妻を否定し要求ばかりをつきつける横暴な夫 ~前世はどういう関係だったのか~ | LEO幸福人生のすすめ

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読みかけで途中で止まっていた「前世療法2」をふたたび読み始める。以前読んだことがあるので、再読ですけどね。
そしたら、次のようなエピソードが出ていました。
 

彼女の夫のハルはいつも批判的で要求ばかりし、何ごとに対しても否定的でした。ハルはマーティンのすることなすこと、全部気に入らず、いちいちケチをつけ、折あらば彼女を非難し、要求をつきつけようと待ち構えていました。彼女にとって夫のハルは、まるで鉛のおもりか、首に巻きついている 錨 のようでした。


夫はハル、妻はマーティン。
この妻の方のマーティンさんが、ブライアン・ワイス博士の診療を受けにきて、そこで退行催眠を受ける、というエピソードです。

上の文章にあるように、奥さんのマーティンは、夫のハルから、あることないこと批判され、否定され、何かことあるごとにケチをつけられては、その上さらに夫のハルは、自分の要求を妻のマーティンさんに突き付けてくる、そういう関係の夫婦だったそうです。

これは支配欲の強い夫、妻に命令するのが当たり前と思っていて、気に入らないと怒鳴り散らす、こういうよくあるタイプの横暴夫タイプの典型だと思いますが、
この手の悩み相談って、ネットで検索してみると、実に数多くの事例が日本中で同様に存在するんだなぁ、ということがわかります。

自分が稼いで食わせてやっているのだから、妻が夫の自分の指示や命令を聞くのは当たり前、反抗は許さん、気に入らないことがあったら怒鳴り散らす、反抗すれば怒鳴り声で威嚇し、暴力さえふるって従わせようとまでする夫もあるようです。むろん逆のパターンもあるかと思いますが。

では、こういう夫婦の場合、いったいどういう因果があって、今世わざわざ夫婦になったのだろうか、夫の方は年がら年じゅう妻に不満をつきつけ、妻の方はストレスで日々が苦しみであるような、そんな夫婦関係になぜなるのか。
現代だったら、即離婚になること必至の、このテーマ。

妻のマーティンさんは、ワイス博士の研修に参加して、そこで買った瞑想テープを買って自宅で使ったりしたそうですが、もう一段深く入って理解することは出来なかったそうです。
そのため、直接ワイス博士の診断を受けることにしたのだ、とのこと。つぎのように著書には書かれています。

 

 

マーティンは家で使うためにカセットテープを買いました。そのテープは私の声でリラックスと退行催眠を誘導しているものでした(このテープの内容は、この本に付録としてついています)。  家でこのテープをかけると、マーティンは深くリラックスすることができ、時には眠ってしまうことさえありました。しかし、過去世の場面を見ることは、やはりできませんでした。


こういう事情で、ではワイス博士の誘導によって、前世にさかのぼる退行催眠を体験してみたら、いったいどのような過去世のビジョンが見えたのか、記憶がよみがえってきたのか、といったら、

以下のとおり。

マーティンさんは、レベッカという女性で生まれていた、その当時。
夫のハルは、なんと自分の父親としての関係で、同時代に生きていた。そのときは親子の関係として、という過去世体験です。

 

 

 

 

レベッカの父親は斧で木を切る木こりでしたが、彼女をまるで奴隷のように扱っていました。次から次へと用を言いつけ、いつも彼女に文句をつけ、彼女の過ちを責めたて、彼女をなぐっては、最後には押し入れに押し込んで外から鍵をかけてしまうのです。泣きながら、マーティンはこの男こそが、今生彼女の夫のハルとして生まれ変わっていることを確認しました。


自分に命令ばかりをする夫が、かつては、自分を奴隷のようにこきつかう父親として君臨していた。

今世の夫にも辟易しているように、過去世の父親にも恐怖していたマーティンさん(レベッカ)。

この関係性は、今世も良くない関係であるのと同じく、過去世においても良いものではなかった。当人には苦しい、横暴な支配のもとで苦しめられた、という経験だったようです。

その前世では、ハルは父親だったので、先に亡くなります。その時に彼女レベッカはどう感じたのか。

 

 

 

 

レベッカの父親が死んでから、彼女にどう感じるか聞いてみました。 「ほっとしました。やっと解放されました。父が亡くなってとてもうれしいわ」  父親の死後、レベッカはトムという男性と結婚しました。彼は彼女にとてもやさしくしてくれました。


父親がいなくなって、うれしい。解放された、ホッとした、と述べています。

その父親の死後、彼女は優しい男性トムと巡り合い、結婚し、幸福な生涯をおくったようです。

そうした過去の人生経験がある魂レベッカが、ふたたび転生したら、どのような人間関係にめぐまれたか、というと、

不思議なことに、横暴な父親であった人物の転生であるハルを夫に選び、ふたたび、怒られたり、命令されたり、といったイヤイヤながら従わさせられる、苦しい結婚生活に入ってしまったのでした。

前世、最後は幸福な結婚生活に入ったのに、なぜわざわざ生まれ変わった今世は、あの横暴な父親を夫に選んでしまったのだろうか?
前世の優しい夫トムは、どこへ行ってしまったのか? どこにいるのか? 

 

 

 

 

トムが今生、自分の息子として生まれていることに、彼女は気がつきました。


トムはなんと、今世は夫としてではなく、なんと自分の息子として、すでにそばに存在していた、とのこと。

こういう関係性の転生を見ると、とても不思議な気がするのと同時に、えらく納得してしまう自分がいますね。

マーティンことレベッカは、かつての父親をおそらくは嫌い、憎んでさえいたかもしれません。
その不仲の関係性は、永遠という時間の中では、いつかどこかでは改善されなくてはいけない、不調和は調和に至って解決されなくてはいけない。

だから、父の死後、トムという優しい夫と巡り合えた、という幸福とは別に、父親であるハルとの関係は持ち越しで、今世ふたたび、今度は夫婦という関係のもとで分かちがたく結びあわされて、そこでの魂修業が待っていた。

年齢が近いでしょうから、先にどちらかが死んで別れる、というのとは違って、今世はもっと長い時間をともに暮らして、互いの理解を深めるべし、という課題であったようにも思えます。

しかして、両者の軋轢の克服、という苦しい課題のみが与えられて、今世は優しい夫は得られないのか? といったら、今世はなんと息子トムとして、かつての優しい夫が一緒に生まれてきてくれていて、夫婦のいさかいを、おそらくは仲裁したり、母親であるマーティンの心の支えになる、などの協力関係が持てるような、そうした転生をしてきてくれているわけです。

立場はみな違って生まれ変わっているけれども、微妙に違った関係になったことで、前世とは違った角度で、また前世では経験しえなかった新たなる経験をしえる、という意味で、かつての親子が夫婦となったり、その反対に、かつての夫婦が今度は親子になったり、といった変換が見られること、これは実に奥深い、神の叡智を感じさせられる転生の不思議ではないか、と思いました。


退行催眠のさなか、ワイス博士はマーティンに質問しています。

 

 

 

 

「あなたはこの人生で、何を学んだのですか?」と私は聞きました。 「自分に自信を持つことです」と彼女はすぐに答えました。「私は自分にとって正しいことをしなければなりません……私が正しい時にはね……そして、必要もないのに苦しみ続けないということです。私はもっと自分の意志をはっきりさせるべきでした」

 

 

 

「私はいつも同じパターンをくり返していたのですね」。顔を輝かせて彼女は言いました。 「もう、こんなこと、しなくてもいいんだわ!」


彼女の側から言えば、真に自分が正しいと思うことに関しては、横暴なる命令や支配に屈することなく、生きてよいのだ、生きるべきなのだ。
という悟りを、彼女は得るべきだったのだな、ということでしょう。

強気で来る人に対しては、弱気に答えてしまう。遠慮深い人の陥りやすい罠ですが、お人好しは損をする、とも似ていて、優しい心の持ち主は、横暴で理不尽な我の強い人物の要求に、案外、善意から譲って譲ってばかりして、自身の不幸をみずから招いてしまうことがあるように思います。

苦しめられる関係というのは、やはり魂同士の関係において、どこかに無理があり不自然なところがあるはずです。
夫のハルの魂が自分勝手で、自己中心で横暴な性格をしているのなら、この人自身が自分の非を改める課題が課せられているのは、当然のことだと思いますが、
彼女の側にも、その支配にやられてしまう弱さがある、というのも、また彼女の側から見た問題点の一つだ、ということではないかと思います。

支配、被支配の関係、長らく支配的な転生をした魂タイプは、命令するのが当然、といった横暴な性格が身についているかもしれません。
一方、長らく、支配される側の人生を多くおくった魂は、支配されることに甘んじてしまう、そういう弱点が魂の習性として身についてしまっているかもしれません。

真に大切なことは、支配・被支配の関係の恒常性にあるわけではなく、どのような関係を築くことが、神の目に適う関係であるのか、助け助けられる関係性、友愛の精神とはいかなる関係であるのか、を学ぶこと。命令ではなく、徳と与え合いの心による結びつきが大切なのではあるまいか。

ワイス博士は、このエピソードの紹介のあと、最後に次のような文章で締めくくっています。

 

 

 

私たちは家族を通して、様々なことを学びます。愛を表現することと、愛を受けとること、人を許すこと、助けること、人に奉仕すること等です。  数人の患者の中間世での体験を聞いてから、私たちは生まれる前にその人生での家族を自分で選択するのだと、私は信じるようになりました。

 


短いエピソードですが、一度読んだことのある内容であっても、何年も経ってから読み返してみると、このような違った感想を抱きつつ、読むことができるのだな、とあらためて感じさせられた、再読書の1エピソードでした。