私たちは世界のあらゆるものに我をつける。そして、我をつけたものをこれはこういうものだと決めつけて、それはいつまでも変わらないものだと思って固定する。
そうすることで自分の中だけ、変わらない世界が出来上がる。
その中で、私たちは変わらない世界を生きることで、自分はいつまでも生きてゆけると思って安心して生活しています。
世界が変わらなければ、何年経っても、時は流れないと安心しているのです。
でも、自分の中の時は止まっていても、現実の時間は進んでいる。
だから、自分はいつまでも生きていると思っているまま、突然死がやってくる。
その時、慌てふためいても遅い。
自分の中で世界を固定しても、時を止めることはできない。
当たり前のことですが、それが分からないものが人間。
それほど死を考えたくないものが人間なんだと思いました。