伝説attack

前の台風６号

自分はとある

伝説の波に挑んだ。

いつも賑わい綺麗な波が割れている

その遥か沖へと

100メートル。


【昔は、台風の時あそこから波が割れて乗れていた】

と教わった　波

　
確かに今見たら
誰も想像しないだろうし


　そこで波に乗っている人を

僕は、かれこれ５年以上見ていない。


行けば分かるが、
まず雰囲気が変わる。

　世界が変わる。
　外洋と内海

大袈裟に言うなれば、水槽と大海原。
あの世とこの世

それ位違う。


その向こうには、
僕はまだ行けない。


　１人
　伝説の波を待つ。

10分…
15分…
20分…


ひたすら波を待つ。


足元を通り過ぎるウネリは、眼下に広がる 大勢の人が賑わう場所に届けられていく。


　前を見て

　ただ信じる。


波も板も自分も全て 。


　行くべき波はやがてくる。


不意に海が動く。


　まるで鬼太郎の妖気アンテナがピンと立つ様に
　
　
体が波がやってくるのを感じる。


そして　間もなく


遥か沖に山脈の様に連なるうねりの筋が何本も見えた。


今にも崩れんばかりの勢いで迫りくる波。


長い時間波を待つと分かる感覚。

【これしかない】


カメラのピントが合うように


波と人とが重なる瞬間。

　人と波とが心から向き合える

　瞬間。


僕は、もしかしたら　その瞬間を追い求め、今まで波乗りを続けているのかもしれない。


遠くから微かに歓声が聞こえた。


立ち上がる瞬間

真っ白で鮮明な

波に
　記憶が残ってる


大袈裟かもしれないが 岸まで

300メートル

思う様に弧を描き


波とどこまでも

いつまでも遊ぶ。

超えたり超されたり。


岸が近付くに連れて

仲間達が手を振り迎えてくれるのが見えた。

空を見上げ

感謝する。



この伝説の波を

今は怪我して海に入れない

　 永遠の遊び人

僕に桐のフィンを作ってくれた

【Billyさん】に捧ぐ。

あのフィンで全てが変わったよ。

ありがとう

写真で綴る 夏と旅 【四国】②

写真で綴る 夏と旅 【四国】①