私がデタラメ道しるべ星人だった頃の話
スマホやポケベルすら無かった時代
初めての場所では道を聞くのが当たり前だった
擬音を交えて
分かってる人っぽく道案内していたものだ
外国語で話しかけられる事も多かったが
自信たっぷりに道案内していた
土地勘は無いし
帰巣本能というか方向感覚も皆無なので
どれも見当外れの道案内だったに違いない
なにしろ、正解を知らないのだ
ただ、
今、自分にだせる最善の解を提供するだけ
道案内のアプリが発達した今
道を聞かれる事も少なくなったが
ああいった
嘘か真か分からない助言を楽しんでいた平成も
もうすぐ終わるのだと
少し寂しい気持ちになるのだ