『命日占い』かげした真由子著


この本のテーマに私はとても抵抗がありました。
 
それはかげしたさんも、そして&Uのみなさんも危惧していらっしゃった「死」を扱った本だからです。

 
 
抵抗は、この本が出される前に、モニターで命日占いをしていただく前からありました。

なぜそんな思いを抱いたか、答えは簡単、「死んでもいないのに、本当のことなんてわかるわけないでしょ」と思っていたからです。
 
実際、命日の星を読んでくださったたかげしたさんからのコメント、私は受けいれられませんでした。
 
でも、出版前の多分最後のライブだったと思います。
かげしたさんが、亡くなったご自身の大切な方達の「死」を受け入れるまでのお話で、かげしたさんの思いが届き、言葉がようやく耳にはいりました。
そして、死に向き合う姿勢が私と同じであると、気づいたのです。

状況も相手も全く違うけれど、その「死」を、死者の思いを理解するのに、他者の言葉は役に立たない、違和感しかない、結局答えは自分が見つけたい、そこに初めて共感を覚えました。

でも、どうやって?
 
私の場合は、メンタルから切り込み迫りました。
学びを進めるなかで、メンターの

「亡くなられた方はどんな死に方をなさっても、今は幸せでしかない」

ということばを素直に受け入れられるようになりました。

かげしたさんは、自分の一部となっている星を読むことで、答えにたどり着きました。
 
それがわかると

この本に対する抵抗が薄れました。
かげしたさんが死を読むことに自分の中で許可を出しました。

あらためて本を開くと
星のもたらす意味ごちゃんと書いてありました。

私も星を読みます。だから、本を読む私とかげしたさんと同じ言葉を持って、亡くなった方と依頼された方との星を読んでいくことができたので、まるで科学的に解明されていくようなそんな確かさまで感じられるようになりました。
 
以前は、なぜあんなにかげしたさんのコメントが受け入れられなかったのか。
 
あらためて考えると、私は私の確かさの中で、私の言葉で亡くなった大切な人との間に決着をつけたかったからでした。でも、その言葉への信頼が持てずにいて、空想としか捉えられなかった自分の未熟さからでした。

モニターからしばらく時間が経っての自分の中の和解。
必要な時間だったと思います。

今回この本を通して、故人と私の星の読み方を教わり、自分で星を読みました。
もう十数年も経っているのに、今、この本のおかげで、ようやく私は故人の死の意味を受け入れることができました。
 
答えてくれない相手に答えを求める事は、とても不確かなものですが、星と言う言葉に信頼を寄せて読むことができれば、これほど確かなものは他にないでしょう。
 
もしも、亡くなった方のその思いを知りたければ、ぜひこの本を手に取ってみることをお勧めします。