台風4号と、博多祇園山笠 追い山 | よし子ちゃんの 九州・福岡・鹿児島 + 北海道 レポート

台風4号と、博多祇園山笠 追い山

2007年7月第2週は博多っ子をどきまぎさせただろう。なんていったって博多の初夏の風物詩「博多祇園山笠」のクライマックス、追い山は毎年7月15日4時59分にスタートするからだ。

案の定季節はずれのきまぐれ台風は、その追い山に合わせるかのごとく九州南部に上陸した。
もしかすると中止?なんてことも頭をよぎる。なぜなら、新天町にお披露目していた「飾り山」は14日には撤去されていたからだ。



撤去された新天町 飾り山

幸いなことに、九州北部への上陸はまぬがれ、いつものように15日4時59分に幕はスタートした。ちなみに博多祇園山笠は、合計八の山が5分おきに博多の鎮守、櫛田神社を出発する。そして一番山~七番山までが、東長寺、承天寺を詣りゴールの「回り止め」まで、約五キロの順路を三十分で駆け抜けるそんな祭りで、鎌倉時代に博多の街で疫病が流行った際に承天寺び住職が、疫病祈願を祈願して街を回ったのがはじまりなのだとか。神事なのに寺にも参るなんとも不思議な祭りでもある。


巨大な八番山笠 上川端流

(ちなみに八番山は昔ながらの大型の飾り山で、電線の張り巡らされた現在の博多の街を他と同じコースは走ることはできないということで、違うコースを走っている。)



三番山笠 東流 先走り

今年の僕は承天寺そばで観覧した。まずは先走りと言われるちびっ子集団がやってきて、太鼓の音と共に男たちに舁かれて大きな山がやってくる…毎年ながらその勇壮と息のあったチームワークには度肝を抜かれてしまう。


左:五番山笠 西流 山  右:七番山笠 恵比寿流 山

あっという間に去って行く山だが、約5分おきに次々に山がやってくる。最後の七番山が過ぎ去ってしまうと、まるで嵐が通りすぎた後のように、ふ~と張りつめた緊張感から観客も解放される。この独特な雰囲気は一年にたった一度だけ、7月15日の早朝の博多のみで味合うことのできる一瞬だろう。


千代流 山の到着を待つ

6時過ぎには、交通整理されていた博多の道路も解除され、いつもの街の様子に戻っていく…

暑い九州の夏がはじまる。

追伸:暗闇の残る早朝にスタートし、しらじらと世が開けるころにはしまえてしまう、なんともカメラなかせな祭りでもある。