VIPシリーズ
あらすじ
感想
⑨⑩
高岡ミズミ/佐々成美/講談社
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*完全なるネタバレありです。お気をつけください。
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●●VIPシリーズ 順番
○第1シリーズ
1巻「VIP」 2005
2巻「棘」
3巻「蠱惑」
4巻「瑕(きず)」
5巻「刻印」
6巻「絆」
7巻「蜜」
8巻「情動」
9巻「聖域」
10巻「残月」 2016
○番外編「桎梗」
BMオーナー宮原さんの話
○第2シリーズ
1巻「兆候」 2018
2巻「熾火」 2018
連載中
○高岡先生による番外編同人誌
VOL.1
VOL.2
●9巻「聖域」
跡目争い編②
○あらすじ
目下、治療と久遠が跡目争いで揺れ動く間の精神安定のため冴島宅に居候中に和孝。
久遠たちの動向は、不動清和会の一枚岩が崩れる恐れと、混乱に乗じて他組織からの横やりを恐れを心配するマスメディアによって連日取りざたされる。新しい服をとりに自分の部屋に戻った和孝は、17歳のときに久遠に渡そうと買ったハンカチを発見する。
久遠は三島に呼び出され横浜へ。三島は狙った女を酒や女で惑わせるのが常套手段だが、久遠が全く靡かないので「まさか不能か」などとからかわれる。三島に「亡き両親の死に関係のある情報」をもらうが、今となっては久遠には価値のないものであった。
立場が相互でライバルの植草ではなく、久遠にばかりちょっかいかける三島。落ち着くまでBMを休業すると言われる和孝。
そんなとき、和孝が自分が手にかけたと気に病んでいた白朗の影武者を務めていた男を発見した、おまえは殺してないと久遠に諭される和孝。
○感想
・久遠の無事を確かめたらすぐ冴島の元へ帰されそうになった和孝がわざわざ戻って久遠に
「俺は・・・あんたの何なんだよ!」
俺は、あんたの何なのか。
胸が締め付けられます。大事にしているし、大事にされているんだということが、よくよく分かる科白です。
「恋人」「彼氏」「パートナー」、お互いに関係を言葉にしない二人だからこそ、その関係をより深くこちらは実感することができる気がして。そういうところがまた、ご馳走さまです。
特別な存在なんだと、改めてぐっときましたね。
・医学部出身ヤクザ伊塚の出現。
もしかして冴島先生、○ぬのかな??
和孝にとっても祖父のような存在。
でも久遠にとってはもっと大きい存在だろうから、そのときは久遠を支えてあげて、和孝。
・「二言目にはBMに連れて行けとうるさい」三島www
これからも、活躍(二人を振りまわしてくれる)に期待
・「17の俺の気持ち」
かわいい・・・ちょっと大人になった和孝から、17歳の気持ちを受け取る久遠。
感慨深いでしょうねえ。作者さんも、灌漑深いだろうなあ・・・。
・日本のヤクザについてググってみましたが、ちょっと調べただけでもかなりやばそうっていうの分かりました。
やっぱ久遠に憧れこそすれ、憧れでとどめておくのが良いというか、留めておくしかないっていうか。
画像もみましたが、
確かにこの人がコンビニでカステラ買にきたら店員さん恐がっちゃうかも・・・
ていういかにもな人も結構いました。(もちろん顔の雰囲気の話なので、中身は組員や家族に優しい親父たちなんだと思います)
カレー食べに行くにも気をつかうの分かります。女性客の多いペーパームーンにランチなんか食べに来たら「ええ???何者???」ってなっちゃうこと請け合い。それはそれで興味あるんだけど。
極妻の気遣いや心意気ってのもドラマや映画で憧れてましたが、そういうのも実際あるようです。がしかし、現実ヤクザさんも、奥さんや子供は弱点になるから作らないっていう人が結構いらっしゃるとか・・・やっぱそういうのあるんだ・・・ガクガクブルブル。
あと、日本のヤクザ(の上層部?)は、世界的にみても、裏社会の中でトップクラスに稼いでるんだそうです。
花降楼シリーズでも椿が帝さんに金箔貼りの部屋をおねだりしてましたからね。
あと不動清和会は、不動会と清和会が合体して大きな組織になったわけですが、構成員2万人て。あの某有名組織も1万人と書いてありましたが。2万人を率いる大きな組織のナンバー2に上り詰めるとは・・・和孝が心配するのも頷けます。
極道について調べれば調べるだけ、和孝がどれほど大変な人を好きになってしまったのか、と思いを巡らせ妄想が膨らみます。
ちなみに、現実の極妻さんは、こういうヤクザもののBLを読んで「面白い」とか「面白くない」とか、どう思われるのか興味ありますね。組員たちのお世話で忙しくなさっててBL読んでる暇なんてないのかしら・・・。
ちょっとググって記事と画像を斜めにみただけですが、よくも悪くもリアルな極道の世界は、多くの人にそうであるように、私にも縁のない世界でした。
・「あれがお前の弱点か」
三島さん・・・これからも二人のことをイジって振りまわしてください。期待しています。
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●10巻「残月」
第1シリーズ完結巻
○あらすじ
夢の中で、久遠、聡、孝弘に自分は幸せだと伝える和孝。跡目争いが終結し、久遠がナンバー2に納まったことで安堵している。
冴島から卒業を宣言され、心あたたまる助言とともに、久遠と一緒に暮らすよう背中を押される和孝だが、宮原さんの方はいろいろ大変でBMを本来の持ち主に返すから営業ストップと言われる。
BMが休業になって暇な和孝は、冴島先生に刷り込まれた3食食べる規則正しい生活のおかげで、久遠にも手料理を振る舞うように。
BMにメンバーが集っていると聞き、様子をみにいく和孝だが、何者かによってBMに火の手が。なかなか出てこないサブマネ村方を助けに沢木と火の上がるBMへ。俺が!!いやいや俺が!!と津守と可愛いコントを繰り広げていたとき!!!??
○感想
・今回、ちょいちょい縮めてきていた沢木と和孝の距離がぐっと縮まりましたね。
・村方くん、自力で勝手に出てきてるって・・・ちょっとあっけないけど、意外と現実ってこういうものでしょうね。
その恩を感じて?か、第2シリーズでは村方君も一緒にペーパームーンを営んでいくわけですからね。
・この時、名簿の入ったパソコンも救出した・・・んですよね?
タイトルが「VIP」だけに、やはり和孝には高級店のマネージャーかオーナーをして欲しいなってのがあるので、この名簿がいつかどこかで生きてくれないものか・・・と妄想してます。
・久遠はナンバー2になったけど、上総の野望通りいけば、組長になる日もくるんでしょうかね。和孝も覚悟を強いられるんでしょうか。
(やっぱここで、若菜の姐さんエピソード欲しいですwwww一度は姐さんを申し出るが、やはり和孝には勝てないとかなんとか、何でもいいけど、最後は自分から辞退する・・・とかね。妄想乙です。)
・ラストにふさわしいのは久遠とともに木島の親分の墓参りをする和孝。
「ふたりで並んで参ったらどうだ。木島の親父は賑やかなのが好きだったから、きっと喜ぶ」
沢木と二人で並んで参る和孝。
恐れ多いという沢木よりも自分は軽いなーと思ってしまう和孝ですが、そりゃ木島の構成員で久遠の弟?息子?な沢木と、恋人の和孝じゃあ、そこに立つ意味は全然違いますよね。
この前の跡目争いのときは、蚊帳の外の和孝が可哀想で可哀想で、
和孝、もうヤクザになっちゃえよ!!!!!!
と何度も思いました(焦れ焦れでした)が、やっぱ和孝は「久遠の最後の良心」であるように、カタギの世界で普通の感覚で側にいて良かったなって思えました。ヤクザじゃなくて、良かったね。
「女だったら・・・」という話も上総からありましたが、
女ならば「姐さんに」って話を、いつかすんなり受けてたかもしれないので、男で良かったのかもしれませんね。
(もちろん、和孝がどういう形であれ極道に入って沢木や上総と肩を並べて久遠の役に立つよう努力するような未来もそれはそれでアリですが。)
・「今はただの見た目の良い兄ちゃん」
三島さん・・・最後までご馳走さまです。これからも活躍期待してます。
いつか、久遠が組長になるには三島を殺るか、引退させなければならないのですが・・・和孝、今度は名実ともに、支えてあげて欲しいものです。
高岡先生、佐々先生、本当にありがとうございました!!!
墓参りのシーン・・・挿絵見たかったなwww
→第2シリーズの感想へ続きます。
感想はやはり、まずは、挿絵の先生が変わられたことについてからですねwww
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