何故そこに立つのか

先刻より星人の頭へ降り注ぐ一筋の雨水
丁度、屋根を伝い
太い筋となった雨水が
降り注いでいて
その真下に陣取っているのだ

もう一歩後ろへ下がれば
濡れずに済む話なのに

雨風が強いので
多少内に入ったぐらいで
濡れないとは言いきれないが

それでも
そこに居るよりはマシだと思う

信号の色が変わり
傘も差さずに歩み出す

今日は濡れたい日なのかも知れない
そういう時もあるだろう
若い頃に、無意味に雨に濡れた日を思い出し
心が若返るのを感じた