(6_6)SPACE DREAM(6_6)

(6_6)SPACE DREAM(6_6)

いつか...いつか、あたしと一緒に

宇宙に行こうね!!!

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7月。蝉の鳴き声が響く。
と思ったら、あたしのクラスの担任、田中先生の大きな声が教室中に響き渡る。
「今日は転校生がいるぞー男の子だ。ほれ、入って来い。」
クラスメイトの視線が先生から、先生用のドアに移る。
ガララララと、大きな音を出して、ドアが開いた。

入ってきたのは、ほんのり茶髪混じりの男の子。
美形で、無表情なのがいいらしい。
クラス中にいろんなつぶやき声が現れた。
「うわ、ちょーイケメンウチ、タイプかも
あたしはどうでも良さげに視線を空に向ける
「ほれ、しずかにしなさい。自己紹介をしてくれるかい
「はい。中村太一です。マイブームは、宇宙です。よろしくお願いします。」
え。宇宙。あたしと一緒だ。
「中村君、うーん、そうだな。どこがいいかい
中村君、戸惑ってる。
あたしの左の席、この間転校しちゃったからまだ机がある。
「せんせー俺の前の席、あいてまーす
あたしの斜め後ろの、たっくんこと、佐田辰彦くんが言った。
「おお、佐田、ありがとな。」
先生微笑んで、中村君を案内した。
「じゃぁ、授業はじめるぞ。」
理科の授業で、理科室に向かう準備をした。
中村君の周りには、男女お構いなしに人が集まった。
「そこ、早く並びなさい」
先生が若干キレ気味に言うと、中村君の周りにいた
人たちがぞろぞろと廊下に並び始めた。
やがて教室には、授業の準備をしているあたしと、
何を持っていけばいいのか迷っている中村君の2人になった。
「中村君、教科書、見せてあげるから、何か筆箱と、もしあったらノートを持っていくといいよ。」
あたしは緊張しつつも勇気を出して言った。
「あ、うん。ありがとう。君、宇宙好き
「うんっっっっあたしね、あたし、いつか宇宙を旅してっ見たいなって思ってるの
あたしったら、ついつい宇宙の話になるとムキになっちゃうのよね。
「あ、そうなんだ僕も、一緒に行きたいな
「えうん。じゃあいつか2人で一緒に宇宙を旅しようね絶対。」
「うん。」
中村君は満点の笑みを浮かべて返事をした。
その顔はとっても生き生きとしていて、あたしもつい笑ってしまった。
「中村、青木、みんな待ってるぞ
先生に呼ばれてしまった。
「はい行こ
あたしは中村君の腕をつかんで、廊下へと引っ張った。
先生は廊下の右側を静かに歩いていった。

理科室について席に座ると前にはあらかじめスクリーンが用意されてる。
あたしと中村君は隣の席だけど、今度は最前列。
だけど、中村君が教科書を持っていないことにまだ気づいていない。
「ほーれ、席についたら教科書53ペー......あぁ、忘れてたよ。中村君教科書持ってなかったんだよね。」
「先生、あたしが貸すので大丈夫です。」
一瞬後ろからすごい視線を感じたけど、すぐに収まった。
まあ、イケメンくんに教科書貸すなんて、みんなににらまれて当たり前っちゃ当たり前だな。
「起立。礼。着席。」
号令がかかった。
「えへん。今日から新しい単元に入るぞ。宇宙だ。」
「あ。」
「あ。」
あたしと中村君は同時につぶやき、顔を合わせた。
あたしたちは軽く微笑んでスクリーンを見た。
「中村君は宇宙が好きと言ったな。他に宇宙に興味あるやついるか
あたしは恥ずかしくて手を挙げないつもりだった。
「ねぇ、挙げなよ。すきなんでしょ
中村君が耳元で言ってきた。
「え。いいの、いいの。」
「挙げなって。」
「本当にいの。」
あたしたちの声はどんどん大きくなっていった。
「梨乃、手挙げなよ。」
通路を挟んで右側のゆめここと、川崎真油が言った。
「あの、青木が好きだったの、俺知ってたんだぞ。いつも空ばっか見てたの。知ってるぜ
先生が言った。
「え、ヤダッッ
とたんに笑いがおこった。








                               つづく


[SPACE DREAM]著者の、中村真緒です。

 さて、SPACE DREAMの主人公は、青木梨乃ちゃん。
梨乃の夢は、親友の男の子、中村太一と一緒に宇宙を旅して
いろんな星を見ること。

さあそんな二人の夢は、叶うのか。―――