「捨てられた皇妃」126話感想
憂いのルブとティアの涙
▼焦ってもイケメン
珍しく焦りを見せるルブリス殿下の御顔です。
いつも涼しい目元。
今までにも数々の危機を乗り切って来ましたが、さすが生まれながらにしての王、少しのことでは顔色を変えません。
貴族派の息のかかったどこかの国の王女にアリスティアをハメられそうになった時も、影で黒幕を調査し、上手く根回しして事なきを得ました。
しかし、今回は!!
「毒を盛られたことは非常に気の毒に思っておりますが」
「先のことを考えても後継ぎは正妃から生まれるべきなのです」
んな!!!
男尊女卑はいけないよって。いろんな人がいて当たり前、皆で助け合って個性を認めてやっていこうというこの時代なのに……ファンタジーだからさらっと読めちゃいますね。
しかもなんでか知らんけど、こういう展開おいしいんですよね。
女は、子どもを産む機械じゃありませんよ!!って頭ではわかってるのに、こういう展開くると、ベタベタなのに、
よっしゃキターーー
ってなっちゃうのよね。
なんでだろう。
絶対に、最後はヒロインが勝つって分かってるからかしらね。
このときの、ティアの気持ちってどう思います?
整理しますと、
アリスティアは、ルブとは結婚しませんって言い張ってたんですよ。
それは回帰前の不幸を繰り返さない為であり、恋焦がれて尽くしまくったルブとの恋が叶わなかったし大好きな父を失うという悲惨な未来を回避するため……もう二度とルブを愛したりしない……と誓ったからであります。
なのに、この場面では、自分に子どもが産めないことを心配する、本来なら見方である皇帝派の煮え切らない態度に気づいてしまった。
「その点はご心配には及びません」
「私には皇后になる意思がありませんので」
それで潔癖なティアちゃんは、
そんなら良いわよ!!!もうあたしは正妃候補からは完全に降りさせてもらいます!!!だーれが皇后になんてなってやるもんですか。せいぜい何もできない美優を皇后にして苦労するがいいわ。ふーんだ!!!悪かったわね!子どもが産めるか分かんないような女で!!







って怒ってるの?
え……最初から、ルブと結婚する気はなかったのに?
見方であるはずのラス侯爵たちにまで妊娠できるかどうか心配されちゃって、失望したんだか、怒ったんだか……そういう場面に見えますが。
結婚する気は無かったはずなのに、ルブの誠意ある告白に、心がほどけ、冷たい氷が解けかかっていたのだと解釈。
騎士になって父の跡を継ぐ決心を固めながらも、改めて、彼の妻になることを心の片隅で考えていた?
父に愛されなかったと心の弱みを見せてくれたルブ。
苦しくも、ティアだって回帰前は今ほど、父に心を開けていたわけではない。
同じように父に甘えられなかったルブに、少なからず共感を覚えていたかもしれない。
それでなくても子どもについては、かなりデリケートな話題の一つです。
本当に毒のせいで子どもが産めない体になってるとしたら、ルブと結婚しなくたって、誰の子どもも産めないことになります。セインの子だってアレンの子どもだって産めないのです。
回帰前に流産してしまったアリスティアには、それはそれは酷な場面だったということが伺えます。
それとも、子どもの産める産めないで自分を皇后に推して良いものか迷ってる人たちに、倫理的にとか道徳的にどうなん?って怒ってるの?とも思いましたが、いやそういうことじゃないよね。時代的には。
▼なんてことだ!!!
▼絶望の表情
チラリーチラリラリーラー
しまった!!!
という声が聞こえてきそうな表情です。相変わらず美しいのは変わりませんが。
ルブなら、寝起きだってイケメンだろうな。という話は置いといて。
せっかく頑張って心の氷を溶かしてきたのに、ティアが皇后にならないとか言いだしちゃった!!!
お前らふざけんなよぉおおおおお
と、この日は泣いただろうな、可愛そうにルブたん。
そりゃあ、彼が強行突破すれば法律だって変えられるだろうし、「アリスティアを皇后にする。それ以外は話聞かないぞ」って鶴の一声で議会を黙らせることも、アリスティを黙らせることもできるのに、そうしない。
リアルな王様でここまで民や愛する人のことを思って行動してた人ってどれくらいいるのかな。
ちなみに日本のトップ(昔の将軍とか)は、須らく自分に都合のいいように政治を運んできた悪い人だらけだとある先生が言ってましたが……。あ~れ~お代官たま~

悪いことはせずに、誠実に誠実に、ティアとの関係を築いてきたルブたんにとって、今回の会議が不本意すぎることがこの顔から伺えますね。
「婚約を解消しましょう」
この台詞……二人っきりではなく、皆の前で言われてるのがおいしいよね~
皆も、見てたら自分のとこの王様がアリスティアを好きなことは一目瞭然だろうに。
はぁ……王がこの娘を好きなら仕方ない。アリスティアを皇后にしてやろうって思う大人が少ない(いない?)のが、悲しい事実ですよね。
あたしが家臣だったら、王が好きな人と結婚できるように頑張って尽力するわよ。たとえ政治的に難しくてもだって、主君の想い人ですよ?
二人には、幸せになってほしいじゃない。
いやでもね、最後に幸せになることは分かってるから。
物凄い誤解と嫉妬があって且つ薬を盛られていたから仕方ないとはいえ、回帰前には酷いことやらかしてるからね。
ルブたんには、どんな試練があってもティアちゃんを諦めない!!!絶対に正攻法で手に入れて見せる!!!という気概を見せてほしいものです。
頑張れ、殿下。
●「君を手に入れるためならそのくらい痛くも痒くもない」
こんな直球で!!
やっと言ったな!!
もう本来の運命の通り動き出しているんですね。
良かったです。
アリスティアとルブリスの運命が狂った為、神官が時を戻してまで運命を変えようとしたのだから、これが本来の筋書きだったということでしょう。
では美優の役目とはなんぞや?
という疑問も出てきますが。
ただ不幸になるためだけに日本から転生してきたんだとしたら可愛そうすぎる。
(かといって、美優にセインと上手くいってほしいわけではないwww)
このとき、ルブの頭の中には、ベートーベンの『運命』が流れてたかな。
「陛下に恋心を抱いたことがないとは言えません」
「ですが…今は違います」
ハッキリ言ったよー!!!
いや、ハッキリ言いすぎだよー!!!
回帰前に自分が何をやらかしたのか知らない(アレンへの手紙を読んではいたけど、詳しくは知らないと思って良いよね?)ルブリスにとって、この台詞はきつい。
絶望ととって良いだろう。
でも、好きになったことは一度もありません!って言ってるわけじゃないから。
気をしっかり!!
頑張れ、ルブたん。
▼涙の理由は?
▼登場シーンがもう、ヒーローじゃん
彼氏かよ!!!
む。
むむむむむっ
これは異なこと。
うっそ!ティアちゃん、泣いてるのー??
ここでティアが泣くっていうのは、そういうことでしょうね。
ティアも、ルブに心を許していたんですね。
既に氷は溶けていたんですね。
何度もピンチを救ってもらい、優しさに触れ、誠実な彼の愛がゆっくりと、降り積もっていたんですね。
ティアも、ルブのことをちゃんと好きだったのね。
騎士となって家を継ぐ決心をしたとはいえ、やっと好きになれたのに、皇后になるというよりも彼に好かれているという状況に少なからず嬉しさや喜びを感じていたのに……そうなれるくらい時間がたったのに
見方であるはずの皇帝派の主要人物からの疑惑の念を向けられ、ヤケになってしまったのね。
ああ、せつないわね。
誰かこの二人に優しい言葉をかけてあげて……
と思っていたら、まさかの
っていう登場シーンですよ。これは。
あれ?ヒーローこの人だっけ?ってなりますよ。
しかも顔ちっさ!!!何等身だww
かっこよすぎる登場。
しかも、ルブが絶対に捨てられない家を捨てるとか仰って……
ルブたん、ピンチ!!!!
セインも、序列一位の貴族であるだけでなく、お母様は先皇の姉ですから、ルブとは血縁者。家柄も血筋も、そして才能も、素晴らしい。
そして、好きな女の子の為には家を捨てる覚悟も辞さない。
完璧なヒーローなのです。
ああ・・・・・・ルブたん、ピンチ笑
頑張れ、ルブたん!!!
閲覧、ありがとうございました!!!
▼私的な話
あけましておめでとうございます。
年末年始は田舎で過ごして1~2キロ太れた模様。最高です。
ケーキも寿司も最高でしたね。笑
で、家に帰ったら年賀状とともに、なんと……推し先生からのプレゼントが!!!
え??
なんで???
いや私がファンレター送ったの、一昨年なんだけどwww
忘れたころに送ってくる素敵なサプライズ♥
心臓に悪いからもう、先生ったら♥
心筋梗塞で死ぬってば♥笑
『クロネコ彼氏』シリーズの左京先生より、シュシュとバッグと手書きポストカード……うわー凄い。
今年も先生のご本、出たそばから買わせて頂きますね
先生のおかげで、今年も良い婦女子の年になりそうです。
オタ道に磨きをかけて参りたいと思います。