5月の読書 | shiratsuyuのひとことがたり

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宝塚観劇や読書の備忘録としてひとこと感想を

まだ緊急事態宣言発動中だった5月チューリップ

今の世の中見ていると遠い昔のようですうーん

でも、コロナウイルスは消滅してないし、ワクチン・治療薬できてないですので、どうぞ気を緩めることなくお過ごしくださいね。

 

本を買って読む。何を買おうか思案の果て林望氏の『謹訳 源氏物語』にしました。全10巻揃って購入できたからです。読みたい本を買うって案外大変だと分かりました。ちょっと前刊行はもう手に入らないんですものねショボーン

「源氏物語」訳を読むのは、瀬戸内寂聴、与謝野晶子、田辺聖子、橋本治に次いで5人目です。光源氏の独白で綴られる橋本治著『窯変源氏物語』が最高に面白かった。橋本治氏を尊敬する所以です。

忘れないための簡単要約のみ。感想は最後にパー

 

24)林望著『謹訳 源氏物語 一』

第一帖:桐壺

 桐壺帝の桐壺の更衣への寵愛。光源氏の誕生。

 更衣の死。源氏の臣籍降下。藤壺の入内。源氏の元服。源氏の結婚(左大臣娘葵上)。

第二帖:帚木

 五月雨が降り続くころ、宮中の源氏の宿直所に頭中将・左馬頭・藤式部の丞が集まり女性論を語り合う(雨夜の品定め)。

 源氏、方違えで紀伊の守邸へ行き空蝉に出会い契る。 

第三帖:空蟬

 源氏、紀伊の守邸で空蝉と軒端の荻を垣間見。空蝉,源氏を拒否。源氏、間違えて軒端の荻と契る。

第四帖:夕顔

 源氏、乳母の家の隣に住む夕顔と知り合う。夕顔を「なにがしの院」に連れ出しそこで死なせる。

第五帖:若紫

 源氏、瘧病に冒され北山の聖を訪ね、そこで藤壺の姪にあたる少女(紫上)を見つける。

 帰京した源氏は藤壺と契り、藤壺は懐妊する。

 尼君に育てられていた紫上を尼君の死後、源氏の住まい二条院に強引に連れてくる。

 

 紫上の初登場シーン!垣間見する源氏の目の前に現れたのは・・

“白き衣、山吹などのなれたる着て、走り来たる女子、・・・顔はいと赤くすりなして立てり。・・・「雀の子を犬君が逃がしつる。・・・」・・・”

何と可愛い!源氏物語上私の一番好きなシーン!

 

25)林望著『謹訳 源氏物語 二』

第六帖:末摘花

 源氏は、大輔の命婦から噂を聞いた故常陸宮の姫(末摘花)に会いに行く。契るもあまりの無反応さに呆れる。雪の夜その顔を見て驚く。

第七帖:紅葉賀

 朱雀院への行幸の試楽で源氏と頭中将は青海波を舞う。

 藤壺、皇子(後の冷泉帝)を出産。

 色っぽい老女源典侍と、源氏と頭中将が戯れる。

 藤壺は中宮に、源氏は参議昇進。

第八帖:花宴

 南殿の花の宴の催された後、源氏、弘徽殿の西廂で弘徽殿女御の妹朧月夜と出会い契る。

第九帖:葵

 桐壺帝が譲位し、朱雀帝即位。

 賀茂の斎院の御禊の日、源氏参加の行列を見るため葵上と六条御息所車争いを起こす。

 葵上、物の怪病に苦しみながらも源氏との子夕霧を出産するが、様態急変し急逝する。物の怪は六条御息所の生霊。

 源氏、紫上と結婚。 

第十帖:賢木

 六条御息所は斎宮となった娘に付いて伊勢に下向することに。源氏、野宮で慰留するも聞き入れてもらえず。

 桐壺院崩御。藤壺出家。

 朧月夜、尚侍となる。源氏と朧月夜の密会、右大臣に見つかる。

第十一帖:花散里

 源氏、桐壺院崩御の後零落していた麗慶殿の女御の妹花散里を訪ねる。

 

26)林望著『謹訳 源氏物語 三』

第十二帖:須磨

 これから先のことを思い、源氏、紫上を京に残して須磨に下る。

 須磨で新年を迎えた二月、左大臣家の三位の中将(もとの頭中将)が源氏を訪ねる。

 三月、暴風雨に見舞われる。

第十三帖:明石

 嵐の最中、源氏の夢枕に桐壺院立つ。

 明石の入道、源氏を明石に連れてゆく。源氏、入道の娘明石の君と結ばれ、明石の君懐妊。

 源氏に召喚宣旨が下り、明石の君をおいて帰京。

第十四帖:澪標

 朱雀帝譲位、冷泉帝(源氏と藤壺の子)即位。源氏は内大臣となる。

 明石の君、明石の姫君を出産。

 六条の御息所、娘(前斎宮)を色好みめいた筋に思うなと遺言し源氏に託し息を引き取る。

第十五帖:蓬生

 源氏、荒れたヨモギに埋もれた邸の末摘花と再会する。その後源氏の二条の東院落成後に末摘花を引き取られる。

第十六帖:関屋

 逢坂の関で源氏と空蝉が出会う。

 その後、空蝉出家する。 

第十七帖:絵合

 六条御息所の息女(前斎宮)、冷泉帝に入内。

 藤壺の提案で、斎宮の女御(前斎宮)と弘徽殿女御が絵合わせを行う。その後内裏で行う。それぞれの後見人源氏と権中納言(もとの頭中将)が力を入れ、最後は源氏の須磨の絵日記によって斎宮の女御の勝利となる。

第十八帖:松風

 源氏邸の二条の東院落成。

 明石の君に上洛勧める。上洛するが大井川の邸にとどまり住む。

 

27)林望著『謹訳 源氏物語 四』

第十九帖:薄雲

 明石の君、姫君を紫上に託す。

 源氏に見守られながら藤壺崩御。

 冷泉帝、実の父は源氏であるとの出生の秘密を知り、源氏に皇位を譲ることを考えるが、諌められ固辞される。 

第二十帖:朝顔

 朝顔の斎院は斎院を退下、源氏、歌を贈るもつれない返事。

 紫上は二人の噂に苦悩する。

第二十一帖:少女

 葵上の遺した夕霧、元服し大学寮で学問する。

 幼馴染の夕霧と雲居の雁は恋するが雲居の雁の父(内大臣もとの頭中将)に仲を引き裂かれる。

 源氏が造営した四季の町を持つ六条院が完成し、春の町には源氏と紫上、秋の町には秋好中宮(もとの斎宮の女御)、夏の町には花散里、冬の町には明石の君が住まう。

第二十二帖:玉鬘

 頭中将(いまの内大臣)と夕顔の間にできた娘(玉鬘)は、夕顔失踪後乳母と共に筑紫に下向していた。玉鬘の美しさに言い寄る男が多く、乳母は取るものも取りあえず上京する。

 玉鬘一行は奈良の椿市で、今は源氏に仕えている夕顔の侍女右近に出会い、源氏に引き取られ六条院で暮らすことに。

第二十三帖:初音

 六条院の新春。源氏、紫上・明石の姫君・花散里・玉鬘と女君達を訪ね、明石の君方で宿る。

 明石の姫君の所には明石の君から祝が届けられ“年月をまつにひかれて経る人に けふ鶯の初音きかせよ”の文が付けられていた。

第二十四帖:胡蝶

 三月、六条院春の御殿で龍頭・鷁首の船を浮かべ遊楽を行う。男たちは玉鬘に恋慕する。

 

28)中野京子著『中野京子と読み解く運命の絵;もう逃れられない』

源氏物語を読みながら、気分転換のために読んでいました。

「運命の絵」シリーズパート2

“取りあげたのは運命をテーマにした作品ばかりではありません。その絵を制作したがゆえに、またその絵に関わったがゆえに、幸運を、あるいは不運を招いてしまった画家やモデルや所有者のその後などにも触れました”(あとがきより)

17のテーマに31作品が紹介されていました。

次に移ると前のを忘れてしまうを繰り返しながら、日本と西洋を行ったり来たり、楽しく読めました。

やっぱり、思うことは絵画は本物を見るべしかなニコ

でも有名絵画が来ると美術館混み過ぎですよねショック