四十九日の法要の前に届いた健康保険料の還付金のお知らせ! | 【相続放棄体験記】自分で手続きをして初めてわかった重要なこと!

【相続放棄体験記】自分で手続きをして初めてわかった重要なこと!

このブログでは、父が死亡した際、母と姉と私の3人が相続放棄を決意し、書類作成から提出、相続放棄申述書の受理通知書を受け取るまでについて、手続き上の問題点や書類の記載内容、費用などの疑問点を調べ、解決した方法について体験記の形で綴っていきます。

父が亡くなって、そろそろ1か月が経過しようとしていたある日、四十九日の法要を行うため、姉と相談をし、福岡に行く日を決めました。

すると、その直後、母から国民健康保険組合から父の健康保険料の還付金のお知らせが届いたという連絡が入りました。

 

 

 


内容がわからなかったのでファックスで送ってもらったところ、健康保険の還付金を、本人が亡くなったので相続人に還付するというものでした。

この還付金を受け取ろうと思った場合、「相続人として受け取る」旨に丸を付け、署名をしたうえで、市役所に還付金請求書を返送しなければなりません。


「相続放棄のメリット・デメリット」でも記しましたが、相続放棄をする場合、ごく一部の例外を除いて税金や健康保険料などの還付金を受け取ることはできません

 正確にいうと、ごく一部の例外を除いて、還付金を受け取った場合、相続放棄をすることができなくなるのです。

※ この例外は、世帯主の健康保険に入っている人(被扶養者)が亡くなり、世帯主に対し保険料が還付される場合です。


そこで、私は母に対し、相続放棄をする今回の場合、還付金は受け取ることはできないことを告げ、この還付金はあきらめるようにと告げました。

父が亡くなって、ひと月に10万円前後のパート収入のみで暮らしている母は、少し残念そうな声で、「分かった!」とだけ告げました。

 

 

 

後に判明した健康保険料の滞納!

 

 

 


これは後日談なのですが、

後に、国民健康保険組合からの請求書で父が国民健康保険料を60万円以上滞納していたことが判明します。

これに対して、私は、

「どうせ滞納金があるなら、還付金と相殺をしてくれれば良かったのに…。」

と思わずにはいられませんでした。



もちろん、滞納していた父が悪いんです。

月額6万円としても10か月分以上ですから、正直、鉄の心臓の持ち主であると言わざるを得ません。


しかし、市役所の方でも、滞納金との相殺をせずに、還付金のお知らせを送る場合には、せめて還付金額と一緒に滞納金額も表示して欲しいと思いました。

なぜなら、世帯主である夫が亡くなった場合に、相続放棄を考えている妻は、経済的に苦しいことが多いですから、藁をもつかむ思いで還付金を受け取ってしまいかねません。

 

 
そうすると、相続放棄をすることができなくなる恐れがありますから…。


今回は、私が調べて事前に母に伝えることができたからよかったものの、市役所のやり方には、少し意地悪さがあるように思えてしまいました。


相続放棄を考えている方は、このような落とし穴があるんだということを、ぜひ覚えておきたいですね!