さぁ怒涛の後編いきまーす
前編まだの方はこちら
「出さんが負けよじゃんけんぽん♪で肝試し!」を提案した私。
すでにヤス、健一2人の男(チン子つき)は凍り付いちゃってる。ブルりよう半端ない。
ルールはこう。
三人でじゃんけん。一人勝ち抜いた人間は完全な傍観者。ニヤニヤしながら観覧するのみ。
残り二人のうち一人が健一お手製のローソク立てをボイラー室のどこかに隠してくる。
じゃんけん最下位の奴がそれを探して持って帰ってくる。
何てシンプルかつクソ度胸がいるゲームなんでしょう。
とにかく最悪なのはローソク立てを探しにいく奴。
ややこしい所に隠されでもしたら見つけるまで帰ってこれないっちゅー素敵な企画。
「え~俺嫌や~」
「俺も。マジでやばいって」
男二人は一斉に反対。
すんげーハモり。
マジやばい?
はぁ?
今日はその「ヤバイ」が目的で来たんだろ?おい。
お前達のチン子は何の為についてるんだ。
そんな根性なしの遺伝子は後世にいらないわねー!(大声)
今すぐそのしょぼいモノ切り落とすかねー?!(大声)
「何じゃそら!しゃーないな。じゃあ私がまず行ったるわ。あとで二人でじゃんけんしーや。負けた方が探しに行くんやで!」
健一からロウソク立てと懐中電灯を奪い取った私は一人ボイラー室へ。
二人は呆然と見送ってる
(これで最下位は免れた~。)
私は最悪の「探しに行く役」を自ら回避。
必然的に、健一・ヤス、二人のどちらかが探しにいくっつーことになるわけ。
キレた振りしてちゃっかり安全パイ。
多少のリスクは背負ってもまだ隠すほうがいいに決まってるだろ。
最新型windows95装備(最新?)の蒼コンピュータすげー
とは言ってみたものの。
ボイラー室入り口まで来ると足がすくみまくりやがる。
恐怖で脚が笑っちゃって笑っちゃって、大爆笑。
あのー・・・
怖いんだけど?
なんとなく大声出しちゃったりして。
「誰や!?そこにおるのはわかってるねん!」
なんて。
あぁなんて提案したんだろう私。
一応女の子なのよー
玉はすでにないのよー(当時)
なんて泣いてみても誰もきてくれるわけがなく。
「うし!!」
意を決した私。
どどどどどどどどどどどどどどどどど!!!
駆け足でボイラー室にチェックイン!!
どどどどどどどどどどどどどどどどど!!!
一気に闇を駆け抜ける!
限られたこの「現在(いま)」を追い越していく!
誰も追いつけない誰も!
一番奥の、パッと見では絶対にわからない小さなくぼみのところにローソク立て隠蔽。枯葉でカモフラージュ。抜かりない隠蔽作戦。
その間約15秒。
承太郎のスタープラチナ並のスピード。
いや、もしかするとディオのザ・ワールドで時を止めてたかもしんない。
もう霊を感じてる暇なんて私にはないんです。
青春は駆け足で過ぎていくんです。
どこへでも続く道があるんです。いつの日かアイルビゼァーアイルビゼァーアイルビゼァー♪なんです。
猛ダッシュでパンチをラッシュ。
息も絶え絶えに外に出てきた私は綺麗な星空に向けてこの爽快な思いをin the skyしたい気分でいっぱいおっぱい!もうこの際どうでもいい!
根性なしの二人の元にルンルン気分で帰る私。
「さ、あんたたちー!じゃんけんしろ!負けたほうが探しにいくのだよ~!!おほほほほほほほ!!!」
二人はあきらめたのか、渋々じゃんけん。
「うぉ~~~~!!!!」
負けたのは健一。
こいつはチン子はデカイ癖に心臓とかノミっちゅーなんとも愛い奴。
「俺無理やって~無理やって~」
叫びまくる健一。かわいそう・・・本当に不憫だ。不憫で不憫で・・・
大爆笑!
「ありがたく行かせていただきなさい!」
と優しく蹴り上げながら放り出す私たち。
脚とか笑って笑って大爆笑状態の健一。
「当分帰ってこんやろなーあいつ。」
「なんで?」
「めちゃくちゃわかりにくところに置いたもーん♪泣きながら探すはず♪」
「・・・・・鬼やなお前」
「えへ♪」
さぁどんな顔して帰ってくるのか楽しみ~♪
なんて二人で笑ってた矢先。
向こうから懐中電灯の光が。
あれ?
健一だ。
「お前早く探してこんかい~~!!」
怒り狂うドSな私に、
「ほれ」
健一が差し出したのは・・・
どぎゃーーーん!!!
まぎれもなく私が隠したローソク立て。
なにこれ。
なにこの盛り上がらない展開。
こんなすぐ見つけるとか空気読まなさすぎ。
こいつの情操教育ちゃんと機能してんのかと。
「お前な~、入り口のところにポンと置いとらんでちゃんと隠せや。
それに火つけて置いといたら危ないやんけ。燃えたらどうすんねん。」
「・・・・はぁあ?」
私はもうキョトン。
かなりのキョトン顔。
「何言うてんねん。私ボイラー室の奥の奥に隠したで?それに火なんてつけてないわ。当然消してるに決まってるやん。」
「嘘付け!お前怖くて入り口に放置してきたんやろ!?・・・・ってマジ?マジで奥に隠したんか?」
「うん。絶対ばれへんように枯葉とか使ってカモフラージュしたもん・・・・」
「俺がボイラー室着いたら入り口にこれがあって普通にろうそくに火がついてたぞ・・・・マジで。」
・・・・ぐぎゃ~~~!!!
私たちは一目散。
すんげーまっしぐら。
尻尾巻きまくりやがって車で大逃亡。
健一はしつこく嘘をつける男じゃないし、
当然私も自分が隠したんだから入り口なんかに置いてないってわかってる。
万が一嘘だとしても、入念に隠したローソク立てをあんなに短い時間で見つけられるわけがない。
・・・・じゃあ誰が?
誰もいないあの廃墟で・・・・・・
ご丁寧にろうそくに火まで灯しまくりやがって・・・・
私たちは、
「きっと浮浪者が寝泊りしてて、いたずらしたんだろう。」
なんて強引に解決。
すげー!
名探偵過ぎー?!
てか科学的根拠一切なしー?!
それ以降、幽霊探検隊は事実上活動休止状態となるのでした。
・・・・・・合掌。ちーん