7月14日(土)14時の回を観てきました。
場所は新三河島にありますキーノートシアター。
作品はハイアーザンザサン第二回公演『となりのとむらい』
13時30分前に劇場に到着。
13時30分になり開場。
階段を降りて地下1階へ。
受付で3300円を支払いチケット受け取り劇場内へ。
舞台上には中央奥側に半円の台座のセットが置いてある。
舞台近くには出演者でもある松森謙治さんの姿も。
本編でも撮影OKのシーンもあるとか。
14時5分過ぎになり舞台の幕が上がる。
上演時間は約1時間45分でした。
ここからはネタばれが含まれますのでまだ観ていない方、内容を知りたくない方々は読まないで下さい。
葬儀屋でアルバイトをしているお笑い芸人を目指す狭山敦士(大野淳基さん)は同級生でグリーフケアを担当する須崎ユミ(湊川えみさん)とは学生時代から会えば言い合いをする仲。
そんなユミのところに学生時代の後輩日高マナブ(大崎泰樹さん)から手紙が届いたという。
しかし彼は10年前に亡くなっていた。
葬儀屋『村井』の社長村井公平(長嶺一生さん)のところに新人でもある田辺圭子(柏香さん)がパートとして雇われる。
葬儀屋に出入りをしている花屋を営む伊坂奏人(カジワラタクトさん)はギターを片手に広場のようなところで松田隼人(阿部開さん)と出会う。
馴れ馴れしい態度に多少困惑する伊坂これから松田は彼女でもある中島沙織(大塚由祈子さん)と会う事にそんな姿をみて昔花屋によく顔を出していた田辺浩美(神谷美咲さん)の事を思い出していた…
側にいる人たちが自分ではそう思ってはいないけど大切な存在である事を気づかせてくれた作品で家族、仲間、恋人それぞれに想う人たちの葛藤もこの作品の中で描かれていて。
誰かに必要とされていてでもそれに気づかない人たちが悩んだりしている姿も愛おしく思えた。
この作品のタイトルにもなっている『となりのとむらい』の意味にも繋がっているとなりにいる誰かの存在の大きさがこの作品のテーマにもなっていて。
そんな部分も見どころになっていて感動させられる作品でした。
A葬の見どころしては湊川えみさん、大野淳基さん、大崎泰樹さんのそれぞれの掛け合いと撮影OKとされている大塚由祈子さん演じる中島沙織が歌を歌うシーンで女性出演者によるダンスシーンが加わったパフォーマンス。←撮影OKシーンで写真は撮ったんですけど後で確認したらカメラが機能していなくて撮れなかったのが残念でした(>_<)
カジワラタクトさん演じる伊坂奏人と神谷美咲さん演じる田辺浩美との掛け合いも好きなシーンでした。
大野淳基さん演じる狭山敦士は葬儀屋でアルバイトをしているお笑い芸人で相方の正木涼太(平沼勇輝さん)とはお笑いに対する意見の食い違いがあり喧嘩をする。
自分自身に嫌気がさしているところもあって何がしたいのかを探している表情や仕草もいい。
そんな敦士を陰から支えている存在でもある湊川えみさん演じる須崎ユミは敦士とは学生時代同級生で今も敦士と仕事仲間として関係をもつ役柄。
グリーフケアという遺族の方々に寄り添う手伝いをしていてグリーフケアになった理由が大好きだった祖父が自殺をした事がきっかけで。
明るい性格の持ち主で口やかましくておせっかいなところが敦士に煙たがれているところもあって。
2人の絶妙な掛け合いが魅力的でもあって好きなシーンでもあります。
そんな2人と学生時代に後輩だった日高マナブ演じる大崎泰樹さんは学生時代イジメを受けていてそのきっかけになったのが親友に自分がゲイである事を告白しそれによってまわりに広まってしまったのが原因。←10年前に自殺をしてしまう
そんな彼は両親を悲しませる思いをさせてしまった事に申し訳ないという気持ちもありながらそれでも前向きに生きる姿は素敵で。
屈託のない笑顔が本当に良いんですよね。
シリアスな表情するところもあるんですけどそことの違いが大きく出ていて、敦士とのやり取りも好きなシーン。
冒頭で登場する手紙は両親からユミに手渡されたもので手紙には何も書かれていないんですけど…多分それは手紙ではなくて直接敦士に伝えたかった想いがあったからではないのかと。
この3人の仲の良い雰囲気が作品にも溢れています。
清水優さん演じる金山宏は松田隼人と仕事をしている間柄で詐欺まがいなものにも手を出している。
前回の作品を観ても思っていましたけど人を殺しそうな怖さもありつつ今回もはまり役でしたね。
時折見せる優しい部分もギャップがあって良かったです。
カジワラタクトさん演じる伊坂奏人は葬儀屋『村田』に出入りする花屋。
下の名前で呼ばれる事を嫌っていてそんな場面が何度か出てきたり、人の良さもあって断れないそんな性格の持ち主でもある。
村井公平役の長嶺一生さんとのやり取りも面白かったり神谷美咲さん演じる浩美とのシーンは微笑ましいところもあったり時に切なくなるようなシーンもあって後半涙無くしては観れませんでした。
浩美の母親でもある田辺圭子(柏香さん)にもう会わないでほしいと言われその理由もわからずに一方的に…その理由は浩美が重い病になっていてそんな事を彼に背負わせなくなかったという部分もあって。
最後に圭子から浩美が眠っているお墓の場所の書いた紙を渡されるんですけど…その時みるみる表情が変わっていって凄く悲しい顔をするシーンが切なくて。
何で僕に一緒に背負わせてくれなかったのかというセリフは印象に残っています。
そんな浩美役を演じた神谷美咲さんも表情とか仕草とかが素敵で表情豊かに話すシーンも良かった。
藤堂雄太を演じる松森謙治さんは警察官でもあり藤堂あかり(白神美弥妃さん)の兄役。
警察官として他の人たちとのやり取りは冷静な雰囲気を漂わせているんですけど妹の前だと優しい顔を覗かせるそんな部分もいいです。
父親を煙たがり嫌っていて妹には父親は死んだという事にしているんですけど…本当は施設に入っていてその事を後半で話すシーンも印象深かったですね。
妹から貰うピンク色のネクタイを渡られた時のあの表情が微笑ましいかったです。
所々でカジワラタクトさんがアドリブ的な雰囲気で出演者に色々聞いていくシーンも笑えました。
そして配役の名前では出ていないんですけど…村井公平が好きなヨウコ(志藤彩那さん)のあのあしらいっぷりが良かったですね。
公平には結婚していて付き合えませんと言っているんですけど…実は旦那さんとは別れていて。
そんなさばさばした役柄も魅力的だなと思いました。
最後演出で使われている赤いガーベラも印象的で
ガーベラの花言葉は『希望』そんな想いも作品に込めらていて。
その他の出演者の方それぞれの個性も溢れていていい作品だったなと。
出演者の方々ありがとうございました。
7月21日(土)まで上演していますので気になる方は是非。
最後まで読んでいただいた方もありがとうございます(o^∀^o)