カフェの居心地の良さはその立地と店内の空気で決まる。と、思っている。
 調布駅から調布市役所のほうへ。文化会館たづくりを越えて、昔の京王線の線路沿いを南へ歩く。品川通りにぶつかる手前、新「タコ公園」の向かいに先月末、「Café Paston(カフェ・パストン)」がオープンした。
 店内はカウンターとテーブルあわせて一〇席。調布産の野菜をたっぷり使ったランチプレート、菓子研究家・小黒きみえのつくるスイーツ、ハンドドリップのコーヒーなどが楽しめる。
 台形の屋根に浅葱色に塗られた壁、小さく切り取った窓に縦長の入口。正面から午後の陽差しをたっぷり浴びて、ファサードが影をつくる。少し開けた道路と公園からはまちの音が聞こえる。午後のひとときを過ごすのにぴったりだ。
 開いたドアから一歩入ると……、またしてもオープンしたての人気の出たてで、ちょうど満席! 白い壁に明るい色の木の柱、独特のセンスが光る照明や家具に囲まれた店内の様子は、次回のレポートで。待ちきれない方はお店へぜひ一度。

(『そよかぜ』2022年4月号/ひとやすみ)