『ボルベール <帰郷>』 | da sowshall

『ボルベール <帰郷>』

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監督・脚本:ペドロ・アルモドバル
製作:エステル・ガルシア
音楽:アルベルト・イグレシアス
出演:ペネロペ・クルス、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、ブランカ・ポルティージョ、アントニオ・デ・ラ・トレ
原題:Volver
制作:2006年/スペイン



タンゴの名曲「帰郷」に乗せて贈る、
たくましく生きる3世代の女たちの姿を描いたヒューマンドラマ!

失業中の夫と 10代の娘を抱え、せわしなく働くライムンダ。若い頃の彼女はずっと母を拒んでおり、分かり合えないまま母と父を同時に火事で亡くすという辛い過去があった。しかしある日、故郷ラ・マンチャで死んだはずの母イレネの姿を見たという奇妙な噂を耳にする…。
それぞれが衝撃の過去を抱えながらも、歌と笑顔で力強く生きる3世代の女たちの葛藤と和解を タンゴの名曲「帰郷」に乗せて綴る。スペインを舞台に、たくましく、そして美しく生きる女たちの姿を色彩豊かに描く、哀しくも可笑しいヒューマンドラマ!

脚本・監督は、「オール・アバウト・マイ・マザー」でアカデミー賞 外国語映画賞、「トーク・トゥ・ハー」でアカデミー賞 脚本賞を受賞した、巨匠ペドロ・アルモドバル。初監督作から27年目にして、自らの出身地であるラ・マンチャを舞台に故郷と母への慕情を描いたという本作は、アルモドバル監督の原点にして最高傑作と称された。そしてゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞など国外の映画賞でも賞賛され、カンヌ国際映画祭では脚本賞に輝いた。

カンヌ国際映画祭で、6名のキャストが女優賞を同時受賞!

本作の一番の魅力は、どんな状況でも前向きに生きる女性たちの姿だ。冒頭の女性だらけで墓掃除をするシーンは圧巻で、失業中の夫を抱えていくつもの仕事をこなすライムンダ、夫に去られ自宅で違法美容院を営むソーレ、ある理由から死んだことにして身を潜めていた母イレネなど、何があってもへこたれない彼女たちの姿は見ていて爽快な気分になる。特に主役のペネロペ・クルスは見事で、 “付け尻”を付けてラ・マンチャのたくましい女を演じきり、初のアカデミー賞 主演女優賞にノミネートされた。
そんなペネロペ・クルスをはじめ、姉ソーレ役のロラ・ドゥエニャス、二人の母イレネ役のカルメン・マウラ、叔母役のチュス・ランプレアベ、ライムンダの娘パウラ役のヨアンナ・コボ、そしてライムンダの幼馴染アグスティナ役のブランカ・ポルティージョ、計6人の女性たちがカンヌ国際映画祭で女優賞を同時受賞するという快挙を成し遂げた!