【8月1日】

 孝謙天皇から大炊王(淳仁天皇)に皇位が継承されます。

 

 淳仁天皇は天武帝の孫で舎人親王の第7子で,お母さんは

上総守・従五位上当麻老の娘です。

 他の兄弟は橘奈良麻呂の乱で失脚してます。

 

 藤原仲麻呂は,既に亡くなった自分の息子の妻(粟田諸姉)

を淳仁天皇に娶らせ,自身の邸宅に居住させます。

 

 藤原仲麻呂は外戚として絶大な権力を発揮します。

 淳仁天皇即位に際し,彼が述べた上表文は,「まぁいい面

の皮だな」と思いますよ,ええ。

 

 孝謙太上天皇は,尊号を送られたことを受け,大赦を実施

します。

 昔の人達はしょっちゅう大赦しますが,今回の大赦では公

的財産を横領した役人も恩赦の対象としてますね。

 

 さらに,10年以上山林に隠れ修行を積んだ行者は得度さ

せよとのお達しも出てます。

 この時代,仏教は国家管理ですから,国の命令で何人お坊

さんにするか決めていました。

 勝手に山野で修行する行者は違法行為だったのです。