慌ただしく過ぎていく日常の真上に

キラキラ光る羅針盤が見えた・・・


掃いて捨てられた先の世界-指針



指針




昨日踏んだ一歩の前に朝もや

今日踏んだ一歩の前に打ち水


ある種健全な不完全

その実空虚な不安定


うるさいなと撥ねのけた

熱気 ざわめき 輝き 正気


長く横這いに絡み付く

恋慕でさえも儚げに


人群れの影に怯えず光る

微かな叫びに宿る思慮


すくい上げ抱く寄り道が

歪みを正し支える指針



僕には何も関係ない

とか 言ってる場合じゃなくなった・・・


掃いて捨てられた先の世界-雪崩れ込むリアル


雪崩れ込むリアル



二重サッシの内側で

指一本の隙間なく

外気が現実味を欠いた


どこを切っても絵空事

僕が呟いた戯れ言を

打ち消すようなにわか雨


これでもかと駄目押しの

稲妻が闇を切り裂いて

見たまま肌で感じろと

突破口を開いていった


背筋を走った威厳と教示

途端に雪崩れ込むリアル





離れることに慣れない

慣れるから離れられないのか・・・


くすっ 早口言葉みたいになった (^o^;)


掃いて捨てられた先の世界-束の間の実体


束の間の実体




快適な角度で固定した視界

繰り返す期待通りの台詞

美味しいところだけ頂く楽園


呪文を唱えることもなく

開きっ放しの門をまたぐ


何も生まず 何も残さず

浪費していく歳月に

今しかないが幾度もあった


何も聞かず 何も言わず

触りあうだけの空間に

怠惰な余韻が満ち満ちた


果てに僕らは何を見る

すがる束の間の実体