原油相場は反落です。前日引け後の時間外取引は小動きに始まった後、欧州時間帯に軟化したものの$75/bbl台半ばでは支えられました。

8月16日の NYMEX WTI 原油先物の終値は前日比$1.51安の$76.65/bblで、引け後の時間外取引は$76/bbl台半ばです。

これといった支援材料も無く、地政学リスクの思惑もやや後退しているため相場に勢いがありません。しかし、需給バランスは緩んでいないので下値にも限界があります。

とはいえ、中国の需要の退勢が徐々に明らかになっているのが気になるところです。

中国国家統計局によると、7月の同国のガソリン生産量は1,394万トンで前年比3.2％減でした。昨年3月以来の前年割れで、年初来の累計は同4.7％の増加となっています。

軽油生産量は1,621万トンで前年比9.2％減。9か月連続の減少で年初来の累計は同4.7％減です。ジェット燃料を含む灯油の生産量は488万トンで前年比1.8％減。2022年10月以来の前年割れで、年初来の累計は同23.9％の増加です。

ベーカーヒューズによると、8月16日時点の米国の油井リグ稼働数は前週比2基減の483基でした。前年比は37基減少です。

引け後に米国商品先物取引委員会 (CFTC) が発表した8月13日時点の建玉報告では、ヘッジファンドによるWTI 原油先物の買い越し幅は前週比11.1％増で4週振りの拡大となりました。買い玉に目立った変動はなく、前回増えた売り玉が大きく減っています。

　（参考図表）

総取組高は前週比2.1%の減少です。再び180万枚大台を割りました。

2024/8/16
NYMEX WTI Sep： $76.65/bbl ( -1.51 )
20日移動平均： $77.39 ( -0.08 )
ボリンジャーバンド
　+2σ： $81.24/ -2σ： $73.53
　幅： $7.72 ( -0.58 ) / 100日平均： $8.21
ボラティリティ
　35.05 ( -1.09 ) / 100日平均： 22.31

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退潮著しい中国の軽油生産