作 唐十郎さん
演習 福原充則さん

主演 寺島しのぶさん 榎本祐さん

 

 

 



東京芸術劇場にて、先週みてきました。

というのも、いつも通り仕事に行ったら上司も同僚も皆そろって休みだったので、私も早引きして東京芸術劇場へ。

※以下ちょっとネタバレあります。
こんなの書いて良いのか気が引ける。何しろ、私の観劇デビューだったし。


そんなわけで初の舞台が「秘密の花園」だったわけで、当日券を買って見たわけで、榎本祐さんのお父さんが同じ役を昔なさってたとかはもちろん知らず、寺島しのぶさん好きだしラッキーくらいの気持ちで見たわけで。劇団四季は大好きでよく観させていただいてますが、そういう意味では初めてではないんだけど。でもこういうジャンルの劇は初めてだったので。

だから、感想とかすいーっと書いちゃえる。書いちゃいなよ。

だって、私には恥ずかしながら、内容がよく分かりませんでした。やーいやーい。恥ずかしいやーつ。やーい。

訓練したら古典が読めるようになったりとか、読書を重ねていくと難しい本も分かるようになるみたいに、こういう系の舞台を何度も観ることで、理解できるようになるのかな。ていうか、ほぼ満席状態でしたが、この中の何割の人がこの話を分かってるの。私だけなの。分からないのって、という具合にかなりわくわくしました。

バシャールなみにワクワクしました。

前半は理解した。だって、パンフレットに書いてあるあらすじのまんまだもん。なるほど。そういうことね。ふむふむ。
テーマ「愛」って書いてあったな。なるほど。ふむふむ。
一葉が首を吊ったあと、「僕は大阪へは行きません!」の所ではウルウル。ジーン。それで後半は、一葉にそっくりのお姉さんとどうなるのって思ってたけど、理解できなかった。理解できなかったの。
面白くて、あの水、前の方の人どうなってんだよってすごく面白くて、もう1回観たいと思ったの。
それから、とにかく誰かとこの気持ちを共有したいと思ったの。もしくは、誰か解説してくれって思ったの。そんで、理解したいから、もう1回観たいと思ったの。
後半、テンポよくて飽きはしないが、ほんとに話の意味が何も分からない。でもやっぱり、そんな一葉が、大貫が首を吊った後に泣いてすがり付く所も涙。くーっきたーって感じ。ボキャブラリーが少なすぎて上手く言えないけど、切ない寂しい悲しい好きだ優しいやっぱり切ないって感じ。なんとも言えないたくさんの感情がじわじわとこみ上げてきた感じ。「糸」が悲しいとか切ないとかを倍増させる。こっちの胸までキリキリしてくるのよ。

それで、要するに、話の意味は分からないんだけど、何か面白くて、感動したもんだから、夫を誘って週末もっ回観たもんね、とブイサインしてみる。

面白かった。セットもすごかった。劇団四季のセットって大掛かりでおおおってなる。これは特に場面に合わせてセットが変わるわけじゃないけど、とにかくダイナミック。あの港に打ち付ける大きな水しぶきが、恋の荒波とか、気持ちの激しさに相まっていた。

2回めを終えて、私より数倍インテリの夫に感想を聞いたらやはり夫も分からなかったと笑ってた。「分からないけど、何かすごい!何か面白い!」を共有できたからまあ良いか。


生まれる前から契りを交わしていた女にすらも、本当は大好きな姉ちゃんの影をみていただけで。あきよしの転勤話を聞いて死のうとまでしてみせた一葉も、自分の夫が死んだら泣き崩れ。

愛ってこういうことなのかー。そっかー。それでもやっぱ、よく分かってない。