いよいよ今年も終わりに近づいてきましたね(^O^)

今年最後のブログです。
市販のシミ落とし剤を使ったら色が変色したそうです(^_^;)
絹製品に洋服用のモノを使うなんて無謀としか言いようがない・・・orz
実際広範囲にわたってしっかりと薬剤と変色が見れます。
襟の部分が・・・。
地色が明るい紫なのでいくら染料で色を塗ってもやはり塗った色。
染めた色みたいに綺麗な色は出ないので出来るだけ色を似せるところまでの処理になります。
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まずは薬剤の洗浄ですがこれがなかなか除去できません(^_^;)
糊状のもののようで固まってました。しょうがないので水分を含ませてしばらく置いておきます。
柔らかくなったところで一気に洗浄して取り除いていきました。
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乾かして薬剤が残っていないかを確認します。
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薬剤は綺麗に取れましたが変色がすごい・・・(^_^;)
生地があまり傷んでなかったのでよかった。
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洗浄した時の輪型が出ているので霧吹きで輪型を消してやります。
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その後、手持ちの一番明るい紫色で地直しをします。
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色の変色がきつい部分から色をはめていきます。
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均一に色が塗れたら生地のツヤを合わせるためにブラシで軽くこすってやります。
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写真ではうっすら見えてますが現物はほとんどわからなくなってます。
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反対側の襟も同じように色をはめていきます。
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こっちもムラがでないように慎重に色を塗っていきます。
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塗ったところはツヤがないので・・・
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ブラシを使ってツヤを出して違和感のないようにしてやります。
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これで完成です。
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着物のケアを安くすまそうとしてより重篤な状態にしてしまう事故が最近多いです(^_^;)
この不景気でお金をかけたくない気持ちはよくわかるんですが、せめて絹の特性や性質、染の基礎知識を知ってからチャレンジしたほうが失敗しないと思うんですが。
こんなことを書くと業界の人からお叱りを受けるかもしれませんが、着物を着るとその後のケアは業者でないとできないと思われている方が多いです。
実際そんなことはないんです。簡単なものなら、知識があって何度かやれば自分でできますからね(^O^)
来年はそういったやり方なんかをブログに載せて行きたいなと思ってます。
それでひとりでも多くの人が着物に対するイメージのハードルを下げてもらえればと思ってますニコニコ


長らく放置していたこのブログを再開した時にたくさんの方から暖かいお言葉をいただきました。
長らく放置していたにもかかわらず見守られていたことに心から感謝しています。
今年一年といっても数ヶ月ですが本当にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。なんかものすごく硬い文章になってしまいましたが
どうぞよいお年を!!


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