さて、本日の台湾総統選挙。
国民党の馬英九氏が再選を果たしました。
大陸中国との融和政策が国民に受け入れた、ということですね。

ガッツポーズで勝利宣言する馬英九氏。
しかしこれで台湾の将来はググッと変わっていくことになるでしょう。
台湾総統は3選がないらしいので、この二期目で中国が一気に併合政策をしかけてくる
かもしれません。
それにしても今回の選挙における中国の姿勢は「静観」。
1996年の時とは大違い。
当時より一枚も二枚も政治的に狡猾になっている中国。
おそらくは今回の選挙でも国民党支持のため、相当暗躍していたようですが・・・。
というより通常、利害関係のある国家のリーダーの選挙には暗躍してサポートするでしょうね、
日本以外は・・・。
今の日本は内閣の人事をちょこっといじって消費増税のことしか全く頭にないんだもん。
「不退転の覚悟で」消費増税を行う・・・。
「不退転の覚悟」ですることは他にいっぱいあるでしょうに・・・。
話を台湾に戻しますと・・・、今回の選挙、日本人の私から見てですが、もう台湾人には
以前のような台湾独立、国家のアイデンティティの確立、というものにさほど価値を見出して
ないのでは・・・。
先述の1996年、台湾総統選を前に中国は大規模な軍事演習を台湾近海で行い、逆に台湾人
の独立心を煽ってしまいました。
あれから16年たち、その間中国は未曾有の経済成長を遂げ、台湾企業もぞくぞくと進出。
経済先行ではありますが、人的交流が増え、中国の融和的な政策とあいまって精神的な垣根
はなくなり、「台湾国」とは世界から認められてはいないが、まあそこそこの生活レベルは保てて
いる、中国も捨てたもんじゃないよ、という感覚に台湾人は変化しているのでは・・・。
どこの国の、いつの世も、民衆は生活がある一定保証されていれば、わざわざ冒険はしないもの
です。長期的視野に立ち、国家としての正しい方向に導くのはよほどのカリスマ性のあるリーダー
でないとできないでしょう。
戦後、60数年たち、大陸中国に対し独立の野望に燃えた台湾も結局のところ併呑されてしまう
のか・・・。
戦後まもなく台湾では白色テロ、2.28事件がありました。
蒋介石率いる国民党の援軍により、当時の台湾人(本省人)のエリートはことごとく惨殺され、
その数は約28,000人にのぼるとか。
惨殺されたエリートは主に日本で学業を修めた方だったそうです。
この事件は発生から李登輝政権まで戒厳令が敷かれ、日の目をみることはごく最近までなく、
この事件から生き延び、当時の記憶を知る人もいまやほとんどいらっしゃらないかもしれません。
今の台湾の有権者でこの史実を認識している人は一体どれほどいるのでしょうか。
私ならそのような前歴をもつ党には、どんなに二枚目で知的な候補者であろうと一票を投じる
気にはなれません。
・・・・・・・。
もうかなり前ですが、台湾に旅行したときのこと。
とある公園で休憩していると、現地のおじいさんが日本語で話しかけてきました。
その会話のなかで印象に残ったのは
「日本がその気になってくれたら今なら台湾は日本と連合で中国に対抗できるよ。」
海洋国家日本と台湾が連合でひとつのメジャーパワーになる、そんなことはもう夢物語になって
しまうのでしょうか。
つづく