人間と組織の“仕組み”を直視すると見えてくるもの
世の中には、「正しいことを言っているのに、なぜか評価されない」という不思議な現象がある。
むしろ、正しいことを言えば言うほど、煙たがられたり、浮いたり、敵を作ったりする。
これは個人の性格の問題ではない。
もっと根本的な、「人間と組織に染みついた“体質的な欠陥”」だ。
ここでは、正論がなぜ評価されず、なぜ受け入れられないのかを、一般論として、そして少し毒を混ぜながら整理してみる。
■ 正論が評価されない理由
1. 正論は“痛い”から嫌われる
正論は、誰かの怠慢や無能や矛盾を突く。
つまり、痛いところに手を突っ込む行為だ。
「組織は問題を解決するより、問題を指摘する人を消す方が早い。」
2. 組織は“関係性ゲーム”で動いている
現実の組織は、論理ではなく空気で動く。
「正論よりも、上司の昼飯の好みの方が意思決定に影響する。」
3. 組織は“変化”より“安定”を好む
正論は変化を要求する。
しかし組織は、変化よりも安定を選ぶ。
「組織は変わるくらいなら滅びる方を選ぶことがある。」
4. 正論は“努力”を要求する
正論を受け入れると、誰かが動かなければならない。
つまり、面倒くさい。
「多くの組織は「正しいけど面倒」を「間違ってるけど楽」に負ける。」
5. 正論は“認知能力の差”を露呈させる
見えている人と見えていない人の差は、時に脅威になる。
「理解できない正論は、理解できないまま“攻撃”として処理される。」
■ 正論は組織の成長に必要なのか
必要に決まっている。
正論がなければ、組織は腐る。
ただし、正論はそのままでは機能しない。
組織の“体質”が正論を弾くからだ。
「正論は生で投げると拒絶されるが、加工して出すと「さすが〇〇のご提案」として採用されることがある。」
■ 言い方やタイミングは必要か
必要ではある。
しかし、気にしすぎると自分が削れる。
「空気を読みすぎると、空気と同じ“透明な存在”になる。つまり、いないのと同じ。」
■ 正論が受け入れられない本質的な理由
• 自分の物語が壊れる
• 痛い
• 面倒
• 空気が乱れる
• 認知差が露呈する
• 組織の体質が正論を排除する
• 孤独になる
「正論が通らないのは、あなたが間違っているからではなく、組織が“正しさに耐えられない体質”だから。」
■ 正論を拒否し続けた組織の末路
1. 優秀な人から抜けていく
「組織は“優秀な人材の自然蒸発”という静かな死を迎える。」
2. 問題が放置される
「問題は消えない。指摘する人だけが消える。」
3. 村社会化する
「正論が通らない組織は、やがて“村”になる。村は外の世界に勝てない。」
4. 外部環境に対応できなくなる
「組織が変わらないなら、世界の方が先に変わって置いていく。」
5. 静かに沈む
「沈む瞬間でさえ、「誰のせいか」を議論している。」
■ こういう組織にならないためには何が必要か
1. 正論を言える場をつくる
「でも「自由に意見を言っていいよ」と言う組織ほど、実際は言えない。」
2. 問題を指摘した人を守る
「問題を指摘した人を潰す組織は、問題と一緒に沈む。」
3. 空気ではなく“仕組み”で動く
「空気を仕組みで殴る。これが組織改革の基本。」
4. 変化に耐える筋力をつける
「変化を嫌う組織は、変化に殺される。」
5. 認知の差を前提にする
「見えている人を異物扱いすると、組織は盲目になる。」
6. 外の視点を入れる
「内輪だけで意思決定すると、内輪だけで滅びる。」
7. 責任の所在を曖昧にしない
「責任が曖昧な組織は、沈むときだけ団結する。」
■ トップの考え方はどれほど重要か
結論:ほぼすべてを決める。
組織はトップの価値観をコピーする。
トップの“体質”が、そのまま組織の“体質”になる。
「トップが低い天井なら、どれだけ優秀な人がいても頭をぶつけて辞めていく。」
■ トップがダメな場合はどうすればいいか
1. トップを変える(最も効果的だが最も難しい)
「トップは自分の無能さに気づかない仕組みになっている。」
2. トップを迂回する
「トップを説得するより、トップを“使わずに済む仕組み”を作る方が早い。」
3. トップに“選択肢だけ”渡す
「トップに考えさせると失敗する。トップに選ばせると成功する。」
4. トップのメンツを利用する
「正論が通らないなら、正論を“トップの手柄”にして通す。」
5. トップの外側に味方を作る
「詰んでいるのはトップだけ。組織全体が詰んでいるとは限らない。」
6. それでもダメなら距離を取る
「沈む船で泳ぎ方を工夫しても意味がない。最後は船を変える。」
■ まとめ
正論が評価されないのは、組織の“体質”がそう動くから。
正論を拒否する組織は、静かに崩壊する。
しかし、
正論を言える場をつくり、問題を指摘した人を守り、空気ではなく仕組みで動く組織は、必ず強くなる。
結論は
正論を嫌う組織は滅びる。
正論を活かす組織は伸びる。
違いは“正論を言った人をどう扱うか”だけ。