VIPシリーズ 

あらすじ

感想③④

 

高岡ミズミ/佐々成美/講談社

 

 

 

 

徒然なるままに…

 

 

 

 

●●VIPシリーズ 順番

 

○第1シリーズ

1巻「VIP」 2005

2巻「棘」

3巻「蠱惑」

4巻「瑕(きず)」 

5巻「刻印」

6巻「絆」

7巻「蜜」

8巻「情動」

9巻「聖域」

10巻「残月」 2016

 

○番外編「桎梗」

 BMオーナー宮原さんの話

 

○第2シリーズ

1巻「兆候」 2018

2巻「熾火」 2018

 

連載中

 

○高岡先生による番外編同人誌 

 VOL.1

 VOL.2

 

 

以下、そこはかとなくネタバレありです。

 

 

●3巻 「蠱惑」

 

○あらすじ

 

相変わらず和孝は自身がマネージャーを務めるクラブBMでの仕事を完璧にこなしている。

そんなとき、矢島電機の社長岩瀬の紹介で今注目のクラブアルカーノのオーナーである田丸がやってくる。

二度のボヤ騒ぎ、車のパンク…何かあやしい・・・ということで和孝は久遠のマンションへ、聡は宮原のところへ一時避難。

久遠は、自身の親(組長)にあたる田丸から研ぎに出すよう命じられ預かった刀を何者かに奪われる。



最後に、奪われた刀の在りかを尋ねるときの痛快、爽快、ラブ快進撃☆が見ものです。

 

 

 

 

 

 

 

○感想

 

久遠さんの命令だから、大ボス田丸の息子の命令だって聞けない・・・そんな沢木君の誠実さ・・・本当にこんな子がヤクザにいたら大変重宝されるんだろうな。いや、普通に社会人としても良い人材でしょう。

 

 

 

で、シリーズ通してこの話の凄いところなんですが…

 

意地張ってすぐ危ないことに突っ込む和孝ですが、「なんで和孝、じっとしとかねぇんだよ!!」と私は思ったことないです。

 

他の作品だと結構、「なんでやねんwww」ってツッコみながら読むこと多いですが、高岡先生はちゃんと、和孝が久遠の言うこと簡単にききたくない理由を明確に仄めかしてしてくれているので、全く違和感なしです。可愛い可愛い。こんな可愛い子いたら私だって過保護になっちゃいますね。

まー久遠の家までやってくるって、結構胡散臭いし、危ないって気付けよ☆と思わんでもないけど、全く気になりません!スルーですw

すきだけど、意地張らねば一緒にいられない…素直になれない和孝の苦悩。まだまだ20代前半ですし、久遠はもうずっと大人ですし、その葛藤がよく分かります。(第2シリーズではすっかり大人になってますしね。長い作品だと、主人公たちの成長も見られるのが嬉しいです)

 

むしろ沢木が見張りについてる所に田丸(息子)が現れて、

 

よっしゃキターーーーーー!!

 

てなりましたね。早く和孝を連れ去ってくれと。

 

 

 

 

 

田丸息子「無駄な意地をはらずに遊んでけよ」

 

和孝「・・・・。」

 

 

万事休す!!

 

んでもう、アルカーノまで早速助けに来てくれる久遠さん♥♥

 

待ってたよーーーー♥♥

 

好きすぎる。かっこよすぎる。

 

田丸「まるで白馬の騎士じゃないか」

 

激しく同意。

 

 

 

 

 

 

余談ですが…

 

久遠が若頭なのに、その上にまだ「親分」がいて…どういう立ち位置なのかと思ってましたが、謎が解けました。

 

不動清和会の傘下に入ってる稲田組(ボス:田丸)、木島組(ボス:久遠)、結城組(ボス:三島)、その他多くの組たち…ってことなんですね。その中で、不動清和会のボスが田丸。

 

(ヤクザの組織ってこうなってんだ・・・極妻も好きで学生時代にDVD観ましたがそこまで詳しく描かれてたかな。もう大分うろ覚えですが…昔の松重豊さんが出てたような…あの頃から良い貫禄ありましたね。・・・あれ、極妻だっけ他の極道映画だっけ…。)

 

 

 

 

 

 

 

 

●4巻「瑕(きず)」

 

 

 

 

※ネタバレあります。

 

 

○あらすじ

 

広島へ亡き親父の墓参りに行く久遠。和孝は聡に友達の話を振られ、そういや俺友達いなかった・・・と気付く。

聡の母親が雇った弁護士、遠藤が聡を家に帰すようやってくる。BMに新しいドアマン、津守がやってくる。

田丸息子は毎晩BMにやってきては会員になりたいとせっついてくるが、稲田組組長の息子だし・・・これ以上BMにヤクザ関係の人は・・・と渋る和孝。

津守と友達になれれば・・と心を開きかける和孝だが、ちょうど久遠が現れて津守との朝食の約束は延期に。

聡に弁護士を近づけたくない一心でカフェで遠藤と話している間に、母親が聡を訪ね、泣きじゃくってその場は地獄絵図。そんな所にもタイミング良く津守が居合わせフォローしてくれるが、何かいろいろ知りすぎてる津守に不信感。


ラスト、自分から久遠の家に言って愚痴愚痴話して甘やかしてもらう。

 

 

 

○感想

 

 

津守くんに心を開いてきたとき・・・

 

久遠「相手が誰だろうと、今度は許さないぞ」

 

「何それ、まるで妬いてるみたいだって」

 

久遠「そうだと言ったら?」

 

「・・・・。」

 

「あんたこそ」

 

 

「        」

 

ああ・・・この次の科白・・・もう最高すぎて、死にました。

 

何度読んでも死ねる。

 

ああああああ・・・・

 

ご馳走さまです。

 

 

 

ラスト、聡がいなくなって甘えているところ・・・

 

 

久遠「寂しいのか」

 

「寂しいよ、すごく」

 

久遠「俺が囲ってやろうか」

 

あはーん・・・あたしを囲ってくださいwwwww

 

でもそんな、簡単に囲われるような女じゃ、久遠さんには物足りないし、すぐに飽きられるんでしょう。

 

 

 

 

「あんたは、俺が寂しくならないようせいぜい甘やかしてよ」

 

「これ以上か?自分でも驚く程に甘やかしているつもりだが」

 

「分かってる」

 

突っぱねて意地張ってるが故にだと思いますが、二人でいるときはもう甘アマなんですよね。スクラロース(砂糖の600倍の甘さ)ですね。

 

 

たった一人で家出してきて周りは全て敵だ!!とまではいえないけど、肩肘はってる和孝が、唯一心を許せる宮原さんの助けも借りつつ、友達ができたり、だんだん久遠に甘えるようになっていったり、沢木に慕われるようになって・・・巻を追うごとに成長が感じられて感慨深いですね。

 

 

高岡先生、いつまでも、いつまでも付いていきます!!!

 


 

 

 

 

 

 

 

徒然なるままに・・・でした。

 

ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。