セレステ財団 | celesteのウルグアイ流
セレステ財団が動物愛護団体の協力で2016年度カレンダーの撮影。



セレステ財団とは2010年ワールドカップ後にウルグアイ代表メンバーが立ち上げた、サッカーを通じて社会貢献することが目的の団体だ。 元の資金はワールドカップ出場のボーナスから各選手が寄付。 その後も新しく代表に選ばれた選手が続々参加し、基本的には選手からの寄付で運営が成り立っている。 





選手の出身地を中心に、既にいくつかのサッカースクールを運営。 主に貧しい人向けだ。

代表理事を務めるのはもちろんこの男。 ディエゴ・「トタ(狂人)」・ルガノ。




ルガノがファールしたときや揉め事があったときに「審判、私は何もしていないよ」とか「なんだコノヤロー、文句あるのか」と突っかかるときに頭が悪い人間のような変な顔をするから、こんなニックネームになったんだと思う。 

ルガノの変な顔集。

















ウルグアイ代表ではニューフェイスのブライアン・ロサーノ。





国内のデフェンソールでプレーする21歳のゲームメーカーだ。 デフェンソールは最近の代表で言えばモノ、ペラード、タタ、シルバ(GK)、ルソ、ロコなどを輩出してきたクラブだ。 
今年開催されたパンアメリカン大会を優勝したウルグアイ代表でスタメンだったロサーノ。 ニックネームは「ウエボ」。 直訳すると「卵」だが、ウエボは「アホ」と同じような意味で使われるので、ロコと同じような感じのニックネームです。 
ウルグアイ代表に招集されるようになった今でも、ラバシェハという危険地域(スラム街)に両親と9人の兄弟、5人の甥っ子と一緒にひとつ屋根の下で暮らしている。(17人w) 
今日は彼のインタビューからコメントをいくつかピックアップ。


父親は日雇い労働者、母親は専業主婦だった。 
15歳で中学一年を2回ダブった時点でサッカーに専念しようと思った。 サッカーが好きで、勉強が手につかなかった。


家にはお金がなくて、食うにも困っていた。 サッカーの練習に行くためのバス代がないときは、自転車で行ってたよ。 練習に行けば、クラブで食料を少しわけてもらっていたので、飢えをしのげた。 


家族には感謝している。 練習に行くバス代を工面してもらったり、常に応援してくれるんだ。 (家族のことを話すと涙が溢れる)


第一の目標は一軍でプレーすることだったので、それは達成した。 2014年にデフェンソールで一軍デビューしたばかりなのに、今ではウルグアイ代表に招集されるなんて、夢みたいだ。 周りを見るとモンスター(ウルグアイ代表のメンバー)に囲まれていて、本当に信じられない。


スアレスにはまだ会っていないけど、彼は試合前に必ずWhatsAppのグループチャットで応援メッセージをくれるんだ。 とても励みになったよ。 
スアレスやカバーニとチャット出来るなんて、信じられない。 カバーニとは最後の2試合で招集されたときに初めて出会ったんだけど、素晴らしい人物さ。 私に貴重なアドバイスをくれて、感謝している。 気さくな男だよ。 世界レベルの選手たちと過ごす時間は貴重で、色々勉強になる。 


マエストロはあまり1対1で話すタイプではないけど、この間初めて1対1で話をする機会があった。 良い人で、代表チームの皆からとても尊敬されている。 


チリ戦はバスが合宿所から出てからずっと国民に応援してもらっていた。 


初めて代表に招集されたときはマリオ・レボーショから電話がかかってきたんだ。 「次の代表の親善試合2試合に招集したい」と言われ、驚いて言葉を失ったよ。 その時は辛うじて「有難うございます」と言うのが精一杯だった。 
翌日デフェンソールの練習に行くと、スコッティに「ウエボ、レボーショがお前を代表に招集したら黙り込んでたと言ってたぞ」と言われたよ。


家族に代表に招集されたことを伝えたときは、皆が喜んでくれたので、涙がこぼれそうになった。 


サッカー以外の仕事をするなんて考えたこともない。 12歳の頃からサッカーが大好きだった。 家族にはいつも話してたんだ。 絶対一軍でプレーするって。 


(部屋に飾ってあるユニフォームについて)白の24番はウルグアイ代表でデビューしたときのもの。 デフェンソール。 カチャとユニ交換したティグレス(メキシコ)。 親友のデ・アラスカエータにもらったクルゼイロ(ブラジル)。 フォルランにもらったペニャロール。 ウーゴ・シルベイラにもらったセーロ(ウルグアイ)。
ナシオナルのはないんだ。 (これが、ナシオナルのファンなのにないという意味なのか、ペニャロールのファンだからいらないんだという意味なのか、celesteにはわからない)


スタミナとロングシュートには自信があるよ。 あと、練習が大好きなことがアピールポイントだね。 


まずは海外のチームに移籍することが目標さ。
大金が手に入ったら、一番に家族に家をプレゼントしたい。 今住んでる場所は危険なところだから、ここから引っ越したいんだ。 


まだ車も買ってなくて、練習に行くときはチームメートに拾ってもらうか、バスで行く。 お金がないというのもあるけど、それほど車に興味もないんだ。 


13歳のときから代理人がいて、色々経済的に助けてもらっている。 彼は私にアパートを貸してくれると言ってくれたこともあったんだが、断った。 一人で住むのは寂しいからね。


3ヵ月で亡くなった妹のナターシャの名前を刺青している。


憧れの人はリケルメ。 サッカー以外では家族を尊敬しているよ。




ウルグアイ代表の選手が車を買うお金もないんですよ(T_T)
早く海外への移籍が実現するといいですね。