3月28日(木)14時の回を観てきました。







場所は八幡山にありますワーサルシアター。









作品はcoconkukanunity vol.6-線sen-『慈鳥反哺(じうはんぽ)』





鈴木はるかさんが出演されていたので観てきました。



13時30分過ぎに劇場に到着。




受付にて3500円を支払いチケットを受け取る。





そのまま劇場内へ。




席は自由席だったので前から2列目の通路側寄り右側の席に座る。




舞台上には青白い照明が照らされていて木の箱のようなものがいくつか置いてある。




14時過ぎ舞台の幕が上がる。




上演時間は約2時間40分でした。




ここからはネタばれが含まれますのでまだ観ていない方、内容を知りたくない方は読まないで下さい。



丹後吐夢(谷澤翼さん)には吐く夢も希望もなかったその原因は父親でもある丹後憂流迦(佐藤俊介さん)と母親の丹後百合(高坂汐里さん)の喧嘩。



吐夢は幼き頃両親が仲良くなってくれるように親を喜ばれる為学校の成績は優秀であった。



しかし両親の仲は直ることはなく高校1年生の時に喧嘩していた両親の間に入ったが母親から『お前なんか生まれて来なければ良かったのに』という言葉を聞いて愕然とし家を出る。



そんな時に偶然出会った父親の知り合いでもあった雨竜健太(伊藤文一さん)に拾われ取り立て屋として働く日々。



そんな吐夢も26歳になり久しぶりに家に戻ると相変わらずの父親の態度に怒りを覚える。




そんな思いを定食屋の主人でもある木名瀬源(渡邉秀夫さん)と佐々木幸子(鈴木はるかさん)浜崎晶(田中里実さん)にぶつける。




両親をよく知る3人はお前が思っている程悪い人間ではないと吐夢に話をする。




その帰り道吐夢に恨みを持つ堀口辰也(岡村稜太さん)に包丁で刺されていまい生死を彷徨う中、目の前に天使(奥田龍平さん)と名乗る男が現れ『一つだけあなたの望みを叶えて差し上げましょう』と吐夢に投げかける。



吐夢は両親が仲の良かった時代に行きたいといい両親が大学生時代の世界にタイムスリップする。



その時代には大学の同期でもあるボランティアサークルの十七夜誠(桑原聡さん)成海圭(西野紫野さん)高田拓郎(岡村稜太さん)壇和弘(石川榛名さん)柴崎丈(村上遼さん)と出会い。



そして若き日の憂流迦、百合、木名瀬源、佐々木幸子、浜崎晶そして雨竜健太と出会う事になるのだが…




親が子を思い子が親を思う…ちょっとしたきっかけでその関係が崩れてしまったりまた勘違いが原因で仲違いしてしまったりそんな想いが詰まっていた作品でした。



慈鳥反哺とは子が親の恩に報いて孝養を尽くすこと。




タイトルにもなっている慈鳥反哺の想いがこの作品には込められているなと思いながら観ていました。




借金をしている父親を見ていて許せないと思っていた吐夢…しかし父親の出生の秘密(孤児であった事)そして孤児院を守る為(育ててくれた院長に恩もあったから)に借金をしてまで土地を売却されないようお金が必要だった事を知った時のあのシーンは何とも言えない想いが込み上げてきて。





ラスト木名瀬源と佐々木幸子が結婚する事になりそれを祝う仲間たちそんな場所に火事が起こり数人のメンバーが閉じ込められてしまいそれを助けに行く吐夢と父親そして雨流…





自らが犠牲となって仲間たちを火事から救い出した吐夢。




ラストの結末が変わったシーンが感動的で。




それぞれの幸せそうな家族たちがそこにあって。





後半のシーンでは自然と涙が溢れる部分が多々あってまさかここまで魅せるシーンがあるとは思っていなかったので良かった。




以前別の作品『浦島の子』を観ていた時もあったんですけど…今回も漢字を使った感動出来るシーンがあって。





吐夢の『吐』という字…口にプラスとマイナスを組み合わせた漢字。



この字からマイナス部分を抜かしたら『叶』




叶うという字になるという説明をした天使の言葉。




このやり取りにもグッときてしまって。





とてもいい作品でした。





2時間40分と長い作品ではありましたけど時間を感じずに作品に引き込まれていましたね。





鈴木はるかさんが演じる佐々木幸子は夫でもある源を陰ながら支えている存在で前半の年をとった幸子と大学時代の幸子との役の雰囲気がとても良かった印象。




歳をとった幸子の喋り方とか吐夢を諭すような感じで話すやり取りも良かったですね。




幸子のメインでもある実の父親でもある佐々木大蔵(山副昌久さん)に結婚を反対され源との3人のシーンではそれぞれの想いがあって大蔵を説得する憂流迦も不器用だけどその言葉には強さや想いも感じたりして。




谷澤翼さん、奥田龍平さん、桑原聡さんのそれぞれの役柄も好きでした。





出演者の方々ありがとうございました。




3月31日(日)まで上演していますので気になる方は是非。



最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)