「実際に聴くにしかず」
と、ある音楽評論家は言ったけれど、その通りだと思う。CD(もう古い?)やインターネットでどれほど演奏を聴いたとしても、やはり生演奏の醍醐味にはかなわない。さあ、今年も「調布国際音楽祭2022」がまもなく開幕です。
二〇一三年に「調布音楽祭」としてスタートして以来、今年で一〇回目。クラシックの敷居を低く、演奏のクオリティは高く。コツコツと積み重ねた実績で、すっかりこのまちの風物詩になってきた。
期間中にさまざまなプログラムが用意されているなかで、今年のわたしの注目をふたつ。いや、三つほど。
ひとつめは二〇二〇年に初登場の予定が延期に延期を重ねて、ようやく二年越しの登場となるNHK交響楽団のプログラム。
ふたつめは布多天神社の神楽殿をステージにしたピアノ演奏。神楽も音楽、ぴったりの舞台が用意されています(しかも無料!)。
三つめは深大寺本堂でのバッハ。チェンバロとヴァイオリンの音が本堂に響く様は心地いいだろうなあ。
音楽の力は心を動かす力。音楽が聴こえたら、ちょっと立ち止まってひとやすみ。
(『そよかぜ』2022年6月号/ひとやすみ)