9月12日(水)19時30分の回を観てきました。
場所は下北沢にあります下北沢ザ・スズナリ。
作品はtsumazuki no ishi×鵺的『死旗』
福永マリカさんが出演されていたので観てきました。
本日初日公演になります。
鵺的の本公演作品?も『悪魔を汚せ』『奇想の前提』に続いて3作品目になります。
19時過ぎに劇場に到着。
階段を上がって2階へ。
受付で半券を切ってもらい劇場内へ。
ロビーでは物販コーナーもあり台本写真集や過去DVD本編の台本なども販売されていました。←帰りがけに台本を購入しました
劇場内へ入って席を探す。
最前列がエキサイティングシート(Y列)2列目がZ列になっていてその後がA列席になっていました。
私は4列目の客席からみてほぼ中央あたり席でした。
※公式の方でも注意書きがありましたが今回Y列とZ列に座るあたりの場所に水や色のついたものなどが飛び散る可能性があります。端の方は大丈夫かと思いますが特に中央席周辺の方々は注意です。
出来れば白い服は避けた方がいいと思います。
状況によっても濡れ方が変わるかと思いますので。
補助席(当日券分)は通路側奥に座布団を敷いて座るような形になるかと思います。
舞台上には森の中を思わせるような大木のようなセットが中央にあり手前側には草が生い茂っている。
19時35分過ぎ舞台の幕が上がる。
上演時間は約1時間40分でした。
ここからはネタばれが含まれますのでまだ観ていない方、内容を知りたくない方は読まないで下さい。
ある年の秋口とある山間にある一の村、二の村、三の村と呼ばれる集落そこには男達だけしかいない場所があった。
血族だけが住まう女は家畜のように扱われ犯され子供を産み若く活きの良いうちにその肉を食われる。
また女が殺され肉を食い群がる五郎(宇鉄菊三さん)六郎(吉村公佑さん)七郎(堀之内良太さん)九郎(中山朋文さん)たちそんな中肉を食うことを拒む三郎(今井勝法さん)と端の方で何もしないでいる四郎(祁答院雄貴さん)姿も。
そんな場所にチセ(川添美和さん)が姿見せる。
この集落の長的存在でもあるトト様(若松武史さん)
そしてこの集落にやってきたマヤ(とみやまあゆみさん)マサエ(奥山美代子さん)サキエ(奥野亮子さん)ユキ(堤千穂さん)ナミ(笠島智さん)が男達に襲われる。
マヤに使えるマルタ(松原正隆さん)サメジ(礁井将仁さん)マヤは探していたケイコ(福永マリカさん)がこの村で死んだ事を聞かされる。
そしてここの男達を根絶やしにする為武器を持つ。
そんな中この村唯一の医者でもあるオンジ(寺十吾さん)
ケイコの首と死んだ女性たちの身体を使い蘇生を試みる。
そして雷の力によって残美(福永マリカさん)がその姿を現わすのだが…
前半の男達の人としての人格を忘れただ獣のように動きまわる姿には観ていても苛立ちを覚えたりもしましたけど。←そこは高木登さんの思惑通りなのかと
話が進むにつれて女性たちの勇ましく強く生きるそんなシーンがあって思わずスカッという気持ちにもなる作品で。
今回セットから照明音響に至るまで凄かったというイメージ。
何度も下北沢ザ・スズナリで観ていますけど水を使った演出を観たのが今回が初めてで。←ザ・スズナリで水の演出出来たのかと思いました
雨のシーンとかまさに自然の涼しさが劇場内にも伝わってきて『これその場でないと味わえないやつだ!』と思いながら体で感じていたところもあって。
最後に降る雨が普通ではあり得ない事だったりするのでそこは想像すると衝撃。
手前側に水が溜まっている場所があって出演者の方々がそれを使って水をかけたり中に入って動きまわったりその時にエキサイティングシートが水の影響を受けるわけですけど…水を使った遊園地のアトラクション的な要素もあって面白いと思います。
ラストのシーンは台車?に乗って女性陣が練り歩くそんな場面があるんですけど…私にはその台車が神輿のように見えてまるで祭りを思わせているなと思いましたね。
水に濡れながら踊る?出演者の演技も良かったです。
鵺的ではあまり笑えるシーンって無いんですけど…今回笑えるシーンがいくつかあってそのあたりも今まで鵺的作品を知っている人には衝撃を受けるそんな作品。
福永マリカさん演じる残美は元々はケイコという女性でもあり体は男達に食われてしまった為死んでいった男や女の体を付け合わせて造られた怪物のような存在の役柄。
とみやまあゆみさん演じるマヤから好意を寄せられていた人でもある。
男達を説得しようとこの集落に来たというところもあるので優しい女性だったのかと思われる。
雷に打たれて蘇るシーンはある意味フランケンシュタインを思わせたりゾンビのイメージもあったり。
首から下の一部が女性その下が男性というつぎはぎだらけの体で。
以前高木登さんがこんな役をやるのはここだけだと思うと語っていた事を思い出してなるほどって思うところもありました。
セリフは殆ど喋らない産まれたばかりの赤子というイメージもあったり。
動きと顔の表情だけで表現するという難しい役どころでもあって。←ロボットのような傀儡のような動き
近くで観た方が役をより一層感じる事が出来ると。
叫ぶシーンも何シーンかありますね。
セリフが無くてもその存在感は圧倒的でした。
怪物役の進化が見どころでもあります。
女性役でひときわ存在感を放っていたのが川添美和さんが演じていたチセ。
川添さんが出演されている鵺的作品はいくつか観させてもらっていたところも。
今回トト様と九郎と関係を持った存在でもあって。
色々な意味で体を張っている役柄でもあり気高いイメージも強い。
過去に色々な経験があって今に至っているところも。
それがあるからこそ強い女性でいられるというところもありますね。
妖艶な表情とか凄いと言わざるおえないそんな存在感のある役でした。
そしてとみやまあゆみさん演じるチセはケイコの事が好きな役柄で今回ケイコが男達に殺された事に怒りを覚え男達を皆殺しにしようとする捕まった女性達のリーダー的存在。
かっこいいイメージが強くて何事にも動じないその姿勢は素晴らしい。
以前鵺的の作品『フォトジェニック』で映像出演されていたり他の作品も観ていたりしましたけど今回の役のような感じは今まで観た事がなかったのでそんな役柄が見どころですね。
他の女性陣の活躍もそれぞれあったり。
男性陣でのトト様役の若松武史さんの怪演振りや唯一まともな考え方を持っている三郎役の今井朋文さん、四郎役の祁答院雄貴さんの男性と女性?の雰囲気を醸し出しているところもまた魅力ある作品。
演劇ではお約束のようなカーテンコールも。
鵺的の作品では初めて観たと思います。
『悪魔を汚せ』や『奇想の前提』では確かなかった光景で。
ある方の出るタイミングを間違えたあの『あっ!』という表情は初日を観られた方だけのラッキーな出来事だったのかと。
出演者の方々ありがとうございました。
9月18日(火)まで上演していますので気になる方は是非。←チケットは全公演完売当日券の方は若干枚出るようです
最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)