9月9日(日)11時30分の回を観てきました。
場所は下北沢にあります小劇場楽園。
作品はかはづ書屋『Dの再審』
以前初演された作品でもあるという事で。
小劇場楽園で観るのは今回が初めて。←この作品で本多劇場グループの劇場で全て観たことに
10時45分近くに劇場に到着。
既に数人の方が並ばれていました。
私も後ろに並んで受付で3500円を支払いチケットと整理番号の紙4番を受け取る。
階段を降りて下の階へ。
降りた場所左右に座席があり中央に大きな柱その奥側が舞台上になっていました。
席は自由席でスタッフの方が壁側が見やすいとの事だったので左側2列目壁側の席に座る。←席の配置的には小劇場B1のイメージかと
舞台上には背もたれがある木の椅子が中央左右にそれぞれ置いてあり障子とその前には木の丸椅子が6脚置いてある。
舞台が始まる数分前に出演者でもある森尾繁弘さんと木下智恵さんが登場し前説的な内容を語り始める。
11時30分舞台の幕が上がる。
上演時間は約1時間35分でした。
ここからはネタばれが含まれますので内容を知りたくない方は読まないで下さい。
大正九年に帝都東京の古本屋を舞台に密室殺人事件が発生しその時謎を解き明かした青年。
彼の名は明智小五郎『D坂の殺人事件』と呼ばれたこの事件を解決した事により明智は日本を代表する名探偵となる。
それから五十年後の昭和四十五年九月。
明智小五郎探偵デビュー半世紀を祝う『D坂の殺人事件』の事件記録をもとに模擬裁判が行われる。
一般者からは東都大学の学生小山繭美(黒沢佳奈さん)明智小五郎のファンでもある鳩野弘子(市川歩さん)明智小五郎の養女明智蘭子(田中千佳子さん)秘書の蕗屋初代(木下智恵さん)明智の相棒でもあった小林芳雄(山本佳希さん)がその場に。
明智小五郎の顧問弁護士箕浦竜平(森尾繁弘さん)検事の須永時子(金崎敬江さん)特例判事補笠森武(遊佐邦博さん)そしてその場に現れた弁護士折口幸吉(島田雅之さん)は明智小五郎は誤った人物を犯人として告発し事件は冤罪だったと話し始めるのだったが…
江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』をもとに模擬裁判の中で行われる二転三転する展開と証拠や証言実際にその場で再現する場面など見応えのある論争作品でした。
出演者の熱演振りとセリフの掛け合いと駆け引きがスピーディーに展開されていくところは推理小説を具現化して読んでいるような感覚もあって。
傍聴席で見守っている客席にいる1人としてその場の緊迫した雰囲気も味わえた作品でした。
この小説は読んだ事がないんですけど読んだ事のない人が観てもわかるようなそんな説明などもある話しのやり取りもあるので。
知っている人はより深く作品がこんな解釈になるんだなと思ったのかと。
出演されていた方々が役にハマっていてどの方も素晴らしかったという印象が強かったです。
チタキヨの田中千佳子さんはチタキヨ作品も観せていただいていた事もあって、今回の明智小五郎の養女役も存在感もありつつ周りを上手くコントロールしながらのやり取りも面白いところでその部分も良かった。
山本佳希さんも以前BASEプロデュース作品や他の作品でも観ていたりしていて今回の小林役の立ち振る舞いが見事で魅入ってしまい。
島田雅之さんの弁護士役は今回この作品の重要人物でもあって明智小五郎を否定するその悪ぶる姿がかっこよくもあり見応えがあったシーンでもありました。
特に森尾繁弘さんと論争するシーンは息を飲む殆どに食い入るように観てしまって。
市川歩さん演じる鳩野の強烈なキャラクターが凄くて最初に登場するなり美味しい役柄だなと思いながら観ていましたね。
明智小五郎を慕っている分最後明智小五郎が間違った推理をした事を認めざるおえないそんなシーンではまた違った顔を覗かせていたのが印象的でした。
黒沢佳奈さんは以前『焔の命』に出演した作品も観ていた事もあってあの時とは間逆のようなそんな役柄で思わず『おっ!』ってなりましたね。
コミカルな部分も持ち合わせていながら後半の方ではシリアスな演技もされていたりそのあたりの違いが見えたところも良かったです。
今回の冤罪話を持ちかけた人物でもあったりしたので。←事件に関わっていた関係者の孫でもあって
2時間サスペンスドラマを観ていてもこれ程肌に伝わってくる事はないですしこれぞ舞台ならではのエンターテイメントなんだなと思った作品でした。
出演者の方々ありがとうございました。
最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)