【皇帝と宦官シリーズ 番外編1】
偽りの宦官 感想
日野昌/eビーボーイ
めちゃくちゃ面白かったです!
シリーズ全部読みましたが、私はこの「偽りの〜」が1番好きでした。ヤン太監が、大人なんだよー!!大人の愛なんだよー!!!
◆経緯
「遠くへ出かけると身体がしんどい~全く出かけないと心がしんどい~♪」
ブックオフさんは上手いこと言うよなぁ。さすがです。
日曜日は久しぶりに、溜まってたストレスが爆発して、日曜日にも書斎でガリガリ仕事する夫に「むかつく」を連発。
超理不尽な文句を言いまくって、子どもを夫に任せ、カラオケ行って美味しい中華をたらふく食べて発散。
私「1人でゴンチャのタピオカミルクティー飲んでやる」
夫「...どうぞ」
私「一人で〇〇〇ー〇(美味しいフレンチ)行ってやる」
夫「...それ逆に寂しくなんない?」
私「・・・。」
それなんだよな。
カラオケと美味しい中華は最高だったけど、何かが足りなかったので、何か...新しい「良い漫画」を読まなければ!!と思ってコミ●ミさんのメルマガをチェック。
そうか!!私にはエロスとキュンが足りてなかったんだわ!!面白い漫画が必要だわ!!というわけで
我らがコミコミさんのメルマガにて紹介されていた「売上ランキング」8位(19.10.11~17)の
「帝国の宦官2」
これ、J庭で、すげーでかいポスター?拝見して、絵が特徴的だから覚えてたのよね。やっぱ見たことあるものを手に取ってしまうものですよね。
でも、「宦官」てワードが既に怖いんですよね...だって麻酔も確率してない時代に、あんな惨い手術するとか...恐怖でしかない。どうせ、宦官になる為の手術(とも言えないようなただ切るだけの行為)で精神的にも体的にもやばくて死んだ人が大勢いるに違いない...とか何とか暗いことばっか考えてしまう私。
だいたい、中国王朝系の物語は、泉かねよし先生の『女王の花』的な策略と陰謀渦巻く感じで、絶対怖いんだから!!
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そういうのは読みたい気分じゃないから!!と思ってレビューで確認。
何か、面白いようだから、とりあえず買っちゃえー!シリーズ1巻から...
一巻、分からんけど、えーい!これで良いわ!「皇帝と宦官」!!
って買ったけど、それがちょー
ちょーちょーちょー面白かった!
♪ちょーちょーちょーちょー良い感じ(はい。モー娘。世代です。)
シリーズが全部星4.5くらいの面白さだとしたら、この「偽りの宦官」が5ですね。それは、やっぱ私のタイプだからでしょう。このシリーズ全部読んだら、誰かが(どれかが)自分のタイプに当てはまると思われます。
私はインテリ好きだもんな。元官吏のヤン太監、おいしい!!喜怒哀楽が激しくないんだけれど、分かりにくいけど、分かりやすい...そんな彼の深い愛情に、もう胸が締め付けられました。泣くかと思った。
◆あらすじ
高級官吏で陛下の友人のヤン太監は権力争いに敗れ、あらぬ罪をでっち上げられ死刑寸前...のとろ、友人の陛下に「今日カットした他の人のモノをあげるから、これを宦官の証として、自分はアレを切らずに宦官として生きろ」と言われます。
ググったらすぐ、出ますが、宦官というのはあれを切って宮廷で働く男性のこと。歴史は物凄く深いらしいですよ。
宦官となって新たな従者と共に宮廷を案内して貰っているとき、若く瑞々しい異国の宦官、士良と出会い...
◆感想
これは、中国の話だからいろいろ説明が難しいから、もうまじでとりあえず読んでくださいw
何か、レビューでもどなたかが書いてましたが、主人公が明るいし、展開が少女漫画なんです。そこが良き。
暗くなりそうな宦官、宮廷、権力争い...なのに何かほんわか。こじつけなんだけど、こじつけじゃない。上手いことハッピーエンドになってる。感動。
◆ヤン太監の優しさに涙。
もう感動ですよ。これこれ!!こういうの読みたかったのよー!
大人。大人愛!!
友人(陛下)に助けられたとはいえ、宦官として生きることになった自分を恥と言って妻まで出て行った...でも引き止めることもせず、名家だから、子どもはうちで何不自由なく育てるよと。
切ない。寂しい。
ヤン太監、良い男なのに、何か愛情が分かりにくいんでしょうね。でもこれも、全ては士良という運命の人に会う為の序章です。
まだ士良と愛人契約する前に、部屋で女官と致した跡、ベットでスパーっと煙管ふかしてるところとか素敵!!かっこいいわ〜
\(^^)/
あと、宦官として生きるかわりに死刑を免れてるので「男」だと問題なんだけど、太監が去勢してない疑惑で身体検査されたり、吊し上げられたりしません。
しかも、太監に髭がある...宦官には髭は生えないのに...と一瞬だけ悩む士良。でもすぐ、見なかったことにする。この軽さが良いんですよね。サクサク読めます。全然重くないです。
士良が14歳に対して太監はアラサーからアラフォーくらいと見た。その歳の差もおいしい。わーだめだよー犯罪じゃーん、てそんなのこの時代には関係ないやろーけどー。おいしい...。よからぬ事を妄想してしまう。
劇団員みたいな役どころの士良は、次の舞台で役がもらえたのに、士良を表に出したくない太監が役を下ろす。それに食ってかかる士良に、自分の愛人になれば役をやると持ちかける太監。
最初は役のためで、イヤイヤ抱かれていた士良だけど、
「これだけ回数を重ねれば俺でも分かる」
ここ、10回は読み返しました。このシーン、何回でも読める。とにかく好きや!
優しい目、自分に接する太監の優しさに触れ、愛されてると知る士良はだんだん絆されていきまふ、
きゃ〜素敵〜\(^^)/
「太監...いやこのおっさんは 多分...いやいやほぼ間違いなく 俺のことが好きなのだ」
おっさんは、と、言い直す所がまた、おつなんですわ!今までイヤイヤだったのが、そんなに嫌じゃなくなってる。気を許した感じがする。
ここね!本当に10回以上読み返しました。最高\(^^)/
大好き!!
キューンです❤
ラストもすごくまったりした幸せがゆるゆる続いていくようで、2人の未来がもう本当に良き。
♪たとえばーゆるいしーあわせが〜だらっと続いたとする〜きっと悪い種がめを出して〜もうさよなら〜なんだ〜♪
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「アジカン 『ソラニン』」が浮かんできたよ。
でも、この2人は「さよなら」にはなりません。「悪い種がめを出す」こともありません。ゆるい幸せが死ぬまでずっと続くのです!
よかったね!士良!寧様に愛されてよかったね!!そして、分かりにくい優しさに気づけて本当によかったね!!
寧様(太監)の元妻は、きっと大切にされてはいたのに、その愛情に気づけなかったんだと思う。それでも去るもの追わない「お前の好きに生きたら良い」という寧様の優しさで別れたんだと思う。
懐の深い、方なんですよ寧様は。
あー素敵すぎる。
ジワる。また最初から読み返せる。
ああ、幸せだ。
幸せを有難うございます
m(_ _)m
◆順番
私はこの「偽りの宦官」を、最後に読んだんです。いろいろ悶着あった後の余生のようにゆるゆるした話だから、最後に読んで本当によかった。
そして皆は幸せになりましたとさって感じする。宦官たちは宮廷では死ねなかったようですが、こうしてお役御免となった後も一緒に暮らしたんだろうなと思えることが幸せでした。
せめて、レイリンとタイランが出てくる「皇帝と宦官」と、太監という役職の説明が少しだけど出てきて、太監の何たるか(?)が分かる「傾国の宦官」を読んでから「偽りの宦官」を読むことをお勧めします。
よくよく言えば、「傾国の宦官」はハッピーエンドだけど結構どぎついので、私のオススメ読む順番は、
1⃣「皇帝と宦官」
2⃣「帝国の宦官」1.2巻
3⃣「傾国の宦官」
4️⃣「偽りの宦官」
です!
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