今より2年前、現代科学が今の世の中と変わらない世界にて
原因不明の大災害が発生、物語はここから始まる
『第1話・コンタクト』
物語の中心になるキャラ:陽菜身 明日香(ひなみ あすか)
髪はショートヘア、左前髪にリボンを結んでる。
得意なものは特にはない、勉強は5科目中数学が出来て英語と国語が
低く5科目平均点は全体より低め。
6つ年上の兄が居たが2年前の大災害で消息不明、兄は高校に上がっ
てから上京してそれから4年間家に帰ってくることはなかった。両親の
反対を押し切って恋人と上京したんだと覚えてる。兄とはあまり遊んだ
こともなく、顔もよく覚えていない。アルバムに一応写真はあるが既に
6年も前のもの、今だと21歳を過ぎていて別人になってるだろうとあ
まり深くは記憶していない。
「1部・1日の始まり」
春の朝日がカーテンの隙間から部屋を照らす。それと同時にベッド近く
の机に置いてある目覚まし時計のアラームが鳴り響く、「ピーピーッ」と
いう電子音が9回鳴ったところで布団から伸びた手がアラームを止める。
「あー・・・はいはい、起きますよぉ。」
冬を乗り切り、訪れた温かさに寝起きを惑わされながらも彼女はベッド
から身を起こし、手で簡単に髪を整える。
外見はショートカットで小柄な女子高生、髪型が特に激しく崩れてるわ
けでもなく目は薄開き。目覚まし時計を手に取り時間を確認する。
目覚まし時計の針は短針が6時、長い針が10分を指していた。
「もう6時、夜は早いなぁ。」
ベッドから身を起こしたちょうど真正面の壁に掛けてある壁賭け時計に
は短い針が6を、長い針が12を指しており縦一直線になっている。
ベッドの上で膝をついて立つ姿勢になりカーテンへと手をかける、カー
テンを開けて急な眩しさに顔を反らしながらも窓を開ける、外から温かさ
と涼しさが入り混じった風が入り込み思わず身震いしてしまう。そこから
部屋の真ん中へ立ち窓の方を向き深呼吸をする、1日の始まりを実感して
から窓を閉じ1階へと降りる。
2階は玄関から入ってすぐ右へと階段があり、2階から降りると玄関に
付く。玄関から奥へと一直線に廊下を歩いたところに台所とリビングを合
わせた部屋へと行きつく。
2階から降りてきたところで玄関の靴を確認して「行った後か」と独り
言をつぶやく。
台所にはテーブルの上に母さんが作り置きした朝食の卵焼きとご飯、味
噌汁が置かれておりまだ温かい。冷めないうちにと朝食を食べに席へ付き
テーブルの真ん中に置いてあるリモコンでテレビを点けると
「かつて関東を襲った大災害から2年が経ちました、災害の原因はいまだ
究明されておらず被害者の数はいまだに特定できて―――」
というニュースが飛び込んできた。兄からの手紙が途絶えてからも2年経
ち、兄も被害者だったのだろうと内心思う。兄の象はかなり曖昧で最後に
見たのは小学校3年の3学期終業式が終わった後にカバンを右手に持ち左
手を私へと振って遠ざかる姿だった。
隣に女性の姿もあり、私のことを見向きもせずただ兄と一緒に遠ざかっ
ていった。その人のことは2度会ったことがあり私に優しくしてくれたよ
うな記憶があるがあまり覚えていない。
兄の最後に送られた手紙は2年前の1月のもので、大学で資源学とやら
を専攻してどうのこうのと研究が成功しれば歴史に名を残せるという想像
出来なくて特にイメージの掴めない内容だった。
そんなことを思い出しつつも時間が押してることに気づいて少し急ぎめ
に朝ごはんを食べ終えた。
「政府からはいまだに原因不明との発表に、2年間の政府の調査に不満の
声も上がっています。学者の間では人的なものによる災害とも推測されて
おりますが――」
朝は忙しく時間もないのでテレビの電源を切り、洗面台へ歯磨きと髪を
整えに向かおうとした。
台所から洗面台へ向かおうとしたとき棚に飾ってある家族写真が目に映
った。私は6歳ぐらいで兄は12歳だろうか、私を中心に兄が右へと立ち
その2人の両脇へと両親が立っている。兄の右へ母さん、私の左へ父さん
が立っている。その年は兄と一緒に行った最初で最後の1年生、2年に上
がってからは兄が中学1年へと上がり私は1人で登校することになった。
その頃に一緒に通学してくれる友達が出来て、今も毎朝一緒に高校へと登
校している。
時間があまりないことを思い出し、急いで洗面台へと向かう。
髪も整え2階へと戻り、前夜に準備した道具が間違ってないかを確認し
て家を出る。鍵を閉めて玄関から家の敷地を出たところで振り返り
「言ってきます」と小さいながらもしっかりとした声でつぶやき、学校へ
と歩く。
学校へ一緒に行く友達:浅葉 千絵(あすは ちえ)
陽菜身と学校へ行く中、家がご近所で小学校からの幼馴染
茶色気味のロングヘア、背は陽菜身より高い。
勉強は5教科がどれも並よりは上、部活はまだ決めてない。
高校1年で陽菜身と同い年
自分は1人っ子で、兄を失った陽菜身を気にかけている。
あと住んでる場所は千葉の海沿いにある町、丘の上から海
が見える。
『2部・通学路での談話』
家を出て学校へと向かう陽菜身は、途中にある浅葉の家へ寄
る。家の入口で浅葉が立っていた。
「陽菜身さん、おはようございます」浅葉はこちらへと向き
挨拶をした。
「浅葉ちゃんおはよう、遅れてごめんなさい」挨拶を返すと一
緒に遅れたことを謝る。
「いいんですよ、私も今さっき出てきたところで」
嘘である、15分前には出てきていた。
浅葉「今日でもう2年になるんですよね、大災害から・・・」
浅葉の家から学校へ向かう途中の何気ない会話としてこの話
題が出た。今朝のニュースでもあった大災害から2年が経つ。
陽菜身「いまだに原因もわからないなんて、また同じことが
起こったら危ないよ。」
浅葉が気まずそうに聞く
浅葉「あの・・・お兄さんとは、まだ・・・?」
陽菜身「手紙も来ないから、もう死んじゃったんだと思う」
陽菜身は何気なく答えるが、浅葉はこの質問をして後悔してい
た。「あっごめんなさい」そうは言うが時すでに遅し、聞いた
後である。
陽菜身「いいよ、あんまり覚えてないし。両親が嫌ってる
んだから、ロクでなしな人だったんだよきっと」陽菜身はどう
でもよさそうに答えた、本当にどうでもよかった。昔から特に
面倒を見てくれたような記憶もなく、常に6つ年が離れてるか
ら家で会う事も少なかった。兄のことを考えるといろいろ記憶
を探るので疲れる、だからどうでもいいと振り払って答えた。
そこから会話もなく、お互い無言で学校へと着いた。
『3部・奇妙な噂』
陽菜身と浅葉は教室へ入ると、近くで会話して女子達から奇
妙な噂が飛び込んできた。
女子A「最近、この町で失踪が増えてるらしいよ」
女子B「ぇーそれ本当?」
女子C「ああ、人が何の前触れもなく消えるっていう」
女子A「ちょっと怖いよね、誘拐じゃなくて消えるのって」
女子B「大丈夫でしょ、ニュースにもなってないんだし」
朝からそんな話題で盛り上がってるが話題を後にして2人は席
へと着く。学校は南を向いており夏になると日差しがきつくなる
ためカーテンが取り付けられている。席は横6列縦5席の30
人クラスで陽菜身は窓際の前から2番目で浅葉は窓際から3列目
の一番前、教卓に最も近い嫌な席である。
朝のホームルームが始まる時間、時計は9時を指していた。先
生が何気ない出欠の確認をしてる中で窓の外を眺めてた、町の全
体を上から見まわし、地平線の彼方へと続く海も見える。ギラギ
ラと海面が輝き眩しい、グラウンドを眺めてみると、ソコには遅
刻したであろう学生が数名見える。急ぎ足の者もいれば歩いてる
者もいるが、その時確かに見た。
遅刻してきた最後の学生が消えたのを
偶然見えてしまった、パッと消えた。席の周りで誰も気づいて
はおらず、私の見間違いだろうと思った。しかし先ほどの女子の
会話を思い出す「人が消える、何の前触れもなく」
そこから陽菜身は気にすることをやめた、非科学的というのも
あるが現実味がない。見間違いだろうと自分に言い聞かせこの場
は納得する、しかし不安がぬぐい切れなかった。
『4部・帰り道での遭遇』
その日、特に何事もなく授業が終わった。終わりのホームルー
ムで帰り道は気をつけるようにと先生が言ってたぐらいで特に何
もない1日が終わった。時は5月の終わりごろ、ようやく学校生
活に慣れてきた。しかし今朝の不安はまだ残っている
時間は3時40分、空はまだ青い時間帯で帰りも車が少ない。
陽菜身と浅葉は部活も参加することはなく帰宅部、このペースで
帰れば家に着くのは4時過ぎになる。
陽菜身は今朝のホームルームで人が消えたのを話そうと思った
が自分の思い違いを相談するのも悪いと思い黙っている。
今通ってる道は車道の両脇に整備された歩道がある、歩道と車
道の間にはガードレールが設けられている。
信号と横断歩道を渡って車道左の歩道へと移る、ふと空に違和
感を感じた。空は雲の少ない青々としていたはずだった、だが空
はカーテンのように揺れる紫色をしている。写真で見たことがあ
るオーロラもこういう風景なのだろうかと思いながらも、2人は
今起きてる奇怪な風景に胸騒ぎを抑えきれない。
陽菜身「浅葉ちゃん、空が――」言いかけたその時、車道を走
行していたバイグが2人の横を追い抜いて行った。
バイクのボディは黒色で乗ってる人は黒のヘルメット、黒のブ
ーツに黒の手袋、茶色い革のジャンパーは袖が手首まで伸びてい
て首回りに毛がもふもふしてる。その人には悪いが春の季節に少
し遅れてる感じだ。
そのバイクが2人の横を通り過ぎた瞬間、消えた。空間にかす
かな波紋を残してバイクごと人が消えるという奇怪な現象に襲わ
れて困惑する浅葉、再び胸騒ぎが起きて緊張に近い恐怖に襲われ
る陽菜身。
浅葉「陽菜身さん、急いでここから――」立ちすくむ自分たち
の危険を察知した浅葉の言葉でその場から離れようと陽菜身は後
ろを振り返り走ろうとした。
『5部・目の前で』
突如周囲の景色が一変した、自分たちが立っている場所は紫色
に光を跳ね返す鏡のような場所。回りに建つ電信柱やビルがその
ままの形で紫色に変わりわずかに光を反射している、しかし電線
がなければビル状の建物には窓がなくなっている。ガードレール
もなくなった車道に車は見当たらず、辺りにあるのは電柱だった
『もの』らしき紫色の円柱とビル相当の大きさのある紫色の建物
だが、細かな物が見当たらない。まるで紫色の四角い箱と丸だけ
で作られた積み木の世界だった、ここまで周りにあるものが単純
な作りだと自分たちが小さくなったんじゃないかと錯覚を覚えて
しまうほどに。
2人はついさっきまで車道だった道の真ん中に立ち、遠くが見
えない道の先へと向いている。学校の方向だったが、遠くが暗い
紫色の闇に覆われている。距離にしてわずか30mほどから先が
見えない。
「うわぁぁあああ!」
後ろから叫び声が聞こえた、2人が振り返るとそこには大きさ
が3メートル以上はあるであろう怪物の姿があった。
胴体と背中が甲虫のようでウサギみたいな足の作り、そして肩
から足にかけて胴体と同じ大きさの腕が印象的だったが何よりも
その怪物で目を引いたのは色だった。全体が銀色で顔らしき部分
には赤色の目と思われるものが3つ、それ以外は銀一色で周囲の
紫色と合わせてかなり異質であった。
悲鳴はその怪物の足元、先ほど2人の横を通り過ぎたバイクの
運転手は怪物のすぐ近くに居た。右足首に触手、というより銀色
の鎖のようなものが絡みついておりその鎖は怪物の右腕の裏、手
の平から生えてるようにも見えた。その鎖のようなものは少しづ
つ右手へと引き寄せられてるようにみえたが怪物の手の平が地面
を向いており確認はできない。そう思っていると怪物は右腕を真
正面、人間で言う張り手のように前へと向けたが異質だった、手
の平と思われる部分には口が開いていた。銀色の巨腕に口が開い
ておりそこから銀色の鎖が伸びていてバイク運転手の右足へと結
びついている、その巨大な右腕、というより口に右足から引きず
り込まれていた。「た、助けてくれ!」男が2人にそう呼びかけ
るが彼女達には成す術がない、怪物と戦えるような装備も無けれ
ば鎖を千切れるアイテムなど持ち合わせてはいない。今、男はう
つ伏せの状態から右足が上を向くように釣りあげられて、すぐ後
ろには怪物の右手が口を開けてそこから鎖が力なく垂れ下ってい
るように見える。しかし男が立てずに右足を釣りあげられている
状態になっているということは少なくとも力が働いてることを意
味しているだろう、現に男は両腕と左足で脱出を図ろうと必死に
もがいているが怪物との距離が全く離せずむしろお互いの距離は
今まさに右足が食われる距離まで近づいていた。
「ひぃ・・・くっ、離せ化け物ォ!!」男の抵抗も虚しく右足
は怪物の右腕の口に吸い込まれ、というより鎖が引き上げられる
のと一緒に右足も足から先を飲み込まれていた。そこから更に右
腕の口が大きく開いた、口の奥は星が輝く夜空のように幻想的な
景色だったがその奥には紫色の亀裂が見えそこから鎖が伸びてい
る。開き具合が尋常じゃなくワニや獲物を丸飲みするヘビのごと
く腕が大きく開き男の右足、左足の抵抗をモノともせずに男の下
半身を飲み込む。男は怪物の大きく開いた右腕の口から上半身が
出た状態で、怪物の右腕の口は大きく開いたのを閉じて元の状態
へと戻っていく。男は両腕で必死に怪物の口から出ようとするが
体はみるみるうちに宇宙のような口へと引きずりこまれていく。
怪物は男の上半身が出た状態の右腕を上へと向けた、男の体は
さらに口へと飲み込まれて行き胸の部分まで飲み込まれた。
男の両腕が怪物の右腕に力を加えて這い上がろうとする体制が維
持出来ない状態へとなった。男は腕を空へと向けてるがその腕も
怪物の口に肘まで飲まれている、怪物は上に向けた左手を真正面
に、そして右腕の口を閉じようとした時に2人は怪物の口の奥を
再度視認できた。男は宇宙のような口の奥へと引きずりこまれて
いるのが見えた、両腕をこちらへと向けて、姿勢を変えて右腕だ
けを伸ばそうともしたがその瞬間に怪物の右腕の口が閉じる。
『6部、接触』
男を捕食した怪物は赤い3つの目を2人へと向ける、右に立っ
てる陽菜身を見て、その次に浅葉を見る。見るというよりは真ん
中にある目の視線を2人に合わせた感じだ。
怪物は左手の平をこちらへと向けた、右手と同じような口が開
き銀色の鎖が伸びる。鎖はヘビのように動いてこちらへと向かっ
て来る、先ほどから腕しか動かしてない怪物よりも鎖のほうが生
々しく動き回っていてこちらが本体なのではと錯覚してしまう。
ヘビのように動く鎖は浅葉を狙っていた、2人は逃げようともす
るがさきほどの出来事に動揺していた。浅葉はあり得ない現象を
目撃して混乱気味、陽菜身は内心で現状を諦めていたり過去を振
り返って自分の人生のつまらなさを思い出していた。しかし浅葉
はあきらめてはいなかった、諦めというよりは納得出来なかった
のだ。今まで陽菜身は人より一歩引いた行動をとっていて考えも
表へ出さなかった、これから陽菜身のことを知っていきたい、兄
の事も本当は別れが辛かったのを今も引きずっているのではない
かと心配だった。これから先を諦めたくない、このまま終わりた
くはなかった。
鎖は浅葉の右腕の手首へと1回転ぐるりと巻きつく、鎖は冷た
かったが鉄のような感じはせず、プラスチックのような感触だっ
た。鎖は2回転3回転と腕へ巻きついた、そしてすこしづつ鎖に
体が引っ張られていった。
「私はまだ終わりたくない」浅葉はそう小さくつぶやくと、体
の内から不思議な感覚、というより気分が込み上げてきた。例え
るなら激動的なやる気や熱意と言った人を突き動かす気持ちが体
の奥から熱を持ち、心の底から湧きあがってきた。
『7部、始まり』
「私はまだ終わりたくない」その言葉と心があふれかえり、体
が突如オレンジ色に輝きだした。体というよりは鎖が絡まった右
腕が輝く、その輝きが鎖を断ち切った。化け物は左腕の口から出
た鎖を迅速に収納し口を閉じる、次に体全体を前のめりの姿勢に
し手の平を地面地面に付ける。怪物の赤い3つの瞳が、輝く浅葉
を捉える。浅葉の輝きは次第に収まるが、陽菜身が見たのは異質
な光景だった。腕・足・胴体・からだのあちこちが銀色へと変わ
り、唯一顔だけは元の状態になっている。手と足は細長いがか弱
さを感じさせない雰囲気を放ち、胴と腰には装飾とは言えない無
骨な鎧、巨大ロボットの胴体パーツのように機械的かつアーマー
のようにも見える。浅葉は顔の前で両腕を×の字に組み、勢い良
く両腕を振り下ろすと銀一色だった自身の鎧が黒色へと変色し、
オレンジ色に発光する。手の甲・足の脛・上腕や肩・腰のベルト
から生えた針状の腰巻などがオレンジに発光し、全身の黒色が反
発するかのように目立つ。そして右腕には赤みのオレンジ色の刃
とオレンジ色の刀身をした長さ1mの両手剣、というよりサーベ
ルを持っていた。
浅葉は自分の身に何が起こったのかを気にせず、右腕の両手サ
ーベルを両手で持ち直して銀色の怪物へと構える。
1話はこちらで終了、これを30分クオリティで脳内妄想可動
率120%で情景を補ってください!(無責任