人間スタンプ「カオナシ」
あんたたちー!!ヽ(*`Д´)ノ
元気しとんの?ちゃっかり生きまくっとんの?
今日寝坊しちゃったから日焼け止めだけで出てきちゃった~
とか。
軽い感じで、「私~化粧とか~ホント無頓着で~(←元々化粧しなくても全然OK牧場だし~の意)」ってアピールしてみたい。しまくりたい。
なんていうか、もっとこうライトな感覚で化粧と向き合いたい。
「今日塗っとく?」
「今日だるいからやめとく」
「あ、そ。いってら~」
みたいな。
私クラスのワールドワイドな化粧必須人間になると、化粧品とがっぷりよっつ。真剣勝負。塗るか塗られるか。っていうか塗るんだけどね、ガンガン。
まぁそんな感じで、先日もファンデやら塗りまくり顔で、超満員御礼の山手線に乗り込んだ。
ほんと乗車率とかハンパない。目視の時点で300パー超え。
人人人人人人人人人人人人
↑人の波。
そんなぎゅうぎゅうの車内、私の真ん前には長身スーツ男子の背中があった。
あんたよく考えて?
日常生活でこんなにイケメンスーツちゃんにー(良顔スーツお兄さんの意)に密着できるなんて早々ないじゃない?ホント。(あ、そういえば昨日ふと思い出して一人で大爆笑してたんだけど、ここ数年、恋愛関係になりそうなご新規の男子に出会ってない。出会いなさすぎ!出会わなすぎ!)
あー若い男のオイニーが最高!バラシース!(←要約すると「若い男最高」)
ガックン。
電車が揺れるたび、つり革を持たない私は右へしなる左へしなる。風に吹きすさぶ枯れ木のように。
ガックン!
もう揺れに揺れ、大河に揉まれる木の葉みたいになってる。
あぁ満員電車という運命に翻弄される私、齢17歳。
ガックン!
何度目かの右揺れで、足を踏ん張ってはみたものの、ドッと押し寄せる人並みに耐え切れずスーツ男子の背中に飛び込みそうになった私。
(あぁ・・・満員電車とか最高の名目。この状況ならスーツ男子に密着し放題だし、もしかしたら結婚し放題かも!)
と、妄想にむせびながら、彼の背中へ迷うことなく昨日を振り向くこともなく、ふりかぶってこの身をフライ・アゥェイしようとした刹那。
きゃー!
忘れてた!
私彼の背中に飛び込めない!
だって・・・だって・・・私がこのまま飛びこんじゃったら・・・・彼の背中に顔をうずめちゃったら・・・
私の顔形ができあがるんですものー!
むぅううううおおおおおおお!!
私は思いっくそふんばって(VS乗客数十人分のG)彼の背中と私の顔面の間に手を差し入れ、顔がスーツ背中部分に直接触れないようにした。
完全に彼にしがみついたっぽくなってる。
行かないで!あなたがいないと私生きていけない!みたくなってる。
あのさ、私化粧しすぎ、ファンデとかパウダーとか塗りすぎだから、顔の形がスタンプみたく彼の背中に残っちゃうの。
↑こういう感じで。
完全にリアル千と千尋の神隠しです。まぁカオナシさん、ごきげんやう♪
・・・・・
いや。
それだけは絶対いやー!
スーツ男子と交際・もしくは結婚できなくても、せめて嫌われたくはないのー!(切実)
ガックン
むぅうおおおお!(踏ん張る)
ガックン
むぅううううおおおおお!!(踏ん張るパート2)
ガクガックン!
むぅうううううおおおおおお!!!(踏ん張るパート3)
電車を降りる頃には、疲れ果てて無表情。ホントのカオナシみたいになってた。
皆も化粧のしすぎには気をつけようね!
