タイトルの
『死に際』
これは家で飼ってる愛猫のピアスの事
うちの猫はかれこれ20年弱生きてます
ここ数年のピアスは年のせいか視力を奪われ、追い討ちを架けるように聴力を奪われました
俺がピアスの目が見えなくなった事に気付いたのは歩く度にフラフラし、壁にぶつかったり、段差や障害物が無いか鼻で探りながらゆっくり歩いてる様を見て気付きました
最初は
どうしよう…
って思ってたけど、ピアスは俺の匂いを嗅ぎ付けて、俺が歩く時の振動を感じて、部屋のドアの開け閉めの振動や空気感など全てを察知して、
『自分はここにいるけど、こうじはどこにいるの?』
って鳴いて鼻をクンクンしてた
昨日までそこは変わらず、今は自分の部屋から動かない毎日
そして今日仕事から帰って来て、夕飯食べて部屋に行く階段を上がって…違和感が
…鳴き声がせず、姿がない
いつもは階段を上がると同時に鳴き始め、俺を探してるのに…鳴き声が聞こえない
瞬時に悟った
死にに行ったのか?
必死で探して、今のピアスには絶対入れないドアが閉まってる部屋を探したり部屋という部屋を探してもどこを探してもいない
俺は泣きそうになった
母ちゃんに
『ピアスがいないんだけど、知らない?』
って聞いたら
えっ!?
って形相を変えて二人して探した
母ちゃんに聞いた話、ピアスは俺がいない昼間に自分の部屋から降りてきて、玄関に向かい、そこに座り、鳴いて、俺が履いてるスリッパをクンクンと匂いを嗅ぎ、鳴いて、スリッパにスリスリして、鳴いて、スリッパの上にちょこんと座るんだそうです
俺を探しに外へ出たのか
それとも死にに行ったのか
母ちゃんと二人で暗い外を探した
母ちゃんが暗がりを照らすために車を動かしたその時、ププッとクラクションの音
駆け寄るとピアスを抱いた母ちゃんがいた
あぁ、良かったー‼‼
と、ピアスを抱いた
ビショビショだった

※数ヵ月前のピアス
濡れた身体を拭いてあげて、水を飲ませご飯をあげた
きっとみつからない
きっと戻って来ない
…死にに行った
と思ってたから、濡れた身体でもまた抱っこ出来て良かったよ、マジで
まだ死ぬ気はねんだな
と思った
もし本当にそうだとしたら、最後の日が来るその日までにたった1日でイイから視力聴力が回復して、もう一度ピアスから俺の所にトコトコと寄って来て欲しいな、もちろんニャ~オって鳴きながらな

同率1位が居るから3番目に愛してんぜピアス☆
みつかって良かった‼‼