形無しと型破りの違い、
今回のテーマはこれです。
これを踏まえてるか否かで
大きく変わってくる。
音楽に限らずの話で、
絵や写真、DTM/DAW、映像その他アートワークに言えるであろう話ですが、
形無しの例として、僕の過去を使います。
さて、兎にも角にも、
幼かった。
【かつて】
とにかく月3ライブをやりまくった。
僕らは楽しくて、きっといつか理想に届くと思っていた。
何を考えるよりも、とにかく行動。
それはライブ。
そんな高校を卒業した頃の僕のバンド。
うん、まあそれ自体は間違いではないけれど、
「まあそれ自体は間違いではないけれど」
それは正しくはなかった。
全く正しくなかった。
トレンドに沿っていたわけでもなく、
何か特出して秀でていたわけでもなく、
増して我儘な表現ばかり奏でて基礎も曖昧。
目的があった、けれど前進傾向が無い。
それでも楽しんでいたから苦ではなかった。
楽しんでいた、
その点は音楽という概念の正解ではあった。
けどそれじゃ前進できるわけがないのが道理。
なぜ前に進めない、
じゃあどうしたら進める。
それをちゃんと考える事ができたなら、
幼かった頃ももっと違っただろう。
そしてその先も違っただろう。
【前に進むとは】
さて、売り出し方を考えてみよう。
ルックスは良い方が良い。
作品は洗練されていた方が良い。
当たり前だね。
じゃあその努力をしよう。
簡単な事ではないけれど、
全くスルーするより意識する事は大切だし、
意識するだけで変わるものだ。
それとプラットホーム。
ホームページや宣伝媒体。
これも整っていた方が良い。
雑だと全体像がチープに見える。
口コミで検索した人がそれ見たなら
イメージダウンだ。
作品に触れてもらう前に見切られかねない。
HPを作りたいから作る、それはわかる。
けれどチープなものなら作らない方がいい。
まだツイッターでスケジュールを羅列して、
そこに作品へのリンクを貼る方がマシだろう。
【形無しの罪】
そして肝心の作品だ。
素晴らしいアイデアが浮かんだとする。
そうだな、凄く乱暴な言い方をしよう。
例えば有名曲で例えてみよう。
ビートルズのイエスタデイ、
いや、最近の曲、米津玄師のレモン。
レモンで例えよう。
レモン、切なくて胸にジワっとくる曲だ。
あなたがレモンを知らなくて、
超カラオケで音痴な友人が歌ったとする。
果たして感動するだろうか。
最悪の歌唱だとしたら頼れるのは
画面に流れる歌詞、オケ。
これらで感動するのは難しいよね。
増して歌がド級の音痴だったら
それすらぶち壊しだ。
つまり、どんな名作が浮かんだとしても、
それを表現する力量がなければ良さは伝わらない。
加えて言うなら、
【形無しならぬ、形有り】
曲でなくとも達人が叩くパーカッションは、
シンプルなリズムでさえ盛り上げる事ができる。
シンプルなものでも、だ。
力量は伝えるために欠かせないもの。
名作が書けなくても力量があれば良く伝わる。
作品と力量の両方を揃える事は
王手に繋がり得る。
当たり前の理想論だね。
これらの要点は、
ある程度、伝える力量は必要不可欠であること。
リズムと音感、
基礎が甘ければ磨く事。
音楽は調和だ。
不協和音になっちゃったら台無しだから。
と、ツラツラ書きはしたが、
形無しは台無しに成り得る大きな要因だ。
【型の次は実戦だろう】
土台が出来てから、
その先も肝心だ。
客層の狙いを定めよう。
どこでに発信すればウケるだろう。
そのリサーチ。
顧客を作ろう。
ファンがいれば評価反応の見栄えも良い。
企画を練ろう。
主催の祭は嫌が応にも勝負の場になる。
人の集まる祭りを組み立てよう。
プランニングの点と点を繋いで線にする。
その方法を考えながら活動をこなす。
業務的に見えても、作品ありき。
そしてこれを上手く進行できれば、
表現はもっと楽しくなる。
具体的に書くには長すぎるから
ここで区切るとして、
とにかく作品を伝える自力は
必要不可欠である事。
地味でも堅実な練習は必要だ。
それさえできていれば、
土台さえできていれば、
その先の進め方がわからなかったとしても
それなりに前進の傾向はあっただろう。
そう、
当時の僕らは、
土台となる自力足りなかった。
といった所で今回の括り。
型無しと型破りは別物だ。
型無しな基礎が出来てない者をさす。
型破りは基礎が出来ていて独自性の表現方法に進む事。
ピカソが良い例か。
キュビズム、あのカオスな手法。
けれどそれ以前のピカソを辿ると
幼き頃から根本たるデッサン力は高い。
やがて型破りに至る。
やりたいからやる。
それは悪い事ではないけれど、
支持や評価を得たい、前に進みたいなら
やっぱりまず自力は必要だ。
なので僕も療養から復帰する際には、
基礎をゼロから積み直しです。
とはいえ、基礎こそ奥義と言いますか、
基礎ほど果てのないものなので、
しっかり発信する自分作り上げたいと考えています。
