こんにちは、かっぱです。

少し、間が空いてしまいました。

 

実は、お正月からコミックエッセイに集中してました。

まったくの趣味なのですが・・・

仕事の後に、夜な夜なチクチクと。

 

なんとか、うすっぺら~~~い冊子に仕上がり

やーっと少し余裕ができたのでした。

 

さて。

かっぱの恋活のほうですが

こちらは新年も変わり映えなく、はらぺこくん相手です。

 

 

先日、できあがったコミックエッセイを片手に

展示即売会に初出陣したのですが・・・

 

ふふふ♪ はらぺこくんをスカウトしてしまったのです。

売り子さんに!!

 

ほんとは、わたし一人でひっそりと売ろうと思ってたのですが

やっぱり、隣にいてほしいな~と思って。

 

今まで、はらぺこくんの似顔絵や4コマ漫画も

ときどき描いては見せてきたのですが

今回のコミックは、まったくプライベートなもの。

はらぺこくんに読まれるのは、ちょっと恥ずかしくて

見せていませんでした。

 

はらぺこくんって、面白いくらい

わたしの仕事や趣味に、ぜーんぜん興味がないのです。

所さんなんて、まったく逆で、わたしの手紙や絵を

すごく面白がって、大事にとっておいてくれるのに。

 

でも、だからこそ

今回は、わたしのエッセイを一緒に売って欲しくなったのです。

売らなくてもいいけど、隣にいてほしかった。

はらぺこくんの知っている、いつもの「かっぱさん」ではない顔を

見て欲しかったんだと思います。

わたしらしさの塊を。

 

はらぺこくんは、すんなり

「いいよ」と言ってくれました。

ちょうどその日がお休みだったおかげもあって。

うれしい・・・

ずーっと前から、その日を空けておいてくれました。

 

**********

 

とはいえ、はらぺこくんが人見知りさんなのは

よーく知っています。

新しい環境に、なじみづらいことも。

 

だから、当日は搬入よりずっと後、

会場がオープンしてから来てもらうようにしました。

大した荷物もなく、ひとりでも困らないから。

なるべく、会場にいる時間を短くしてあげないと😊

繊細なペットみたいな人だから。

 

即売会の売り場のテーブルがセッティングできて

会場がオープンした頃

はらぺこくんがやってきました。

 

「うわっ 熱気すごっ!

 もう、この先には行けないと思った」

着くなり、そう言って

会場を見回ることもせず、わたしの隣のイスに収まりました。

 

売り場のブースはこぢんまり。

1つの会議用長テーブルに、イスが2つだけ。

そこにふたり並んで座って、売り子さんの始まりです。

 

「これ、できあがったヤツ」

わたしのコミックエッセイ冊子を、1部手渡すと

パラパラっと眺めたはらぺこくん。

きっと私の前では、読みづらかったんでしょう。

ちょっど気まずいもんですよね。

 

それから、はらぺこくんは

わたしが無造作にセッティングした売り場を

サササっと直してくれました。

 

例えば、値札のカードをガムテでガシ!っと机に

貼りつけてあったのですが

はらぺこくんが、そーっときれいに剥がして

カードの裏に、くるん!と丸めたガムテを貼りなおしてくれました。

ガムテがおもてから見えないやり方のヤツです!

 

「こっちの本も、ビニール袋に

入れておいたほうがいいんじゃない?」

と、売り物らしく、机上を整えてくれたり

 

「このチラシは下げてもいいかな」

と、空間をきれいにしてくれたり

 

さすが、はらぺこくんは、神経が細やかだな~

と、感心してしまいました。

わたしは、思いつくままPOPを無秩序に貼ってしまうのに。

 

はらぺこくんは、人見知りさんなのに

実は、営業の仕事の経験も長いのです。

 

決して積極的に売り込むタイプではないけれど

観察眼と空気を読む力がすごく鋭いので

いろんなことに気が付くのですよね。

 

しかし・・・

そんなはらぺこくんの力を持ってしても

わたしの本は、売れませんでした・・・😢😢

まあ、お互いちょっとシャイなので

営業トークとかは、苦手なんですよね。

 

それなりに、寄って見て行ってくれる人はいるものの。

世の中には、素敵な手作りの本を作れる人が

たくさん溢れているんですね!!!

素人マンガは、テーマに興味がないと難しいのかも・・・

 

「あそこのブースのお姉さんの本

 めっちゃ売れてるね」

 

「あの人は、ただものじゃないね。

 話しかけるタイミングとかトークとかすごいもん。

 もう、ファンがいるんだね」

 

 

そんな風に、ふたりで店番をしながら

あっちの人のブースはどうだ、

こっちの売り場がどうで、トークがどうだ、

なんて、おしゃべりが尽きなくて。

 

わたしは、本を売るのそっちのけで

はらぺこくんと一緒のお店屋さんごっこを

エンジョイしてしまいました。

 

でも、ごくたま~に売れてくれると

わたしが、お金をやりとりする間に

はらぺこくんが、商品を袋に入れて渡してくれたりして。

 

そのうち、お客さんへのわたしのトークを

はらぺこくんも真似して言い出したりしました。

 

「わたしが描いたマンガなんですよ~」 

ってわたしが言うと

 

「ほとんとノンフィクションなんですよ」

と、はらぺこくんが言う、みたいな。

 

なんか、楽しいな~~♪

 

配布用のチラシが少なくなって、はらぺこくんに

コンビニへひとっ走り行ってもらいました。

 

帰ってきたら

「コンビニのコピー機に入ってたよ」

と、わたしのマンガを片手に!!

 

え?!なんで?

と思ったら

少し前に、わたしが置き忘れてきたヤツだった!

宣材をコピーした時に。

ふたりで大うけ。

 

「コンビニで読んできたよ」

ってはらぺこくん。

 

「最後のあたり、ちょっと感動した」

 

ほんとーー!?

なんて嬉しい感想!!

 

はらぺこくん、ちゃんと読んでくれたんだね。

(※内容は、はらぺこくんと無関係のマンガです)

 

そして、またふたりで店番。

小腹がすいたら、会場で売っている焼き菓子を買って

店番しながら分け合って食べたりして。

 

「はらぺこくんは、先に帰ってね」

と、前から言ってあったのだけど

けっこう、最後近くまでいてくれました。

 

混んでて狭くてうるさくて、

はらぺこくん的には不快指数が高い場所に

ずいぶん長くいてくれたなー。

 

終わりの1時間くらい前に

「じゃあ、お先にね」

って帰って行ったはらぺこくん。

 

その後、ひとりになってみたら

なんだか、気が抜けちゃいました。

ひとりの気楽さは、あるけれど

隣にぽっかり空間ができちゃった。

 

ああ、はらぺこくんが隣にいれくれたんだな。

隣でにこにこ笑顔でいてくれるだけで

わたし、すごく元気でいられたし

すごく安心していられた。

まるで、親のそばにいる子のように。

 

 

いつの間にか

はらぺこくんは、わたしが一番

リラックスしてそばにいられる人に

なっていたみたいです。

 

自分の描いたプライベートなコミックを

初めての場所で売る・・・

そんな泥臭い場面でも

すんなりと、ただ隣にいられるような関係。

 

わたし、はらぺこくんには

裸もすっぴんも、いろいろ見せてきたけれど

この日初めて、また1枚奥の顔を

彼に開示した気がしました。

 

それは音もなく、合図もなく

ただ、自然にあふれるようにそうなったのでした。

 

*********

 

その晩、はらぺこくんはメッセージをくれました。

 

「今日はあんまり役に立たなくてごめんね。

 搬出も手伝いたかったんだけど」

 

 

「あの後、1冊もうれなかった~💦」

って、わたしが悲しがると

 

「読むとじんわりと、心に響いてくるのにね。」

 

もう・・・・

はらぺこくんは、本当に最高の彼氏です。

 

細かい感想は、なんにも言わなかったし

当然、自宅に持ち帰るなんてしなかったけど

 

こういうところに、やられてしまう。

 

ただ、静かに

一番近くで見ていてくれる人。

 

というわけで

ますますはらぺこくんに懐いてしまった

かっぱなのでした。

 

(おしまい)

 

 

新年、あけましておめでとうございます。

かっぱです~

 

わたしのブログにお越しくださいまして、

あらためて、ありがとうございます。

 

書きたいときに、書きたいように書いてるだけの

自己満足なブログですが

誰かが目を留めてくれるかもしれない、

と思うことが、励みになっています。

 

今年もマイペースにやっていきますね。

よろしくお願いいたします😊

 

さっそく、新年の初投稿♪♪

 

**********

 

年賀状がめっきり減った。

 

今年はとうとう、年内に1つも

書かなかった!

 

SNSでいつでも繋がれるようになったので

必然性がなくなったんだろう。

 

はらぺこくんと最初の頃は

年賀状を出せないことをさみしく思った。

 

まだ、年賀状文化が生きていたから。

 

そういえば、

年賀状を手渡ししたことがあったなぁ。

 

それから、デジタルに変えたりもした。

前年のベストショットをコラージュして。

 

元旦も過ぎた今日

やっぱり何か送りたい気がして

デジタルで作ってみた。

 

今年は、スライドショーにチャレンジ。

無料のいいアプリがいっぱいある!

 

クリスマスの2ショットにー

夏のプールも入れたいしー

春は風車を見に行ったなぁ~

 

なーんて、アルバムを見返して

しあわせに浸る。

 

スライドショーなら、枚数制限なし!

たくさん入れちゃった😊

 

えいっ!

はらぺこくんにLINEで送信。

「今年はスライドショーにしちゃったよ~!」

って。

 

はらぺこくんは、年末からずっと出勤。

でも、仕事がなくて

退屈してそうだから気分転換に♪♪!

 

んーー

安定の・・未読。

 

と言っても、せいぜい数時間なんだけど。

 

はらぺこくんはね

賢いから、ちゃんと気づいてるのだよ。

 

例えば、用事のあるLINEの時は

ちゃんと、欲しいタイミングで

返してくれる。

 

そもそも、慎重で

全方位への心配りを欠かさない

はらぺこくんが

何時間もLINEを見ないなんて、ない。

 

「この案件は、急ぎの用事ではなく

 かっぱさんの、お楽しみLINEだ」

と、彼の中で、振り分けられたのだろう。

 

プーン!😠

用のないLINEだって

嬉しかったら、早く返しちゃうものよねぇ?

どうせ、もう新鮮味がないですよーだっ

 

何年も経っちゃうと

新しくやれることって、もうあんまりないから

逆に引き算するほうが、新鮮だとわかってるんだけど。

つい、やりたくなってしまう

意外性のない女なのでした。

 

ちゃんと、2,3時間後に

お返事が返って来た。

 

「ここも行ったなあ、とか

 思わず懐かしんじゃったよ😊」

 

うんうん♪

こういう返事、嬉しいなぁ♪

 

なんか、でも

わかってるんだろうなぁ、はらぺこくん。

わたしが、どう言ってもらうと喜ぶか。

 

そんでもって

これ以上言うと、

わたしが図に乗って、

今後もますます量産しそうなことまで

察知してるんだろう。

 

だからこその

数時間の未読と、コンパクトな

的を得たお返事。

 

・・・という、わたしの読みが

当たってるのかどうかは、

まったくわからないけれど😊

 

なんか、そんな気がする。

 

「あらためて、おじさんだなー

 って思ったw」

って、付け加えてあったから

 

「ナイスミドル💛 死語ーー(笑)」

って返事した。

 

 

 

今年も、はらぺこくんの

手のひらで、

いいように転がされてしまうんだろう。

 

でも、はらぺこくんの技って

相手が向かってくる力を

うまく利用して制するタイプだから

彼には、わたしみたいに

向かってくるヤツが必要なんだろう😊

 

 

そうそう

よくコミュニケーションで

「既読スルー」って言われるけど

はらぺこくんは

圧倒的に

「未読スルー」派なのです。

 

「読んでるのに、返事がないって

 モヤっとするでしょ」

って、以前一般論で言っていたな。

 

わたしは、誰に対しても

あんまり気にせず、既読しておいて

返事したいときに返事するけど・・・

 

なんとなく、これでバランスが

取れている気がするから、いいか~~😊

 

というわけで

今年のかっぱには、新たな変化が起こるのか?

それとも、相変わらずのマンネリブログなのか?😊😊

 

どうぞ見守っていただければ幸いです~

 

(おしまい)

 

 

タイトルは、アン・ルイスの「六本木心中」より。

めっちゃかっこいい楽曲だけど

こんな歌詞が入ってたのね。

 

 

 

 

作詞は、湯川れい子さんだそうで。

音楽評論家、作詞家であられる。

 

↓ 「プレジデントオンランン」の記事を一気読みしてしまった。

   (誰でも読めるのかな?)

 

 

89歳で、この艶やかさ!

今でもハイヒールを履きこなされるとか。

 

そして

波乱万丈!あっぱれ!と言うしかない人生。

 

若かりし頃、エルヴィス・プレスリーの大ファンで

あの手この手を尽くして、とうとう本人に対面。

 

しかも、当時のボーイフレンドもエルヴィスファン。

 

「エルヴィスに会わせてくれたら、結婚してもいいよ」

と彼が言ったのを受けて一念発起。

 

カップルで対面を果たし、

婚姻証書に、エルヴィスがサインしてくれたというのだから

なんというパワー!

 

大スターに祝福された結婚でめでたし、めでたし

と思ったら

なんと、60歳ころになって夫が去る。

「助けてください。子どもができました」

という書きおきを残して。

 

夫は事業にも失敗し、6億の借金を抱えるわ

よその女性に子どもができるわ。

 

ところが、晩年になって、

元夫と親友のようなつきあいが復活し

最後は、湯川さんが看取ったのだという。

 

 

「 結局、私は彼を嫌いになれなかったんですね。

 やっぱり心底好きだったのだと思います。」

 

男前と、ピュアが同居しているような湯川さん。

 

カッコいいのに、どこか乙女な

「六本木心中」と通じる。

 

 

「あなたなしでは 生きてゆけぬ」

けど

「女ですもの 泣きはしない」

のですね。

 

 

わたしも、元夫を嫌いになりきれない。

 

実は、春から

元夫の金銭トラブルに巻き込まれてるんだけど

どうやら、わたしが肩代わりするしかないみたい。

ヤツは支払い能力がないからねぇ。

 

湯川さんの6億より、

ずーっとスケールが小さくて

数十万レベルだと思うけど。

 

トホホ・・・

 

やだなぁ。

もしやわたしも、ヤツの最後を看取ることになったりして?

 

でも、湯川さんを見たら元気が出たぞ~(^-^)

 

「あっぱれ!」って言われる人生を、

わたしも送ろうではないか♪

スケールが違えど、ね。

 

(おしまい)

 

 

 

つまるところ、わたしは

この恋を肯定しきれないのかもしれない。

 

肯定できる、ってどういうこと?

 

「未来がある」って感じられることかな?

 

お互い、共通の未来像を持っていること?

 

そうねぇ。

例えば、将来いっしょに住もうね、とか

どこそこに、旅行に行こうね、とか

そういう夢があることかな。

 

うーん、うーん

でも、ここまで考えて

やっぱり、わたしはそういうことでは

人を好きにならんのだよなぁ。

 

いっしょにいて、居心地いい~

ってのが、最初にないと。

 

そういう人に出会ってないだけ?

 

アプリやパーティーで

「旅行好きの人」とか

「マチュピチュに一緒に行ってくれる人」

って探せば、出会えるのかな?

 

いやいや

そんな順番では、恋は芽生えない。

 

アプリで、旅行好きな人をたくさん見るけど

そういう人は主張が強め。

 

わたしの行きたいところに

ついて来てくれる人がいいんだよ~~

 

こうやって書くと

わたしって、ほんとにワガママだにゃ💦

 

本気で人を愛したりしないのかも?

 

以前、先輩に言われた。

所さんが持病を抱えるようになったとき。

 

「相手が川野っちの期待に応えられているうちはいいけど

 そうじゃなくなったときにどうするか?

 それが問われるのよ」

って。

 

そうだね。

わたしは、わたしの期待に応えてくれる人が好きなだけ?

 

幼い愛なのだよ。

 

なんか、でも

はらぺこくんの状況を受け入れるのが

大人の愛かって言うと、

それでは、わたし自身に済まない気がする。

 

十分大切にしてもらっていると思うけど

そういう点じゃなくて

 

パートナーと遠くへ旅行したい!

というわたしの願望。

これを、あっさり諦めては

わたし自身に申し訳ないじゃないか。

 

もっと追求してみていいよね。

 

でも多分それは

はらぺこくんにぶつける、ということじゃない。

 

ちょうど、少し前に見た

チホちゃんのブログ。

タイトルより中身がずーーっと深いのです😊

 

 

「自分の中にいる、親の人格と子どもの人格」

両者がいい関係を育むことが大事。

 

うんうん。これだー!

 

パートナーとマチュピチュに行きたいよぅ!!

って子どものわたしが言うのを

親のわたしが、うんうん、ってわかってあげるんだね。

 

なにか、それは

先輩が言っていたことに、つながっていく気がする。

 

わたし、パートナーといると、

子どもの役ばっかりしてしまう。

 

期待に応えてもらったり

さみしくて、しがみついたり。

 

わたしの中で大人の人格が育っていくと

自分自身も

パートナーも

きっと楽になっていく。

 

ずぅぅぅぅっと、おんなじところを

行ったり来たりしてる気がするけど

 

うん

肯定しきれなくても、いいんだろう。

 

肯定できないのを肯定して

今日はおしまい!!😊

 

 

(おしまい)

 

ペルー料理店に、初めて行った。

とっても美味だった!

内装も、ペルーが感じれられて素敵。

 

お会計時、ふとレジ横の壁にある写真が目についた。

 

マチュピチュ。

 

 

いいなあ・・・憧れる。

インカ帝国。ロマンだわ。

遺跡に立ったら、どんな感じだろう?

 

行ってみたい。

来年でもいい。

ハードな海外旅行ができるのは、あと10年かもしれないから。

 

***********

 

成田山へ行ったのは、

関東近郊で紅葉がきれいと、ネットに出てたから。

 

↓秋の成田山公園。 風情がある。

 

 

わたしが「行きたい!」と騒いで

はらぺこくんが、つれて行ってくれた。

 

もっとも彼は

「うなぎ食べたいな~」

って、食欲優先。

成田は、うな重が名物なのですね。

 

 

ところが、行ってみたら

もう紅葉は終わっていた。

冬枯れの寒々とした木々と

足元には、茶色に乾いた落ち葉たち。

 

「あ!あそこにちょっとだけ、紅葉あるよ!」

ほんの少し残っているのを見つけては、ささやかに鑑賞。

でも「これじゃない」感は、否めない。

 

12月の空気は冷たくて、体の芯が冷えるよう。

 

袖にひっこめた、はらぺこの手をまさぐって

ぐいっと、つなぐ。

 

「冷たっ!」

不満そうな声をもらす、はらぺこくん。

 

わたしの指先、すごく冷たくなっていたから。

はらぺこくんの手はいつもどおり

ぷくぷくして、温かい。

 

「えへ♪ あったかいんだもーん」

 

かわいげを出してみたけど

おや・・・言葉がぽつんと、宙に浮いた。

はらぺこくん、本気で迷惑そう。

 

それでも、池の周りを散策して、庭園を楽しむ。

けっこうアップダウンのある広い庭。

運動になるね、なんて言いながら歩いた。

 

メインの大塔に到着。

 

「のぼってみたい!」

 

「・・のぼるの?」

言葉すくなに、階段を見上げるはらぺこくん。

 

 

たいした階段じゃないけどなぁ。

 

「きつ・・・」

 

階段をのぼりながら、もらすはらぺこくん。

わたしたちより年配の方もけっこういるけど・・・

 

大塔の内部には展示があって、それなりに楽しめた。

 

「お腹すいたね」

 

「うなぎ食べに行こっか」

 

公園から、成田山新勝寺の参道の方へ歩く。

 

風情のある街並み。

うなぎの焼ける煙が立ち上り、

観光客で活気がある。

 

 

ところが、どこもインバウンド価格?

うなぎ丼でも3000円台後半。

うな重なら5000円、6000円。

 

メニューの看板の前で立ち尽くす。

「うーん、もうちょっと見てみよっか」

 

どんどん参道を下って、さびれた方へ。

 

指先が冷たくなってきて

はらぺこくんの袖の中をまさぐろうとすると

カメさんみたいに、引っ込める。

 

「やめよう。

 そんなにまでして食べなくていいや。

最後のお店の看板を見て、はらぺこくんは言った。

きっぱりと。

 

そこで、参道を引き返して

天ぷらそばやうどんもあるお店に入った。

 

高級感のあるきれいなお店。

看板メニューはうなぎだったけど、天丼を頼んだ。

 

「うなぎを頼まないと、

 貧乏だと思われるかな」

はらぺこくんが、にやっと笑った。

 

周りをきょろきょろ見回すと

うなぎを食べている人が多い。

でも、唐揚げ定食の人とかもちらほら。

 

「大丈夫だよ!」

と、わたしは笑った。

 

天丼はとても美味しかった。

「おいしい!おいしいね!!」

明るく、そう言った。何度も。

 

「外人ばっかりだな」

はらぺこくんが、少し顔をしかめる。

 

お客さんも外国人の団体客が多かったし

店員さんも、インド人風の男性だったから。

給仕のとき、浅黒い腕と毛が目に入った。

でも、とても礼儀正しくにこやかな人だったよ。

 

車での帰り道、

道端にある車のディーラーが目に入る。

 

「あともう1回、できれば2回は

 車、買い替えたいな~」

と言うはらぺこくん。

 

彼は車好きで、ときどきディーラーで

試乗させてもらうのを楽しむらしい。

 

「いいね!まだ20年くらい乗るでしょ?

 2回乗り換えたらいいじゃない?」

 

すると

 

「いや、無理無理。

 だって、お金ないもん。

 ほんと、老後、どうなるんだろ」

 

なんかなぁ

最近、老後の話になる。

年代的に、ホットな話題なのだけど。

 

わたしも老後には不安要素がいっぱいだけど

 

でも、マチュピチュにも行きたいんだよ。

 

この人は、ほんとに

狭い範囲にいるのが好きな人なんだな。

 

地理的にも、経済的にも。

 

慣れ親しんだ、安心な範囲を

決して出ようとしない。

 

未知にワクワクするよりも

未知がこわい人なんだ。

 

 

はらぺこくんは

ぜったい、マチュピチュへ行かない。

 

お金がないのもあるけれど

そもそも

彼は、南米なんて遠いところへ行きたくないし

ハードな道のりなんて、ノーサンキュー。

マチュピチュは高山病のキケンもある。

 

 

彼が、泊まりの旅行ができないとか

金銭的に余裕がないとか

そういう条件面とは別で

 

はらぺこくんは、そもそも

冒険がまったく好きではない人なのだ。

そういう性格。

 

ふむぅ

わたしは、なんで彼とつきあってるんだっけ?

この人といる限り

関東近辺をうろちょろして終わる。

 

いやまあ、行きたい所へは

ひとりで行くか、他の人と行けばいいのだけど

 

でも、去年ハワイひとり旅行をして

ひとり旅も好きだけど

やっぱりパートナーとも旅したいって

強く思ったんだった。

 

元夫とたくさん旅行したときの思い出が

わたしの中にある。

 

中米、中近東、ロシア・・

メキシコのテオティワカンとチェチェン・イッツァーは

最高だった!

ピラミッドに寝転ぶわたしを元夫が写真に撮ってくれた。

 

あんな人は、なかなかいないのかも。

元夫自身、未知が好きな性格な上に

わたしに引っ張られるのが好きな人だった。

 

でもね、あれはあの時の出会いだったからこそ。

50代の今では、

健康に不安を抱える人も少なくない。

仕事でも重責を負う世代だから、

遠出の旅行も簡単じゃない。

 

考えればわかる。

わかるんだけど・・・

 

わたしは、パートナーと

また、未知の旅行がしたいなぁ。

 

マチュピチュ、エジプト、モロッコ・・・

 

でも、はらぺこくんにそれを求めるのって

彼を変えようとすること。

変わってくれないからと、不満を抱くわたし。

 

お門違いも甚だしい。

 

なのに、未来がふくらまないがっかり感は、

どうしたらいいんだろう。

 

 

 

 

(おしまい)