到着から3日目にして、バブーはおたふく風邪になった。

 

全身の蕁麻疹も出てきて(症状を見る限り水疱瘡っぽい)2日間はホメオパシーで様子を見たけど、右も左もわからない土地で初めてのおたふく風邪。ネットで病院を検索したいのに、バブーは泣きっぱなしでべったりだし、痛そうでなんとかしてあげたいとは思うものの、

 

 

正直、テンパってます。

 

 

 

3日目になっても熱が下がらなかったら病院へ行こうと思っていた矢先、バリで知り合ったCさんが、おたふく風邪と水疱瘡に対応したレメディを分けてくれ、ボッコリ腫れていた『おたふく殿』がいつの間にかいなくなっていた。

 

すごい!ありがたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

バブーの『おたふく殿』はすっかりいなくなり、水疱瘡のような痒みが残る頃、数日間お世話になったYさんの帰国が秒読みとなった。そもそも私が出向いた時点で、「翌月に帰国するつもり」と聞いていたのだが、諸事情により帰国を早めることになったのだ。もっと時間を共にしたかったのに!!

 

 

 

Yさんが帰国の準備始める頃に、バブーと私は新居に引っ越した。

 

 

▲バブーの足は水疱瘡らしき跡で傷だらけ〜

 

 

 

 

Cさんの友人のツテで借りれることになったこのアパートは、私の想像を遥かに超えて素敵すぎる物件だった。毎日手入れされた庭園のような庭には蝶々が飛び交ってて、部屋のベランダ下に流れる川からは毎日せせらぎの音が聞こえ、夜になると蛍が飛び交い、気持ちい風が吹き抜け、毎朝決まった時間に青い鳥が横切っていく。

 

 

私は、毎朝バブーと庭で遊んだ。落ちた花を拾って、石を拾って、階段を上り下りして、蝶々をおっかけるのが日課になっていた。

 

 

 

 

まだYさんの家に泊まっていた頃、仕事を終えたYさん宅の家政婦さんが、機嫌が悪いバブーを何度もあやしてくれ「See, Butterfly!!(見て、蝶々だよ!)」「See, Flower!!(見て、お花だよ!)」などと気を紛らわせてくれていて(子供をあやすのが上手すぎる方だった!)バブーはすっかりそれを覚えているようで、お花を見つけては「フワワー!」蝶々を見つけては「ババフワー!」と言うようになっていた。

 

母が教えぬとも、息子は勝手に学んでいく。その姿を見る度に、いちいち母は感動するのだ。

 

 

 

 

 

私は、いわゆる「リゾート」的なバリには興味がなかったが、ここに来て何より好きだったのは「空気感」だ。森林豊かなバリのウブドをバイクで走っていると、みずみずしい空気が肌をよぎる。純粋に、どこもかしこも気持ちい空気で溢れている。

 

 

ウブド滞在中、全くと言っていいほど観光する気にならなかったのだけど、毎夕方にバブーを迎えにいき『ウブドを二人で探検ドライブして家に帰る』というのが日課となっていた。いつも1時間くらい(またはそれ以上)ドライブしていたので、その間にバブーは寝落ちしてしまうパターンがほとんど。

 

 

 

 

 

ウブドの街は、欧米人向けのハイセンスなもので溢れていて、いい刺激になった。ほとんどが観光客向けのものばかりで、いいなと思ったものは値が張るものばかり!わたくしめには手が出ぬお品ばかりで、こんなに高いとは思ってもみなかった。

 

バブーをベビーシッター宅へ送り、仕事開始までの合間に、時折ウィンドーショッピングしながら刺激をもらっていた。

 

 

▲ ウブド中心街で唯一撮った写真、シュリヤントラの壁画。

 

 

 

 

過去を振り返ってみると、いままで旅した(または住んだ)場所では、大抵なんらかの「ズキューン」っていう感覚があった。それが、なぜかここでは感じない。

 

この「ズキューンとくる」を言葉で説明するのは難しいのだけど、例えば、人生初の海外旅行でセドナに行った時、ズキューンときて全身から血が騒いだアレ。初めてのカンボジアで、アンコールワットへ向かう途中に突然感じたアレ。夜のアンコールワットに入って星空を眺めた時、すごく懐かしい気がして、静寂の中で感じたアレ。そのほかにも、インドを旅した時やハワイのマウイ島でも感じたアレ。

 

 

私はいつも直感やインスピレーションに従って、旅する場所や定住地を決める。これは過去を振り返ってみて気づいたことだけど、その土地に出向いた時に、なんらかの「ズキューン」があって、大抵その土地を離れる頃に、「ここに来た理由」とか「何かの答え」みたいなものがわかったりする。

 

しかし、ここバリでは「ソレ」がなーーーーーい。確実に「何か」は感じるのに!

 

 

 

 

 

まだYさんが帰国する前、スピリチュアルカウンセラーだという彼女にセッションをお願いしたことがあったのだけど、その時にわかったことは「バリにご縁があるのはバブーらしい」ってことだった。今までは自分にご縁のある土地を訪れていたけど、これからはバブーにとってご縁のある土地を訪れることにもなるらしい。ここバリが、まさしくそれらしいのだ。

 

 

バリに来てからというもの、どこに行っても我が子のように可愛がられ、もてはやされるバブー。来て早々に2人のバリニーズのパパとママができてしまった、ミラクルボーイ・バブー。

 

バブーのためのバリってことなのね、と妙に納得していた。


 

 

▲ バリヒンドゥーのセレモニーに参加しちゃったバブー(母は留守番)

 

 

こうして記事を書きながら、いまわかったことがある。それは、バリに来た時の私は『怒涛のインド生活』のお陰で、かなり疲れていた。(インド生活についてはまた後日)疲れている時には「ズキューン」もへったくりもないものだ。

 

あの時の私に必要だったのは、静かなる自分の時間、自分を整える時間。パワーチャージする時間。バブーと二人でのんびり過ごす時間が、何より必要だったのかも、と思う。

 

 

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