こんにちは。ぐーたら醸造家です。
さて、今回はONE's BREWERYが全面的に推している「ケルシュ(KÖLSCH)」というビールのスタイルについてです。
そもそも、「ビアスタイル」というものは米国ブルワリー協会(Brewers Association)が発行する、
「Beer Style Guidelines」をもとに語られることが多いのですが、現在およそ110種類程度が
定義されています。
さてケルシュのガイドライン上の定義はこんな感じ。
52. ケルンスタイル・ケルシュ
ケルシュの色合いは、ストロー(麦わら色)からゴールドの範囲。冷温白濁は許されない。きめこまかな泡立ちとしっかりとしたヘッドリテンション(泡持ち)が望ましい。フルーティーなエステル香は非常にロー・レベルで、まったく感じられなくてもよい。ほのかにリンゴやリースリング・ワインを思わせるフルーツ香が感じられてもよいが、このスタイルに必須の条件ではない。ホップのアロマとフレーパーはロー・レベルで、ノーブルタイプ・ホップのキャラクターを伴っていること。ホップの苦味はミディアムからミディアム・ハイ。甘味を含めモルトのキャラクターはきわめて微弱で、カラメル香が感じられてはならない。ボディはライトからミディアム・ライトの範囲。口当たりは、いくぶんドライながら爽やかである。ダイアセチルがあってはならない。伝統的なつくりのものは、ヘッドリテンション(泡持ち)が非常によい。原料に小麦モルトを混ぜてもよい。ケルシュは上面発酵であるが、イギリスやベルギーの上面発酵より低い温度で発酵させ、エイジングも低温で行う(ドイツの上面発酵はすべてこの方式を採用している)。主発酵にはエール酵母が使われるが、ボトル・コンディションや最終のコールド(冷温)コンディショニングの際にラガー酵母を投入することもできる。
初期比重 (プラート度) : 1.042-1.048 (10.5-11.9 °Plato)
最終比重 (プラート度) : 1.006-1.010 (1.6-2.6 °Plato)
アルコール度数 : 4.8-5.3% ABV
ビタネス・ユニット : 22-30 IBU
色度数 : 3-6 SRM (6-12 EBC)
一方で、ケルシュというのは、「シャンパン」などと同じく地理的表示保護制度に守られた呼称でもあります。「ケルシュ協定」というケルンの醸造家たちの間で取り決められた方法・様式に則っていることが「ケルシュ」を名乗るための条件となります。
ですから、日本を含めアメリカやドイツの中でもケルン地域以外の醸造所がつくるものに関しては、ケルシュ「風」となるわけです。
(ONE's BREWERYでは、ケルンのビール文化に敬意を表して和製ケルシュであることをあらわすひらがなでの「けるしゅ」という表記を使用しています。)
さて、次回はドイツ・ケルン地方でのケルシュのお話。

