力尽くで葬った願いは

浅い眠りの中にいる・・・


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掃いて捨てられた先の世界-瓶


瓶に詰めた浅い眠り



宿した期待値を下げたくて
右手で握りつぶした切符
しわくちゃでも擦り切れても
手放すことができなかった


使わなければ開かない扉
もはや使う勇気もないか


いつか海に流そうなんて
昔読んだ絵本の真似ごと
丸めて詰めた青い瓶が
長いこと鏡の前にある


忘れた振りして横目でちら見
未練が懐古に至らないんだ


答えはとうに出たはずが
始まりの春に吹く香り
そよ風が連れてきた愕然