密漁の夜(友部正人) | 鈴木の一日一善・一日一曲

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フォークソング好きからニューミュージック好きへ、ヤン久ポップス好きから歌謡曲好きへ、ということで、お気に入りの楽曲についてダラダラ書いています。
お付き合いのほどよろしくお願いします。

密漁の夜

(歌:友部正人 / 作詞:友部正人 / 作曲:友部正人)

 

今日は、友部正人が歌う「密猟の夜」を聴いています。

「密猟の夜」は、友部正人のアルバム「ベスト・セレクション」に収録されているのですが、ベストなのに好きな「にんじん」とか「一本道」とかが収録されておらず、僕自身の評価は低いベスト・アルバムなのでした(^^;

ドーンと来る歌が収録されていないんだよな~、と思いつつ、久しぶりに『ベスト・セレクション』を引っ張り出してきて「密猟の夜」を聴いたのですが、『本当に華がない歌だなぁ。』と改めて思ってしまったのでした(^^;

 

だが、しかし、『華がない』歌も極まると、そこに『華が咲く』という、何という逆説!! 

 

「密猟の夜」は三上寛も歌っていて、あの三上寛が、どのように歌いこなしているのか!? というと、ピアノアレンジになっているものの、友部正人の路線を見事に踏襲していて、地味で暗い仕上がりになっています。フォークの異端児(フォークを歌っている人はみんな異端児なんですが…^^;)友部正人と三上寛が、同じように暗く切々と歌い上げる「密猟の夜」、こ、これもすごい。

 

オホーツク、セールスマンの僕は毎月行ってました、札幌から。毎月見てました青い・暗い海、接岸してくるまっ白な流氷。誰もいないバス停で、紋別行きのバスを一人で待っていた冬の夜。『もしバスが来なかったら僕はどうなるんだろう。』なんて、踏みしめられて凍った雪の上で思っていたな~。

きっとこんな日に密猟がされていたんですね。「密猟の夜」勝手に妄想が膨らみます…。

 

リズムに乗って踊り狂うのも良いけれど、時にはただ歌に耳を傾けるというのも良いと思います。ただ、ただ、「密猟の夜」という歌を聴いてください。