この夢は何度か繰り返し見た夢だから、かなりはっきり覚えている。
私は船に乗っていた。鉄は錆びて、塗装は禿げて元の色がわからないくらいおんぼろの船だ。中国の密漁船の船がニュースでやっていたが、あれとどっこいどっこいのボロさ、でも大きさだけは宇宙戦艦ヤマトくらいある船。私の他にも、小学校以来会えていない友達、よく家に飲みに来るおっちゃん、「パイレーツオブカリビアン」に出てくる金髪美人のエリザベスなど、私に関係ある関係ない問わずとにかく色んな人が乗っていた。夢の中の私はどこに行くかは知らなかったが、「二度と戻れない」ということだけは漠然と分かっていて、茫漠とした不安を感じていたように思う。
船内は木製、しかもヤスリのかけられていないザラザラの面のままの木がつかわれていたことをやけにはっきりと覚えている。電気は裸電球で、薄暗かった。二段ベッドがたくさんある部屋に、小学校以来の友達がいた。私はなんと声をかけていいかわからず、そのまま立ち去ってしまった。友達も何も言わなかった。
船はしばらくは荒れた海を進んでいたのに、ふとした瞬間から宇宙に乗り出していた。本当に宇宙戦艦ヤマトのようだった。しかし行き先は告げられていないし古代も沖田船長もいなかった。宇宙に出てからの記憶はほとんどないが、鯨の群れの中を船が突っ切っていった光景は目に焼き付いている。粒子が集まって鯨の形になっていて、ゆっくり身体をうねらせながら、5頭ほどが船と反対の方向へ泳いでいく。子どもの鯨もいた。誰かが言うことには、地球の情報の残滓みたいなものだそうだ。多分、こちらからは干渉できないホログラムみたいなものだったんだろう。スターウォーズの冒頭部分、R2−D2が映し出したレイア姫みたいな。
しばらく航行していくと、町が見えてきた。おかしな話だが、私が今住んでいる街が宇宙に浮かんでいたのだ。船は車みたいに道路を通って、八百屋さんの前で停まった。現実ではその八百屋さんの位置には美容院があったのだが、まあそこは夢なので。
これもやっぱりホログラムみたいなものかと思いきや、食料をここで調達していくという。つまりこの八百屋さんに並ぶ大根や魚(どうして魚?)は食べられるというわけだ。船員のみんなが食料を船に運び込んでいる間、私は金髪黒髪の腰パンのヤンキー2人にニヤニヤ笑われていた。ただのホログラムの、情報のはずなのにその腰パンのヤンキー2人は私たちに合わせた動きをした…といってもずっとニヤニヤしているだけだったが。人を馬鹿にする時の人間の笑い方はなんと分かりやすく、なんと下品なことか。私はそんな笑い方を散々されてきて、嫌という程見てきたので、夢の中でもかなりの再現率だった。私は目を逸らして、船に戻った。
次に船が停まったのは、なんと南の島のようなところだった。海があり、空がある。地球に戻ってきたようだった。でもやっぱりこれもただの情報で、実態のない風景なのだろう。そこで海賊っぽい奴らに襲われたが、よく覚えていない。エリザベスが戦っているところは覚えている。
夢の終盤、船は宇宙のど真ん中で沈み始めていた。というのも宇宙は何層もあって、今いる層から一層、沈むことになったらしい。それで、一層分沈むには乗組員は一回死んで、また別の層で生き返るということをしなければならない。死の苦しみを耐えなければならないということに私は内心めちゃくちゃ焦ったものの、「生き返れるから」と言い聞かせてなんとか平静を装っていた。
すると足元からどす黒い、でもちょっと赤っぽい液体が湧き出してきてだんだん顔近づいて来る。死ぬにしても、溺死なんて苦しそうで嫌だな、でも生き返れるからここは落ち着いているふりをしておこう…と妙な虚栄心を張っているうちに、ついに頭のてっぺんまで飲み込まれた。
一瞬苦しさを感じた気がして、そして目が覚めた。宇宙の一層下で生き返って、ではなく、現実で。
目が覚めたとき、この夢の続きが気になってまた寝直そうとした。でも結局眠れず、とにかく覚えているうちに書きとめようとスマホのメモ帳に短く書いておいたのを清書した。
また宇宙の船旅ができないものだろうか。
私は船に乗っていた。鉄は錆びて、塗装は禿げて元の色がわからないくらいおんぼろの船だ。中国の密漁船の船がニュースでやっていたが、あれとどっこいどっこいのボロさ、でも大きさだけは宇宙戦艦ヤマトくらいある船。私の他にも、小学校以来会えていない友達、よく家に飲みに来るおっちゃん、「パイレーツオブカリビアン」に出てくる金髪美人のエリザベスなど、私に関係ある関係ない問わずとにかく色んな人が乗っていた。夢の中の私はどこに行くかは知らなかったが、「二度と戻れない」ということだけは漠然と分かっていて、茫漠とした不安を感じていたように思う。
船内は木製、しかもヤスリのかけられていないザラザラの面のままの木がつかわれていたことをやけにはっきりと覚えている。電気は裸電球で、薄暗かった。二段ベッドがたくさんある部屋に、小学校以来の友達がいた。私はなんと声をかけていいかわからず、そのまま立ち去ってしまった。友達も何も言わなかった。
船はしばらくは荒れた海を進んでいたのに、ふとした瞬間から宇宙に乗り出していた。本当に宇宙戦艦ヤマトのようだった。しかし行き先は告げられていないし古代も沖田船長もいなかった。宇宙に出てからの記憶はほとんどないが、鯨の群れの中を船が突っ切っていった光景は目に焼き付いている。粒子が集まって鯨の形になっていて、ゆっくり身体をうねらせながら、5頭ほどが船と反対の方向へ泳いでいく。子どもの鯨もいた。誰かが言うことには、地球の情報の残滓みたいなものだそうだ。多分、こちらからは干渉できないホログラムみたいなものだったんだろう。スターウォーズの冒頭部分、R2−D2が映し出したレイア姫みたいな。
しばらく航行していくと、町が見えてきた。おかしな話だが、私が今住んでいる街が宇宙に浮かんでいたのだ。船は車みたいに道路を通って、八百屋さんの前で停まった。現実ではその八百屋さんの位置には美容院があったのだが、まあそこは夢なので。
これもやっぱりホログラムみたいなものかと思いきや、食料をここで調達していくという。つまりこの八百屋さんに並ぶ大根や魚(どうして魚?)は食べられるというわけだ。船員のみんなが食料を船に運び込んでいる間、私は金髪黒髪の腰パンのヤンキー2人にニヤニヤ笑われていた。ただのホログラムの、情報のはずなのにその腰パンのヤンキー2人は私たちに合わせた動きをした…といってもずっとニヤニヤしているだけだったが。人を馬鹿にする時の人間の笑い方はなんと分かりやすく、なんと下品なことか。私はそんな笑い方を散々されてきて、嫌という程見てきたので、夢の中でもかなりの再現率だった。私は目を逸らして、船に戻った。
次に船が停まったのは、なんと南の島のようなところだった。海があり、空がある。地球に戻ってきたようだった。でもやっぱりこれもただの情報で、実態のない風景なのだろう。そこで海賊っぽい奴らに襲われたが、よく覚えていない。エリザベスが戦っているところは覚えている。
夢の終盤、船は宇宙のど真ん中で沈み始めていた。というのも宇宙は何層もあって、今いる層から一層、沈むことになったらしい。それで、一層分沈むには乗組員は一回死んで、また別の層で生き返るということをしなければならない。死の苦しみを耐えなければならないということに私は内心めちゃくちゃ焦ったものの、「生き返れるから」と言い聞かせてなんとか平静を装っていた。
すると足元からどす黒い、でもちょっと赤っぽい液体が湧き出してきてだんだん顔近づいて来る。死ぬにしても、溺死なんて苦しそうで嫌だな、でも生き返れるからここは落ち着いているふりをしておこう…と妙な虚栄心を張っているうちに、ついに頭のてっぺんまで飲み込まれた。
一瞬苦しさを感じた気がして、そして目が覚めた。宇宙の一層下で生き返って、ではなく、現実で。
目が覚めたとき、この夢の続きが気になってまた寝直そうとした。でも結局眠れず、とにかく覚えているうちに書きとめようとスマホのメモ帳に短く書いておいたのを清書した。
また宇宙の船旅ができないものだろうか。