『余命二億円』読みました | shiratsuyuのひとことがたり

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周防柳著『余命二億円』読みました。


なかなかセンセーショナルな書名です。


幼い女の子を駐車場で助けた為に自分が事故に遭ってしまった工務店の親父さん。


一時は回復に向かうも急変し植物状態に陥ってしまう親父さん。


その親父さんを巡っての兄弟のそれぞれの主張がこの物語を展開させていきます。


親父さんの妻の連れ子である兄とその家族(妻と子)


親父さんと妻との子である弟と弟の妻


親父さんの妻は出奔の後死亡


植物状態の親父さんの遺産がナント!二億円!


相続者は兄弟。


延命処置などしないで今の遺産を等分しようと主張する兄


生きられる限りの処置を願う弟


読んでいると弟に味方をしたくなりますが、兄の主張にもうなずけるところがあります。


自分のことで言うなら、一切の延命治療などいらないと強く言えますが


自分の身内ならどうでしょうか?


何もしないでただ死んでいくのを見ていられるでしょうか?


小説だからうんうんと頷きながら読み終えてしまいましたが(;´Д`)ノ


この小説には腎臓病のことや特別養子縁組のことも書かれていて病気を持ちながら生きていくことについても考えされられました。


遺産の分配についても意外なことに!