10月24日(水)19時30分の回を観てきました。






場所は新宿ニ丁目にあります新宿スターフィールド。








作品はフロアトポロジー第9回公演『くらげの骨』





19時過ぎに劇場に到着。





階段下には受付を待つ列が並んでいる。





階段を降りて下の階へ。





受付は鈴木はるかさんが担当していて物販コーナーもあったのでパンフレットを購入。←2500円でした





パンフレットといっていますけどフォトブックのような感じでいいですね。



特典でフロアトポロジー特製クリアファイルも付いているので。




その後劇場内へ。




席は前方指定席A6。



最前列のちょうど真正面の席でした。




舞台上には左右におもちゃや小物類が多数重なっていて中央には柵のようなベンチのようなセット奥側には青い布地のセットに右側には『正』と書かれた文字(31文字)が書いてある鉄板のようなものが立てかけてある。




19時35分になり舞台の幕が上がる。




上演時間は約1時間50分でした。




ここからはネタばれが含まれますのでまだ観ていない方、内容を知りたくない方は読まないで下さい。



とあるI県立N高校に通う生徒鴻池真帆(駄場詩織さん)古式菫(モリサキミキさん)杜家潮見(片渕真子さん)授業が始まり教師でもある姫川俊輔(角畑良幸さん)が教室に入ってくる。



同じクラスの和泉小花(宮島沙絵さん)の姿が見えなかった。



そして外から悲鳴のような声が聞こえてくる。



包丁を持ったN高の男子生徒水上拓が無差別に3人の学校関係者を殺害その中には教師でもあった海月透子(井神沙恵さん)生徒の九ノ戸見湖(未浜杏梨さん)そして真帆の兄も。



小花は学校の屋上から飛び降り自殺をはかる。




一方で海底探査艇の乗務員でもある蛯原深(小西耕一さん)は漂流していた海底探査艇の乗務員九ノ戸葉流(須田マドカさん)が倒れているところを発見するのだが…




今回もフロトポらしい作品でもあって夢か現実かの境を彷徨っているそんな印象を受けて。




深海をイメージした青い照明を使ったシーンや深海から上を見上げるシーンも印象深かった。←幻想的な雰囲気も




小道具の鉄パイプも重量感(引きずっているあの金属音)を客席で感じていたり。




今までのフロトポ作品よりも今回内容がわかりやすくて入り込みやすかった気がします。




最後の方で色々わかる展開はパズルのピースがはまっていく感覚。




出演者もそれぞれ個性的で無機質な役を演じている人もいれば感情をあらわにする人もいたりで2人シーンでのそれぞれの掛け合いも見どころの1つなのかと。



ある出演者の方から以前フロトポの作品『エバーランド』で登場していたうさぎの月子(ぬいぐるみ)がセットとして使われている事も聞いたり。←他にもランドセルがあったのでそれも『エバーランド』で使ったものなのかな?と思ったり




今回最前列の中央で観せていただいて正解だと思った作品でしたね。




最前列でも全体の舞台が見えてしかも出演者との距離が近いというのも最前列ならでは醍醐味でした。




カーテンコールからのまさかの話の続きが始まる演出も度肝を抜かれましたね。





井神沙恵さんは今回2役を演じていて海月透子役と波打亜衣役。



海月透子はN高の教師でもあり生徒からも信頼されている優しさ溢れる女性でもあり蛯原深と婚約をしている。



一方波打亜衣は風俗嬢で透子と顔がそっくりで気だるい感じのイメージがある女性を演じられていて。



全く違う2人の女性を見事に表現されていて凄いと思わせるそんなシーンも多々ありました。



透子と深が嘘つきゲーム(嘘の話しかしちゃいけないやり取り)をしている時には微笑ましかったり、同じように亜衣にお願いするシーンでは空気が全く違ったやり取りが見えたのも面白かった。



その嘘の話も真実みがある話の内容だったりするところも。←亜衣の生い立ちなど




ただ蛯原の婚約者(透子)が殺されて犯人の水上を恨んでいるという事も最後にわかる真実(実は蛯原と水上は同一人物で)で全てが嘘だったんだなと思えて納得出来るところもありました。←婚約そのものもなかったのが事実




小西さんと井神さんは以前鵺的トライアルvol.2『天はすべて許し給う』でも共演されていて今回とは全く違った役柄でもあったのでそのあたりも今回見どころの1つだと思います。



トライアルでの小西さんは怪しい劇団関係者で盗聴するという役柄でしたけど今回はちょっとカッコいい?一面も覗かせていたり。



井神さんは夫との夫婦生活は冷め切っていて最後夫殺害を実行するという役柄からの今回の2役だったので。



水上拓役を演じていた佛淵和哉さんは今回事件を起こした加害者でもあり罪の意識にさいなまれ何度も自殺を試みるも死ねないという役柄。




以前フロトポ作品に出演された時も闇を抱えている夫を演じていましたけど。




今回もまた怖い役どころでもあり葛藤するシーンでは熱のある演技を見せられていました。




殺害を実行したのは水上でしたがその裏では和泉小花が絡んでいたという事実もまた衝撃ではありますよね。



そんな小花を演じていた宮島沙絵さんも目を潤ませながら演じらているシーンも印象的でした。



クラスからイジメを受けていて自ら自殺をはかる。そこまでに至る心情も深いのかなと。




以前舞台『山茶花』でも演じられているのは観ていたりしたので。




須田マドカさん演じる九ノ戸葉流は海底探査艇『おとひめ』の乗務員で漂流していたところを蛯原深に助けられる。




未浜杏梨さん演じる美湖の姉役でもあり未浜さんとのやり取りも印象的でしたね。



多分もうこの世にはいない存在の役柄(探査艇で岩に激突した時に既に死んでしたのかと)でもあるかと思いますが。



感情表現(色々な表情)が以前に比べて増していたなと。



未浜杏梨さんも今回初めて観たんですけど独特な雰囲気も持っていてそのあたりも今回の役柄で出ていたように思います。




駄場詩織さん演じる鴻池真帆はクラスでも中心人物的な存在でもある役柄で古式菫(モリサキミキさん)と杜家潮見(片渕真子さん)と一緒にいるいる事が多い。



中盤あたりで水上に殺されてしまった兄の話を語るシーンも印象的。



そんな中で角畑良幸さん演じる教師の姫川の態度がまた凄い。



相手の事を一切考えないで吐き捨てるあのセリフが血の通わない無機質さも感じさせる程。



そこが透子との違いが出ていて良かったという部分でもありますけど。




加藤なぎささん演じる透子の姉と富岡英里子さん演じる弁護士の乃木律季のやり取りも印象深い。





乃木の弁護士であるがゆえの死刑を否定する考え方とそれに対して透子の姉の遺族が殺さられた事に対する怒りがぶつかるシーンもジワジワくる感覚。




小崎愛美理さん演じる儀来水穂(ニライミズホ)は序盤と後半に現れる謎の女性で。



水先案内人的な存在の役柄。




個人的にはくらげの妖精?みないなイメージなんですけど。



昔話を語ったりするシーンも印象的でした。




出演者の方々ありがとうございました。




10月28日(日)まで上演していますので気になる方は是非。




最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)