こんにちは、SpaceSonicです。

 前回の記事読んでいただいた方はありがとうございます。多分このブログ見るのはギルドの人達くらいだと思いますが、投稿した日のアクセス数多くてとても嬉しかったです。皆さんにとって一読の価値があったかどうかはわかりませんが、出来る限り良いものがかけるよう今後も頑張ります!

 また、勝手ながら毎週火曜投稿というかたちにしようかなと思っております。というのもルーティンのような形でタスクは決まった日時や締切がないと頑張れないタイプなので・・・・。まあギルドの皆さんのご都合次第で投稿日ずらしても問題はないので様子を見つつできるだけ投稿ペースは守りたいなあと考えております。

  

【大相撲観戦ガイド―今日からあなたもタニマチ!?―大相撲基礎知識編②】

 前回の記事では、大相撲基礎知識①として大相撲の概要や仕組みに関してほんの触りですが取り上げました。その続編として、何回かに渡りより細かく大相撲の仕組みについて見ていければと考えております。

 では、前回予告したとおり力士にとってのシーズン、本場所とはなにか、そして番付とはなにか、の2つについて書いていく・・・予定でしたが、書いていて長くなってしまったので今回は本場所のみにします。番付については次回の記事で取り上げたいと思います。

 

 本場所とは、前回から再三述べているように力士にとっての本番、シーズンといった位置づけになります。野球でいえばペナントレース、サッカーでいえばJリーグみたいなものです。本場所は年6回開催されます。相撲といえば、聖地・両国国技館ですが、本場所すべてを国技館で開催しているわけではなく、各地方と国技館を行き来しながらの開催となっております。

名 称

通 称

開 催 場 所 

一月場所

初場所

東京・両国国技館

三月場所

春場所、大阪場所

大阪・大阪府立体育館

五月場所

夏場所

東京・両国国技館

七月場所

名古屋場所

愛知・愛知県体育館

九月場所

秋場所

東京・両国国技館

十一月場所

九州場所

福岡・福岡国際センター

 開催日時は一律で、開催月の第二日曜日から第四日曜日までの15日間です。しかし、15日間毎日取組が組まれるのは十両、幕内の2つでそれ以下の番付では取組日数は7日間となっており、取組のない日は同部屋の十両以上の力士の付け人(≒場所中の身辺の世話人)をしたりしています。

 

 おそらく皆さんご存知ではないかとおもいますが、本場所が開催されている間は朝から夕方までずっと相撲が行われています。

 朝8時からの寄せ太鼓という太鼓の演奏に始まり、序の口、序二段、三段目、幕下と続き、15時頃から十両の取組が始まります。十両の取組が始まると、NHKでの大相撲中継が開始されます(時に国会中継などでカットされることもありますが・・・)。そして16時から幕内力士の土俵入りの儀が行われ、ここからは皆さんも一度は目にしたことがある(かも?)夕方にNHKでやってるやつこと幕内の取組が始まります。そしてほぼ毎回18時ぴったりにすべての取組が終わり、中継も終了するという流れになっています。

 18時ぴったりに終わるのは、NHKのテレビ放送との兼ね合いという側面があります。NHKが円滑に次の番組へ移れるよう、時間が押しているときは早めに進行し、巻いているときはゆったりと進行するといった具合です。そのための時間調整係がいるほどです。

 

 話は変わりますが、国技館以外で行われる地方場所では、それぞれの特徴があったりします。

 まず、3月に行われる大阪場所です。大阪はおそらく東京についで相撲熱が高い県だと思っています。実際に大阪場所では連日大入りがよく続く場所です。相撲人気が盛り返してきた近年、予約席は予約開始と同時に売り切れて当日席も朝4~5時から並ばなければ取れないほど。

 それだけ人気なだけに相撲に対する見方の厳しさも東京に負けず劣らずで、今年の三月場所白鵬があまりのブーイングに泣いてしまうといった珍事件(?)はもしかすると皆さんの中でもニュースで目にした人もいるかもしれません。

 また、「荒れる春場所」という異名があるよう、理由は定かではありませんが下位力士が上位力士を倒すビッグキリングがよく起こる場所でもあります。

 

 次に七月に行われる名古屋場所です。名古屋場所もよく荒れる場所になります(いつも荒れてんな)

 しかしこの波乱が起こる一つの要因として気温が関係しているのではと言われています。丁度夏真っ盛りといったところで体つきを見てもわかるように厚い脂肪で覆われているが故暑さに弱い力士は少なくなく、調整に失敗する力士が少なからず見られます。また開催される愛知県体育館は特に熱がこもりやすく場所が進むごとに調子を落としていくということも。

 ただ一方で、ブラジルから各界入りした魁聖という力士は、祖国を思い出すのか逆に気温が高ければ高いほど調子を増してくるといった事例もあり、各々の耐性次第という面は否めません。しかし、これまでの歴史上でもこの名古屋場所が唯一の優勝という力士は他の場所に比べて多く、番狂わせが期待できるのは確かでしょう。

 また名古屋場所の観客の方は非常にマナーに厳しいという印象も受けます。本当かどうかは定かではありませんが、マナーの悪い観客を周囲の観客が席から追い出したというエピソードもあるとか。

 

 最後に九州場所です。この場所は古くは横綱が優勝できない場所として知られていました。しかし一方で、名横綱・千代の富士が8年連続九州場所最高優勝を達成するなどもあり今となっては過去のお話。現に、先日開催された九州場所も横綱・鶴竜が圧倒的な力を見せて自身三回目の優勝を飾りました。

 この場所の一番の特徴は、他のスポーツで見られるような「コール」があることでしょう。

 九州という土地柄ご当地力士(福岡に限らず九州各県の出身力士)が非常に大切にされているという文化があり、福岡出身の名大関・魁皇が現役の頃は土俵に上がる度に魁皇コールが巻き起こっていました。これが九州場所の力士コールの原点となります。

 魁皇が現役を退いた後も、同じく福岡出身の大関・琴奨菊を皮切りに、九州出身力士に対してそれぞれにコールが巻き起こるようになりました。

 しかし、①でも軽く触れましたが、あくまでも相撲は神事であるという視点から見ると、少し現代的な興行に寄りすぎており相撲の神性が失われているのではないか、という指摘をする好角家、協会員も少なからずいます。

 また、九州場所は不入りの場所としても知られています。九州エリアの企業との結びつきが弱かったり、チケットの販売から会場での接客等お世話をする相撲茶屋というサービス店が本場所開催4県の中で唯一存在しておらず顧客の定着が難しいという状況があるようです。

 近年盛り返してきてはいますが、今でも大入りになることはそう多くはないというのが原状です。相撲人気が低迷していた頃は閑散としており見ていて居た堪れないほど空席が目立つ有様でした。逆に言えば九州場所は本場所現地観戦の穴場といえるので、もし興味がある方はいかがでしょうか。

 

 

 本場所のスケジュールを前述しましたが、年間の取組数は90日間です。「じゃあ、残りの9ヶ月間は何してるの?サボってんじゃねえよデブ!」、と思う方もいるかもしれません。安心してください。しっかり相撲しています。勿論いわゆるオフシーズンとなりますのでそれぞれの相撲部屋に戻り怪我の治療や稽古をするのですが、それ以外に地方巡業というものを場所の間に行っています。

 地方巡業とは、北は北海道南は沖縄まで全県・・・とまでは行きませんがすべての地方に隈なく力士たちが出張し、その先々で稽古の様子を公開したり握手会カラオケ大会等ファンサービスを行う興行です。ちなみに本当に北海道でも沖縄でも巡業は開催されています。

 地方巡業のメリットとして、やはり地方と大相撲との架け橋となることが一番に挙げられます。大相撲観覧のチケットがまず高い上に、大相撲の目玉幕内の取組は夕方ど真ん中と、とてもではないですが忙しい現代人には難しい時間帯であるがゆえ気軽に本場所観覧!・・・といかないのが原状です。この「非相撲圏」と「相撲的都市部(?)」の格差を埋める役割を負うという意味で非常に大きな意味があります。

 近年、協会側も相撲人気を更に高め継続するのは巡業の充実にこそあると、巡業開催日数が非常に多くなってきております。各地方を弾丸ツアーのように移動を繰り返すので力士個人への負担が大きく一概に諸手を挙げて賛成とは言い切れません。しかしいち相撲ファンとして、本場所にはいけなくても相撲を、力士を身近に感じられる巡業も本場所と同じくらい大切にしていけたらと願っております。

 

 

 今回の記事は以上になります。前回から分量2倍近くになっており、大変申し訳ありません・・・。最後まで読んでいただいた方、長い時間お付き合いありがとうございました。内容の取捨選択って難しいですね・・・。次回はもうちょっとスッキリまとまるといいなあ。次回の内容は、「番付ってなに?」です。

(※内容は予告なく変更になる場合があります、ご注意ください。)

 

 乱文最後まで読んでいただきありがとうございました。次回があればまたよろしくお願いいたします。

 では、両国国技館から、さようなら。                                                                            

(SpaceSonic)