ビトウィーンザシーツ
~最高のワインと最高のセクシーと最高のエロス~
橋本あおい/新書館
◆あらすじ
誰からの誘いも受けない眉目秀麗な魔性のバーテンダー・高史と出会った外資系ホテル社長・一瀬。(漫画裏表紙より)
◆ドラマCD(ウィキはこちら)
阿部敦さん、ハマってる。清廉で少し生意気さのある声、ハマりすぎてる。浜田さん、始めてのような気がしますが、大人の低音、「色男声」。めちゃくちゃ良いです。しかも『花降楼』シリーズにも出てらしたとは。しかも山藤(変態の役)・・・。
※今なら某動画サイトで聞けますが、消されたらすいません。
◆感想
『酔いどれ恋をせず』にてハマり、すぐに電子で『ビトウィーンザ~』を買いました。でもやっぱり紙で見なきゃだめだ・・・と思い、紙で買ってきました。白抜きじゃ、、、、やっぱ、、、、ね。でも生々しいのが苦手な人は電子をおすすめします。物語もラグジュアリーで、リチャード・ギアで、すっごく面白かったです。
「先ほどのお誘いですがまだ有効でしょうか・・・?」
客の中に、この美貌のバーテンダー高史を狙うものは多い。常連客の一瀬もまた、高史に惹かれて店に通う者の一人。普段は絶対に客の誘いにのらないバーテンダー、高史だけど、一瀬からの高級レストランへの誘いについ乗ってみる。
話もはずみ、良いムードの2人。
「上等な食事と上等なワイン。――これに上等なセックスがあったらパーフェクトですね」
「上等かどうかは君が決めるのかな?」
美味しいワインと美味しい食事、高尚なやりとりのあと、流れるようにベッドへいざなわれる。
きゃーん
ベッドシーン、最強です~ご馳走さまです~よだれ出ちゃうジュルリ・・・。これはもう・・・霜降りのサーロインステーキ♥松坂牛(^O^)/チャンピオン牛で100g♥万円くらい!!塩コショウでシンプルに!!もちろんレアで!!フランス産のワインと!!目の前の大きな鉄板で!!やーあんま良い例えば浮かばないけれど、とにかく最高です。
スムーズな流れで最高の夜を過ごした2人。なのに、一瀬(攻め)が起きたとき、もう高史はおらず「昨日はご馳走さまでした」と、もう仕事テンションに戻ったメモが残されている。
バーでの澄ました顔と、ベッドでの乱れっぷり・・・高史のギャップに益々心を惹かれた一瀬。仕事を片付け三週間後、またバーにやってくるも、
「――こんばんは一瀬さんご無沙汰でしたね」
まるであの熱い夜のことなんで無かったかのような「普通のバーテンダーと客」のような態度の高史に違和感を覚える一瀬。もし恋人になりたいなら自分のことを改めて口説けと言う高史。
恋人ごっこする前に、先に寝ちゃって、どう進めて良いか分からないっていう感じでしょうか?体の相性良かっただけに・・・ここですぐにすがりついて振られたら最悪ですもんね。なーんて女の私は打算的なこと考えてしまいますが。私ならきっと、せっかく良い夜を過ごしても、次の日の朝、ワンワンキャンキャン言って、素をこれでもかとさらけ出し(あんま長いこと自分を作れないし)すっかり飽きられちゃう・・・みたいなリアルな展開ありそうで怖いのでそこは考えないようにしたいと思います。あー怖・・・。あー思いだしたくない若い頃の・・・あああああ・・・とりあえず忘れよう。
でも、運命の相手なら、きっと、えっちの次の日にさっさと素をさらけ出しちゃっても、どんだけ我儘いっても(それが叶えられるかどうかはさておき)、早々に汚い部分や弱い部分をさらけ出しても、案外サラッと許容されるものかなって思うんですけど、どうでしょうか。
まだそんなこと言ってる私は甘ちゃんなのか。漫画の読みすぎかな。
実は、単に、えっちしたあと三週間もほっとかれたことで不安に思っていただけの高史。
何だよー!自分だって朝、仕事モードになったくせにーwwwそりゃえっちの後、すぐ彼女面するのもどうかと思うけどさー!!!
早速薔薇の花束持って現れる一瀬に、店の常連たちも「リチャード・ギアか!!!」と湧きたつ。
リチャード♥おいしい!!!一瀬さん。カッコいいからリチャードにも引けをとらない!!!
でも、迷惑だと素直に喜ばない高史。船旅もテーマパーク一日貸し切り案も喜ばない高史。でもメゲない一瀬。
「君の連絡先を教えてもらえないかな?」
「・・・残念ながらあなたと話をするのは嫌いじゃないんです」
ここの顔、かわいい。橋本先生の絵、本当に好きだな。色っぽくてかっこよくて、可愛い。漫画家さんて凄いな。凄すぎる。たぶん橋本先生にお会いしたらば、後光が射して見えるに違いない。てか話は逸れるけれど、高岡ミズミ先生のサイン会、私、泣いたらどうしようってすごく心配なんだけど・・・いや作家先生の前で泣けるならもう本望か。そのままそこで気絶しても良いやw
そして一瀬が日本支社長を務める外資系高級ホテルの最上階、一瀬の自室にて2度めのベッドシーン。
「えっち」「濡れ場」「ベッドシーン」「する」「やる」「せっくす」「致す」「おせっせ」・・・いろんな言い回しがありますが、この二人は、この漫画では「ベッドシーン」もしくは「えっち」という言葉がしっくりくる感じです。あくまで私の中のイメージの話なのですが。
朝起きて、今度はいなくなってない高史。だけど、まだ恋人という感覚もないのに、おいしいものに釣られて流されている自分に戸惑う。なぜ自分が流されているのか分からない・・・と思っている高史。
この作者さんは、「読者から見れば完全に恋人同士なのに、なぜか受けがそういうとこ鈍くて気づいてない」っていうすれ違いが上手いですね。あーもう早く気付けよって焦れったく感じることもなく、ふふふー好きなんだよもう。早く気づくと良いね♥と、優しい気持ちで見守ることができます。
「なんなのあのテク!どこで修業してんの!?あんなんされたら誰だって・・・!!!」
酒屋で幼馴染の友達に一瀬との2回目えっちをグチる高史。
「これがセフレか・・・!!!」
と的外れな結論に至る。
ニブすぎる高史に幼馴染も脱力。
だけど本音は
「寝た後二週間顔も見せず連絡もしてこないこれじゃあ前となにも変わらないじゃん ~あの人だってどうせ~ セフレ程度にしか思ってないよ」
こここここ・・・これは!!!この、グラスを磨きながら不満を言う高史の顔。なぜか母性本能をくすぐられる。それは、完全に一瀬さんを待っている・・・俺は、ちゃんと口説けって言ったのに・・・これじゃあセフレじゃないか・・・と落ち込んでいる・・・ああ、切ない。違う違う!!!一瀬さんはあなたのことが大好きですから。仕事で来られないだけですから・・・と、ぎゅっとハグしてあげたいそんな顔。あたしもこのバー行きたい。
「俺を口説け」発言のあとのえっちもしたし、一瀬はもちろん恋人のつもりで接していた。なのに、え、セフレじゃん?俺達と高史に言われ、そっか、それならセフレとして「これまで通り口説いても良いんだろう?」と大人の余裕で迫る一瀬。
ああ・・・かっこいいわ。浜田さんの声がまたよき。最高。サーロイン・・・チャンピオン牛・・・(以下略)
「だからもういっそ毒になるくらい甘やかしてみようと思ってねぇ」ふっふっふっふっ
ふっふっふっふ・・・かっこいい。一瀬さんかっこいい。この作中に出てくる一瀬のホテル、「ペイシェンス」ですが「ペ」といえば「ペニンシュ♥」・・・。ペニンシュ♥の社長か・・・と改めて人角の人感、半端ない。そりゃお金持ってないわけないですよね。お金がかかることに慣れているのも納得。口説き方がリチャードなのも納得(^O^)/
振られてもメゲないところがおいしいんですよ。男はこれくらい鈍くて自信家で、かつ実績も伴っているというのが望ましい!!!(あたしは誰なんだ)良い攻め様に必要なことはそう、鈍感力!!!だと思った次第。
セフレになってからのセフレえっち・・・ラブラブで甘甘のご馳走です。
例えるならピエールエルメのマカロン。最高級のスイーツと言って良いでしょう。
セフレえっち2回め・・・とろかされて、無意識に「すき・・・」と口走ってしまう高史。
ああ・・・腰に来る。かんじーざいぼーさつ・ぎょー深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄・・・・・・・・・・。(「般若心経」ウィキより)
・・・( ゚∀ ゚)ハッ!頭を冷静にしようと一瞬、般若心経が浮かんでしまった・・・よし、これでちょっと落ち着いたわ
素晴らしいえっちと共に甘い言葉の数々・・・そしてめでたく名実ともに恋人になった2人でした。
あー最高。
「君はもうとっくに俺を好きになっていたんだから」
「・・・どうやらそれがあると俺は素直に好きだと言えないようです」
あああ・・・もう私、出家して尼になろうかな瀬戸内寂聴さんの弟子にしていただこうかしら・・・と訳の分からないことを考えてしまう程に良かったです。
世の中に橋本あおいさんというBL漫画家がいて本当に良かった。この人はきっと世界の女子を救う。そして「良い村は女が元気だと聞いている(アシタカ談)」から、きっと世界をも救って下さる。
というわけで、興奮冷めやらぬままに、もう一度ドラマCD聴きつつ漫画のページをくってみます。ジュルリ・・・いや、その前に一旦、寝るか。ビトウィーンザシーツで布団を蹴散らしている息子に毛布をかけてやらねば。
↓こちらは続編
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