新しいシリーズとして,井上教子著『 タロットの歴史 ~ 西洋文化史から図像を読み解く 』を読んでいきます。

 

 今回は,まずタロットカードの基本構成から紹介しましょう。

 

 

 

【タロットカードの構成】

 

 タロットは,大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の計78枚で1セットになります。

 アルカナとは,不思議を意味するラテン語です。

 

 

 日本でタロットカードといえば,大アルカナの22種類を意味します。

 大アルカナ22枚は以下のとおりです。(絵柄はウェイト版,Wikipediaから拝借)

 

   1.魔術師         2.女皇帝          3.女帝        

  

 

   4.皇帝          5.ローマ教皇       6.恋人

  

 

    7.戦車          8.正義          9.隠者

  

 

  10.運命の輪         11.力       12.吊るされた男 

  

 

    13.死神         14.節制          15.悪魔

  

 

     16.塔           17.星          18.月

  

 

    19.太陽          20.審判         21.世界

  

 

   22.愚者

 

 

 

 続いて,小アルカナの紹介。絵柄はソードのウェイト版です。

 ピップは1~10の数字札を意味し,コートは小姓・騎士・

 

 

 小アルカナ56枚は,棒・剣・杯・貨幣の4種類(スート)に別れ,それぞれ1~10までの数字のカード(ピップ)と,王・女王・騎士・小姓の4種の人物カード(コート)で構成されます。

 

 感のいい人は既に気づかれたかもしれませんが,この構成はほぼトランプと同じです。4種類のスートは,トランプでいえば・・・

 

 ・棒(ワンド) → クラブ

 ・剣(ソード) → スペード

 ・杯(カップ) → ハート

 ・貨幣(コイン) → ダイヤ

 

 のことです。

 

 小アルカナも図柄をご紹介しましょう,絵柄はソードのウェイト版です。

 これも,またWikipediaから拝借しました。

 

   1      2      3      4      5

    

 

   6      7      8      9      10

    

 

  小姓    騎士    女王     王

   

 

 

 本シリーズでは,これらタロットカードの図像が持つ意味合いを,中世ヨーロッパ文化の中に位置づけて理解していきましょう,という趣旨です。

 

 私自身も,興味はあったのだけど,初めて調べる事柄が大部分なので,間違いの指摘や補足をしていただけると幸いです。