて電話する会社にも聞いてきたのでしょう。
もちろんウチの会社にもそのようなものがありますが、それを明文化して社員一同がそれをそらんじる
というようなことはしていません。
私の知っている会社には自社の手帳を作成し、それには会社の理念が明記してあり毎朝それを
全員で読み上げている、というすばらしい会社がたくさんあります。
おそらく業績もいいんだろうと思います。
ただ不景気感も相まって、理念のもとに会社一丸となって難局を乗り切ろう、という精神は当然必要ですが
あまりにも「理念のある経営」というのが尊ばれ、まるで理念を掲げさえすれば何とかなる、みたいな
風潮が感じられます。
ネコも杓子も「理念、理念、理念」です。
まさに理念のオンパレード。
しかしその中にはその企業や業界において、またはその経営者にとってまるでそぐわない、どこかの
大企業の、うけうりの理念を何食わぬ顔をして掲げているところも少なくないように思います。
先日のブログ「情報の洪水」http://blogs.yahoo.co.jp/spanda400/5558091.html
でも書きましたが、今の世の中、自分の目的あるいは信念がハッキリしていないと氾濫する情報に
自分自身が踊らされてしまいます。
「みんなが持っているからウチも!」なんて感じで採用した理念は逆に社員を迷わす呪文になる
可能性もあるように思います。
つづく