【BL】
『コミックパーティ ワンダーラブ』
山野でこ/リンクス(2019)
どうも、こんにちは!めっきり寒くなりましたね。風邪などひかれてませんか?閲覧ありがとうございます。
これは、何かの漫画に挟まっていた広告がちょー面白そうだったので即効で買いました。山野先生、初作品です。めっけもんでした!
2巻買おうと思って調べてたら、12月24日発売のようです。電子と同じ日に発売なの、すっごく、すっごーく有り難いですね!
◆簡単あらすじ
くそダサ陰キャのBL漫画家・TOS(受け)とイケメン陽キャの同じくBL漫画家・雷蔵(攻め)のはちゃめちゃギャグらぶ!です。
表紙のこの黒スウェット。こんなガチのスウェット着てる男の子、近所の大学生でもお見かけしたことないですが。主人公であるはずの受けさんが、表紙で黒のスウェットという抜け具合。凄いです。なのに、そこはBLなので、ハズしてません。ちゃんとお腹はチラ見えで、しかも結構な筋肉ある模様。この線が最高にえろすを醸し出しています。ただのスウェット男子じゃありません!
ちなみに最近の漫画家さんて、きっとオシャレさん多いだろうなって思うのですが・・・でも私の世代はまだ何か漫画家さんってどちらかというとこういうTOS先生(受けさん)みたいな人をイメージしてしまうのですが・・・。『バクマン』でも、血尿出てたし・・・。締切ギリギリっていうのも何かそういうイメージで、私の中の「ネタとしての漫画家」のイメージにぴったりハマっています。
しかも手に持ってるのそれ・・・まさか手描きですか???凄い。『七つ屋志のぶの宝石匣』でも、素人さんの描く同人誌でさえペンタブ(よく知らないでこんなこと言ってますが)で描いてた気がするのですが。このご時世に手描き・・・。いや、どれくらいの漫画家さんが手描きでいらっしゃるのか存じ上げませんが。厳密にはペンタブ使ってても手で描いてるんだから手描きに違いないのか・・・アナログかどうかってことですよ!
漫画なんて描いたこともないけれど、慣れるまではペンタブも大変なんだろうなとかいろいろ思ってしまう。フリックと同じで慣れたら楽なんでしょうね。あ、でも何かのバラエティに出てらした松本零士先生がペンでちゃちゃちゃ~っとメーテルの絵を描くシーンは本当に感動しました。
受け:「腐男子陰キャのBL漫画家」⇒作風は、ふわ甘
攻め:「リア充売れっ子BL漫画家」⇒作風は闇系
ね?面白そうでしょ。
(『コミックパーティワンダーラブ』2019 山野デコ/リンクス キンドル版)
いや本当。こないだ始めてJ庭行って思いましたが、漫画家さん、作家さんは、確かに普通の人だらけです。何なら皆さんオシャレです。こんな黒スウェットで売るのも逆に目立って良い(?)かもしれないけど・・・こんな不審な漫画家さんは誰ひとりいらっしゃらなかったですね。私の漫画家のイメージは既に古かったようです。
雷蔵先生、アイドル!!!キラッキラ!!この見た目でBL漫画家とか、それはもう逆に天職だと思います。一緒に売り子やってる方も何か可愛いし。いや面白くなかったら「雷蔵イケメンなのに漫画はイマイチ」とか言われちゃうから、内容とかも大事ですよね。なかなかハードル高いかもしれん。対するTOS先生の登場シーン、怖すぎます!!対照的にも程がある。「マジで男だったのか・・・」のところ、ホラーかバトル系の青年漫画のタッチだと思う。そんな2人がどうやって結ばれるねん、と興味津津です。
ちなみに最初のコマの文字は「コミックマーケット」と続くんでしょうか。私の行ったことない未知の領域、コミケですね。なんか臭うとか、暑いとか聞いてますが、実際どうなんでしょうか。1度くらい行ってみたいものです。
そういえば、先日の夫との会話
私「息子が大きくなったら一緒にコミケとか行けないかな~」
夫「何歳くらいになったら?」
私「えーそりゃ中学生とか高校生とか?」
夫「中学生や高校生の男が母親とコミケなんか行くわけないから」
私「・・・・(えーうそやんマジかよ)」
そっか。男の子は母親とコミケには行かんのか。なるほど。息子が欲しかったから嬉しかったのに、こういうときだけは、娘が良かったと思うゲンキンな私。
ちなみにモブさんの台詞、「前の本よかったです~」ですが、こういう風に声かければ良いんだなって勉強になりました。なるほどです。←いつも作家先生に何話して良いか分からなくなる人
(『コミックパーティワンダーラブ』2019 山野デコ/リンクス キンドル版)
「レビューシステムはほろびるべき」これは、漫画家さんの本音なのかな。怖い怖い。この目がマジですもん。いや、私が漫画家ならたぶん思うと思う。そうなんです。私はどちらかというと完全にTOS先生に共感してしまいます。ネクラでインドアでひきこもりで、頭の中は結構甘い展開で溢れてる。でもやっぱり陰キャ・・・私かと思いましたよまじで。ええ?この人のモデル私??ってなりましたよ。その「どこの誰が書いてるかも分かんねー」レビューをいちいち気にしてしまう繊細さも、凄い分かります。ゆとりの宿命とも言えるかもしれませんね。滝にうたれて修行でもするしかありません。
この「ドン」のところ、人指し指かわいいですよね。なぜか「コロせんせー」を思いだしてしまって愛着湧いてしまいます。見せ場だもの。自分も陰キャだからこそ分かる。この台詞はちょー大事な台詞です。目がマジだもん。
いやでも、漫画家さんや作家さんと距離が近くなるのは良いことでもあると思います。本気で有り難いです。昔は本当にどんな人かも分からずに妄想膨らむだけだったと思うのですが、ツイッターやブログ、サイン会や即売会でお会いできると、ああ人間なんだなって(そりゃそうだ)なりますよね。お世話になってる作家さんに感想を伝えられるのも嬉しいですし。ちょいちょい作家さんの本音や日常生活を垣間見ると、勉強にもなります。作家ってそんなこと考えてるんだ~ってなります。
(『コミックパーティワンダーラブ』2019 山野デコ/リンクス キンドル版)
エゴサする気持ちは一般人の私には分からないけど、この会話。救いが無さ過ぎて笑える。このページのスピード感、凄いですね。駆け抜けるように読んでしまいます。勢いハンパなし。なんか、マイナスな話を読んでると気分も暗くなってくるのに、この話はなんか全部ギャグって感じでサラっといけちゃいます。ゆりやんの「どらえ●ん」のネタのようなシュールな面白さがあると思います。
攻めであるはずの雷蔵先生まで引いちゃってるし。この話は、私が普段読みふけっている受けのこと大好きで特に受けに非のない「スパダリ」が出てくるような話とは一味違うのです。「ダメな部分があっても好き」とか、「欠点もかわいい」とか、そういう話なのです。よりリアルに近いわ・・・いやこんな漫画家さん本当はいないんだろうけど・・・え、いやいるのかな。分からんけど。
「そんなことやってる暇あったら漫画描いて下さいよ」
うわー物凄い正論きたー。怖いこわい。こういうこと言われるのが1番きついwww胸にガツンときてしまいます。しかもそんな可愛い顔でー。
でもその返し「正論は時として人をヒドく傷つけると知れ」・・・秀逸です。マスクに隠れてほぼ目しか見えないのにこのドヤ顔。マスクの下が透けて見えるようです。完璧です。こんなユーモアある返し、私にはできません。凄い。TOS先生、負けてません。こんだけ返せる根性あるなら、別にレビューなんて気にしなきゃ良いのに。しかも宅配のレビューなんて、漫画の評価じゃないのに・・・。え、いやでも、そういう関係無いことや的外れなことをレビューしちゃうときもある・・・かもしれませんね。気をつけます。
新刊読んで、ヒャッハーなってるときは変なレビュー書いちゃう可能性大いにあるので、そこら辺は本当に気を付けないと、と思います。あと生理前とかね、批判的なことが多くなったりする。逆に「最高」「えろい」「擬音」しか言えないとか。本当に反省しています。
私もTOS先生と同じくインドア引きこもりの陰キャなことは認めますが、「マスクしてると落ち着くんです」に関しては同意しかねます。マスク・・・外してはずして~どこで外すの~と楽しみにしていました。
キターーーー!!!
ですね。雷蔵先生も思わず女子みたいな仕草で「隠さなきゃいーのに」と思っています。なぜ声に出さなかったのか。おいしすぎます。そうだよ、隠さなくて良いじゃん!!!と言わずにおれん。しかも「もったいねェ」発言(言ってないけど)。これは完全にときめいてるなと推測。いや絶対ときめいてますね。あのTOS先生が・・・結構良い男・・・ってそりゃこんなおいしいギャップないですよね。読者さんも全員、待ってました~!!なったに違いない。ここを素通りした人はいまい。TOS先生の貴重な「マスク外しの術」現場でした。
ちなみに、TOSさんの本名が「忍」っていうのがストーンと落ちすぎて。素晴らしい名前だと思いました。「忍」という本名を見て、200倍くらい好きになりました。素敵すぎるわ。実は良いところのお坊ちゃんだったらもっと最高なんだけど・・・そこは普通に平凡な家庭かしら・・・と想像を膨らませています。
スパダリが出てくる話ばかり読んでたので、とても新鮮な物語となりました。TOS先生の等身大な感じがとても可愛いですね。漫画家同士の恋といえば・・・安野モヨ子さんを思いだしてしまいます。
2巻は12月24日発売&配信です。楽しみに待っています。
閲覧ありがとうございました!