推手も立禅と同じく中国武術の錬功法から来たものです。
太極拳でも行われるので、立禅よりも普及しているメソッドかもしれません。
二人で組んで、押したり引いたり、接触した状態で色々な動作を行います。
これは足腰の鍛錬と、武術の様々な型を実際に運用して行く練習を兼ねたものですが、笑声会はこれをヒーリングとしても捉えて実習していました。
推手のヒーリングは、私の感覚では“身体情報の転写”という表現が一番しっくり来ます。
二人で組んで行うことは先に書きましたが、当然、お互いにレベルの高低があります。
推手を行っているうち、身体レベルの高い人の方に、低い方の人が調整されて行くのですが、それも或る程度のレベル以上の人が誘導する必要があり、レベルの低い人同士でやると、変な癖が付いたり、力んで体が壊したりする場合があります。
ですので、三か月に一度程度の講座では、内容を深めるところまでは中々行かず、私自身、ぼんやりとした感覚を掴んだ程度で終わってしまったことは、心残りでした。
もっとも基本となる単推手の他に、両腕をグルグル回す双推手、四正推手、足で行う足推手(正式名称は何と言うのでしょう?ちなみにコレ超キツいです)など教えてもらいましたが、双推手以降は頻度的なものもあって、とても難しく感じました。
私がもっとも好きだったのは周天推手(これも私が勝手につけた名前ですが)で、推手をしながら小周天の回路を開くというものです。
他の推手は私には力みが出てしまって、それなりに疲労感を伴うものでしたが、これは何だか体がスッキリした感覚がありました。
何年もやっていませんが、また練功の機会を持てればと思っています。